
トラネキサム酸とビタミンC、ナイアシンアミドは併用して使っても大丈夫?
結論から言うと、『併用しても大丈夫』です。この疑問に対して、SNSでは多くの皮膚科医の方々も「併用しても大丈夫」とおっしゃっていますが、あくまで医師としての立場であって、化粧品という目線、且つ現実的な化粧品の配合量からの言及はされていないです。
この記事では、化粧品開発者の私が、化粧品という目線で、併用しても大丈夫な理由をご説明します。
皮膚科医は大丈夫と言うけれども・・・
トラネキサム酸とビタミンC、ナイアシンアミドは併用して使っても大丈夫?
冒頭でも申し上げたように、「併用しても大丈夫」です。多くの皮膚科医の方々も、SNS等で同様の見解を持たれています。皮膚科医は皮膚の専門家ですから、その意見は確固たるエビデンスに基づいており、大変参考になります。
その皮膚科医が大丈夫と言っているのですから、多くのユーザーにとって、トラネキサム酸とビタミンC, ナイアシンアミドの併用は問題ないです。
ただし、皮膚科医の皆様は、トラネキサム酸、ビタミンC、ナイアシンアミドという『成分』に対し、併用しても大丈夫と言ってますが、ユーザーの皆様の多くはこれら成分を、『化粧品(医薬部外品を含む)』として取り入れます。
化粧品には成分配合量があって、この配合量を知っているのは、我々化粧品開発者だけです。
ですから次項では、化粧品開発者の私が、化粧品という目線、且つ現実的な化粧品の配合量から大丈夫な理由を解説いたします。
化粧品という目線で解説
トラネキサム酸とは?
まずは皆様、トラネキサム酸とはどのような成分か、ご存じですか?
トラネキサム酸は、『第一三共』が開発した成分で、古くから医薬品に用いられてきました。2005年、資生堂によって、トラネキサム酸は医薬部外品の『美白有効成分』として厚生労働省から認可され、今では医薬部外品に広く用いられています。
紫外線を浴びると、メラノサイトへ「メラニンを作りなさい!」という情報(シグナル)が伝達されます。これが『しみ情報』。
この『しみ情報』を受け取ると、メラノサイトはしみの元である『メラニン』を作り始めますが、トラネキサム酸は、しみ情報の中のプロスタグランジンなどをブロックすることでメラニンの生成を抑制します。
これがトラネキサム酸の美白メカニズム、『しみ情報のブロック』です。
また、肌内部では、紫外線や摩擦・乾燥などの日常生活で生じる刺激によって、微弱な『炎症』が慢性的に起こっています。
その時に発生する物質が、トリプターゼやサイトカインといわれる『炎症性物質』で、長期にわたってこれらの影響を受けると、ターンオーバーの乱れ・メラニンの産生促進・コラーゲンの破壊など、様々な肌トラブルが起こり、放置し続けると、「しみ」・「ハリの低下」・「くすみ」・「乾燥」などを引き起こすのです。
トラネキサム酸には、炎症性物質(トリプターゼ)をブロックする効果がありますから、「美白」だけでなく、『肌あれの有効成分』としても認められています。
このようにトラネキサム酸は、『美白』と『肌あれ』の有効成分であり、2つの肌悩みに対し効果が期待できる、大変優れた成分です。
案外知らない事実として、トラネキサム酸は化粧品には配合出来ず、医薬部外品の有効成分としてのみ配合が認められている成分です。
ですから、「トラネキサム酸とビタミンC、ナイアシンアミドの併用は大丈夫か?」を議論する際、必ず、『医薬部外品』の考えを取り入れる必要があり、医薬部外品に関しては、我々化粧品開発者の専門となります。
※この記事では、化粧品という目線の切り口で論じていますが、正確に言えば、医薬部外品を含む化粧品という目線になります
トラネキサム酸とビタミンC、ナイアシンアミドの併用は大丈夫?
併用しても大丈夫
その理由は、
医薬部外品の前例として存在するというのは、分かりやすく言うと、これら成分を併用した医薬部外品が既に発売されているという事です。
前例がある(発売されている)というのは非常に重要な事!
トラネキサム酸とビタミンC、ナイアシンアミドの併用は大丈夫?と考える皆様の多くは、「本当に効果があるのか?」「肌にとって悪くないのか?」といった、『効果』と『安全性』に関して心配されていると思います。
医薬部外品の効果と安全性を考える際に、前例がある(発売されている)という事実は非常に重要です。
化粧品はどのメーカーであっても、比較的自由に発売することが出来ます。しかし医薬部外品は、国に申請して認可されなければ発売が出来ず、化粧品に比べて発売へのハードルが高いです(厳しい審査がある)。
この記事では簡単な説明に留めておきますが、医薬部外品には1~5までの『区分』が存在し、区分1が最も発売へのハードルが高く、2、3,4,5と、そのハードルが下がります。
例えば区分1というのは、新有効成分含有医薬部外品で、ポーラのしわ改善有効成分「ニールワン」を配合したものが該当します。区分1の場合、効果・安全性に関するありとあらゆる資料・データが求められます。
そして、区分4(類似医薬部外品)、区分5(同一医薬部外品)の場合、既に前例がある(発売されている)ため、効果・安全性の高さは保証されており、重篤な肌トラブルが起こる可能性は低く、使用には問題ないと判断されています。
この事実があるため、「トラネキサム酸とビタミンC、ナイアシンアミドは併用しても大丈夫」と言えるのです。
勿論、だからと言って、全ての人が問題なく使えるわけではないです。そもそも、100%の安全性の保証は薬機法で禁止されていますし、肌に合わない方はいらっしゃいます。これは化粧品も同様です。
トラネキサム酸とビタミンC、ナイアシンアミドの併用は、医薬部外品の「区分4」or「区分5」に該当しているため、想定外の重篤な肌トラブルが起こる可能性は低い
これが、化粧品(医薬部外品を含む)という目線で考えた際の、正しい解釈です。
トラネキサム酸、ビタミンC、ナイアシンアミド併用の注意点
皮膚科医の方々は成分に着目し併用は問題ないと言いますが、現実的に、皆様はこれら成分を、『化粧品(医薬部外品を含む)』として取り入れるという事を忘れてはいけません。
前述したように、トラネキサム酸は医薬部外品にのみ配合が許可された成分です。医薬部外品の場合、発売へのハードルは高いですが、ある意味、安全性を国が保証していると言えますから、比較的、安心して使用できます。
※100%安心・安全ではありません
メーカーの自由に発売できる化粧品の場合、例えば、「ナイアシンアミド25%配合」のようなモノが発売されています。医薬部外品でナイアシンアミド25%配合はあり得ませんが、化粧品の場合は可能です。
ナイアシンアミドは敏感肌の方にとっても安心して使える成分と言われていますが、25%なんて高配合、想定してないです。成分は多ければ多いほど効果的ではなく、配合量が多くなれば必ず、『肌トラブルの懸念』が増します。
特に、トラネキサム酸とは異なり、化粧品にも配合可能なビタミンCとナイアシンアミドは、高配合した化粧品が多数存在しています。
「これら高配合したモノとの併用に対しても問題ない」というのは非常に無責任です。医薬品は効果の代償に副作用が許容されていますが、医薬部外品を含む化粧品にとって副作用は決して許される事ではないです。
ですから、トラネキサム酸とビタミンC、ナイアシンアミドの併用は問題ありませんが、別々のアイテムで併用するのではなく、これら成分が配合された医薬部外品を使う事が一番のオススメと言えます。
別々のアイテムで併用する場合、特に化粧品でも可能なビタミンCとナイアシンアミドは、訳の分からないほどの高濃度品の可能性もありますし、これら成分が配合された医薬部外品であれば、成分を一度で取り入れる事が出来ます。
しかも、区分4or区分5の医薬部外品ですから、多くの方が安心して使う事が出来ます。
トラネキサム酸とビタミンC、ナイアシンアミドの併用は問題ありませんが、
ビタミンC、ナイアシンアミドの高配合化粧品には要注意!
これら成分が配合された医薬部外品がオススメ!
オススメのトラネキサム酸併用コスメ
トラネキサム酸との併用を考えた場合、『肌への効果』を期待する方がほとんどだと思います。
ビタミンCやナイアシンアミドは、トラネキサム酸との併用成分として大変魅力的ではありますが、化粧品開発者の私は、トラネキサム酸との併用コスメであれば、圧倒的に『資生堂 HAKU メラノフォーカスEV』をオススメします。
美白美容液市場、不動のNO.1「資生堂 HAKU メラノフォーカスEV」
<有効成分>
4MSK(美白) ※資生堂オリジナル成分
HAKUは、資生堂のシミ研究の集大成として2005年に誕生し、それ以来、美白美容液市場で『不動の売上NO.1』を誇っています。
HAKUと言えば『メラノフォーカスEV』。誰もが知り、誰もが認める『美白コスメの名品』です。資生堂の、長年に渡るシミ研究の集大成ですから、資生堂の『シミ研究の最先端技術』を搭載しており、それはすなわち、『日本の最先端技術』と言えるでしょう。
HAKU メラノフォーカスEVは、ビタミンCやナイアシンアミドではなく、4MSKとトラネキサム酸の併用ですが、この併用が素晴らしく、資生堂しか実現出来ません。
圧倒的な美白有効成分の組み合わせ
メラノフォーカスEVは、トラネキサム酸と4MSK(4-メトキシサリチル酸K)の併用で、『ダブルの美白有効成分』からなる美白コスメです(医薬部外品)。
『4MSK』は資生堂独自の美白有効成分。チロシナーゼの活性を抑制します。
一方、『トラネキサム酸』は、前述した通り、メラノサイトの活性化を抑制する美白の有効成分。
ただし、トラネキサム酸は、配合量によって『肌荒れ防止の有効成分』にもなりますから要注意です。詳細は以下記事をご覧ください。
トラネキサム酸は
メラノサイトの活性を抑制
そして4MSKは、
チロシナーゼの活性を抑制
HAKUの凄い点は、ただ単に2成分を併用しているのではなく、トラネキサム酸と4MSKという、
メカニズムが異なるという事は、『複数の作用点に働く』という事ですから、それだけ期待できます。
美白コスメを使っているけど効果を感じられないという意見を耳にしますが、それは、美白コスメが肌に合っていないというよりも、有効成分のメカニズムがご自身に合っていない可能性があり、そのような場合、別々のメカニズムの有効成分に変えるというのは、非常に効果的です。
この事からも、メカニズムが異なる美白有効成分の組み合わせは優位性が高く、しかも、4MSKは『資生堂の独自成分』ですから、トラネキサム酸と4MSKの併用が体験できるのは、資生堂の商品だけです。
成分浸透
HAKU メラノフォーカスEVの美白有効成分、トラネキサム酸&4MSKは、別々の作用点に働くため美白効果への期待が大きいだけではないです。
トラネキサム酸は『プラス』に帯電し、4MSKは『マイナス』に帯電します。プラスとマイナスですから、互いが引き合います。この電気性質の異なる2種の美白有効成分が、イオンの力で引き合い、肌の奥(角質層)までぐんぐん引き込むのです。
つまりメラノフォーカスEVは、独自の美白有効成分の組み合わせによって、美白効果と浸透性、双方に非常に効果的なのです。
「トラネキサム酸と、ビタミンCやナイアシンアミドなどの他成分との併用は問題ないか?」という疑問があるという事は、他成分との併用による効果を期待しているという事。
皆様の多くは、医薬部外品を含む化粧品でこれら成分を取り入れるわけですから、化粧品という目線、且つ現実的な化粧品の配合量から最も効果的な併用法を考えるべきです。
メラノフォーカスEVは、一万円を超える高価格帯のコスメですが、売り上げNO.1の実績が誇るトラネキサム酸と4MSKの併用は、最高峰に相応しいです。
まずは、お試し価格で体験してみてください。
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません
