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化粧品開発者が解説!洗顔料の種類とその効果

この記事を書いている人

コスメデイン

  • 大手化粧品メーカーで15年以上化粧品開発を担当
  • 今も現役の化粧品開発者
  • 美容雑誌の監修経験あり
  • 現役の化粧品開発者が業界の最前線で得てきた知見を「コスメの真実」としてお届けします!

美容雑誌の監修に協力させて頂きました(一部抜粋)

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化粧をしない男性でも、『洗顔料(ウォッシュ)』は使いますよね。
ですから、洗顔料は、一番ユーザーが多いコスメアイテムではないでしょうか?

今回は、『洗顔料(ウォッシュ)の真実』と題しまして、役割やタイプについて詳しくご説明いたします。

洗顔料の基本なので、是非、参考にしてください。

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洗顔料の役割

洗顔・ウォッシュ・役割

洗顔料の役割は、

『お肌の水性の汚れやほこりを取り除き、お肌を清潔な状態にする』

です。

クレンジングの対象はメイクなどの『油性汚れ』ですが、洗顔料は『水性汚れ』です。

このように、クレンジングと洗顔料は役割が異なります。

ですから、よく『W洗顔不要』と謳う商品(クレンジング)がありますが、「クレンジングと洗顔料は役割が違う」、「お肌にクレンジング料が残っていると、化粧水の浸透の邪魔をする」、以上から、私はW洗顔を絶対におすすめします。

 

汚れを落とすメカニズム

洗顔料は、『アニオン界面活性剤』で汚れを落とします。

アニオン界面活性剤が汚れに吸着し、汚れを包み込みます。

▼ アニオン界面活性剤など、界面活性剤の基本は以下を参照してください

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洗顔・ウォッシュ・アニオン界面活性剤

上図が洗顔料に配合される『アニオン界面活性剤の模式図』です。

洗顔料に配合されるアニオン界面活性剤は、脂肪酸と金属水酸化物からなる『脂肪酸の金属塩』です。

もう少し詳しく説明します。

脂肪酸とは『長鎖炭化水素のカルボン酸』です。C(炭素)の数が12個以上のものを、『高級脂肪酸』といいますが、洗顔に用いられるアニオン界面活性剤はCが12個以上のものがほとんどなので、高級脂肪酸と言った方が適切かもしれません。

Cの数によって、以下のように呼び方が変わります。

C12・・・ラウリン酸

C14・・・ミルスチン酸

C16・・・パルミチン酸

C18・・・ステアリン酸

このあたりが、洗顔料によく配合される脂肪酸です。

『ラウリン酸フリー』という洗顔料があります。ラウリン酸はC12と、「Cの数が少ない=分子量が小さい」ため、お肌への安全性に課題があります。

ですから、敏感肌用やベビー用の洗顔料に、ラウリン酸フリーがあります。

ただし、ラウリン酸は泡に大きく影響するので、このような洗顔料は、お肌への刺激は少ない分、泡質は劣ります。

ラウリン酸フリーに関して、私は少し疑問に思います。

確かに刺激の懸念はありますが、そのために洗浄機能を落としていいものかと・・・。

もともと、アニオン界面活性剤自体が、お肌への刺激がありますから、安全性が高いというわけではありません。

ですから、アニオン界面活性剤が、スキンケア基礎品にあまり配合されない理由はここにあります。

洗顔料という、『洗い流し品(お肌に残らない)』だからこそ、配合されているのです。

最終的に判断されるのはユーザーの皆様です。ご自分の肌質と商品情報から、よくお考えになってご判断ください。

金属酸化物には、『水酸化カリウム(KOH)』及び『水酸化ナトリウム(NaOH)』が用いられます。

このように、洗顔料に用いられるアニオン界面活性剤は、「弱酸である脂肪酸」と、「強塩基である金属水酸化物」の塩であるため、『アルカリ』を呈します(pHは10前後)。

 

洗顔料の種類と特徴

洗顔・ウォッシュ・役割

クリームタイプ

一番なじみのあるタイプですね。

主にチューブに入っていて、洗顔料と言えばこのタイプを指しますね。

注意点が2つあります。

1つ目は、『よく泡立てて使う』です。

洗顔料は『泡』で洗います。そうしないと、汚れは落ちませんし、お肌にも負担になりますし、洗い上がりが悪く、洗顔料がお肌に残ります。

ただし、泡立てるのには技術がいります。化粧品開発者は、それが仕事ですから、泡立て上手です。皆様は、しっかり泡立てていらっしゃいますか?

手に洗顔料を取り、水を加えながら、空気を巻き込むように泡立てます。

空気を巻き込むのが一番のポイントです。私は普段、化粧品を使いませんが、洗顔料だけは使いますので、毎日5分以上かけて泡立てて、たっぷりの泡で洗顔しています。

ただ、毎日5分というのは、結構大変です。しかも、おそらく私は、皆様よりも泡立てに慣れていますから、普通であればもっと時間がかかるかもしれません。

その場合は、『泡立てネット』をお使いください。すごく簡単に短時間で、大量の泡が出来るので、是非、おすすめです!

2つ目は、『温度変化(高温)に注意』です。

洗顔料はお風呂場に置いている方もいらっしゃると思います。お風呂場は、温度変化が激しいですよね。お風呂に入っている時は気温は高く、お風呂に入っていない時は気温が低いです(特に冬場)。

クリームタイプの洗顔料は、温度変化に弱く、高温に保管されていたものが、低温になると、非常に硬くなります。これは、洗顔の本質的特徴なので、防ぐことが出来ません。

ただし、長期間、この温度変化が続いた場合に起こり得ることで、洗顔料は毎日使うものですから(使用サイクルが短い)、大きな問題にならないと思います。

もし、お使いの洗顔料が、以前に比べて硬くてチューブから出しにくい!とお感じになれば、これが原因です。

 

フォームタイプ

ポンプを押して泡になって出るタイプです。

洗顔料は『泡』で洗うものです。前述したように、泡立ては簡単ではないので、このタイプであれば、初めから泡で出てくるので便利ですね。

容器の中に泡が入っているわけではありません。ポンプに工夫がされています。
容器には、液状の洗浄液が入っていて、ポンプから吐出される瞬間に泡になります。

泡で洗うこと、洗浄液の調整がしやすいことから、ラウリン酸フリーにして、『敏感肌用』『ベビー用』にすることが多いです。
お肌への負担に配慮したタイプではありますが、洗浄機能はクリームタイプより劣ります。

注意点としては、『長期保管』及び『高温保管』はお止め下さい。

洗浄液のpHは10前後です。しかし、長期保管や高温保管によって、成分(主に界面活性剤)が劣化し、pHが下がります。

すると、アニオン界面活性剤の脂肪酸が析出し、その析出物がポンプに詰まって、吐出できなく恐れがあります。

ただし、通常使用の範疇であれば、問題ございませんのでご安心ください。

 

おわりに

いかがでしょうか?

洗顔料の基本について説明させて頂きました。

重複しますが、洗顔料は泡で洗うものなので、しっかり泡立ててお使いください。

 

※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません

   
大手化粧品メーカーで15年以上、今なお現役の化粧品開発者の私が、これまでの経験をもとに、コスメを厳選してご紹介します!
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