

この記事で分かること
- 界面活性剤不使用のクレンジングは逆効果!の理由
「界面活性剤って、肌に悪いんじゃないの?」「“界面活性剤不使用”って書いてあると、なんとなく安心…」
そんなふうに感じている方は、とても多いのではないでしょうか。
SNSや自然派コスメの広告などで、界面活性剤=悪者というイメージが広がっています。
ですが、実はこのイメージには、誤解が含まれているのをご存じですか?
本記事では、現役の化粧品開発者がプロの視点から、界面活性剤の本当の役割と、「なぜそれがクレンジングに必要なのか」、そして「本当に肌にやさしいクレンジングの選び方」を、わかりやすく解説していきます。
“無添加”や“フリー”の文字だけでは、本当のやさしさは見えてこない——。
知っておくと得する、クレンジングの真実をぜひ最後まで読んでみてください!
この記事を書いている人
コスメデイン
- 大手化粧品メーカーで15年以上化粧品開発を担当
- 今も現役の化粧品開発者
- 美容雑誌の監修経験あり
- 現役の化粧品開発者が業界の最前線で得てきた知見を「コスメの真実」としてお届けします!
美容雑誌の監修に協力させて頂きました(一部抜粋)
界面活性剤はクレンジングに必要な成分!
界面活性剤は、クレンジングに欠かせない重要な成分です。その理由を分かりやすく解説していきます。
■ なぜクレンジングに界面活性剤が必要なのか?
界面活性剤がクレンジングに使われる理由は、「メイク汚れを水で洗い流せるようにするため」です。
ファンデーション・日焼け止め・マスカラなどのメイク用品は、油性の成分(油やシリコーン)で作られているため、水だけでは簡単に落とせません。
ここで登場するのが、界面活性剤。この成分には、
- 親水基(水と馴染む)
- 親油基(油と馴染む)
という2つの性質があり、油と水をつなぐ“橋”のような働きをしてくれます。
つまり、メイクを浮かせるだけでなく、水でスッと流せる状態に変えてくれるのです。
「界面活性剤=悪いもの」と思われがちですが、クレンジングには欠かせない役割があるんです。
■ 水で洗い流すために必要な「乳化」の仕組み
クレンジングにおいて、界面活性剤の重要な働きのひとつが「乳化」です。
乳化とは、本来混ざらない油と水を一体化させること。
例えば、オイルクレンジングを使って顔を濡らすと、白く濁りますよね?
あれがまさに乳化の瞬間です!
乳化が起きることで、メイクや皮脂汚れを含んだオイルが水と混ざり、スルッと洗い流せる状態になります。
この仕組みがあるからこそ、
- ベタつきが残りにくい
- 洗い流しやすい
- 肌への摩擦が少ない
といった使い心地の良さが生まれるんですね。
特に、オイルクレンジングでは、界面活性剤がうまく働かないと洗浄後の不快感が残ることもあります。
「洗い上がりの気持ちよさ」は、見えないところで界面活性剤が支えているのです。
■ オイルタイプにおける界面活性剤の役割
オイルタイプのクレンジングは高い洗浄力が魅力ですが、実は、界面活性剤が入っていないと使いづらくなるんです。
というのも、オイルは水を弾くため、そのままだと洗い流しにくいんですね。
そこで、界面活性剤が活躍します。
オイルクレンジングに配合された界面活性剤には、次のような役割があります。
役割 | 具体的な効果 |
---|---|
水となじませる | 洗い流しやすくなる |
濡れた手でも使える | シャワー中でも使用可能 |
使用感の向上 | ヌルつきや重たさを軽減 |
市販のクレンジングで「濡れた手OK」と書かれているものは、界面活性剤によって実現されているんですよ。
つまり、クレンジングの「使いやすさ」を裏で支えている主役が界面活性剤なんですね!
■ 界面活性剤がないとどうなる?使用感・洗浄力の違い
もし、界面活性剤が配合されていなかったら…?
その場合、以下のような問題が起こりやすくなります。
- すすぎに時間がかかり摩擦が増える
- オイルが肌に残りニキビや毛穴詰まりの原因に
- W洗顔が必要で乾燥を招きやすい
界面活性剤がないと乳化ができず、メイクをしっかり落とすことができないのです。
「界面活性剤フリー=肌に優しい」というのは、必ずしも正しいわけではありません。
むしろ、落としきれなかった汚れが肌ストレスになることも。
肌に本当にやさしいのは、「汚れはしっかり落とす」+「必要以上の刺激を与えない」このバランスが取れている処方です。
そしてそのバランスを実現するために、界面活性剤が必要不可欠なのです!
結論
「界面活性剤=肌に悪い」は本当なのか?
前の章では、クレンジングに界面活性剤がいかに欠かせない存在かを解説してきました。
ここからは視点を少し変えて、「でも、界面活性剤って肌に悪いんじゃないの?」という不安について、現役の化粧品開発者としての立場から、分かりやすく説明していきます。
■ 誤解されがちな界面活性剤のイメージ
前述したように、界面活性剤はクレンジングには必要不可欠な成分です。
それでも、「界面活性剤」と聞くと、どこか悪者のような印象を持ってしまう方、結構多いのではないでしょうか?
「洗剤に入っていて肌に悪そう」「合成成分っぽくて怖い」「刺激が強そう」などなど…。美容系SNSやナチュラル志向の発信から、そういったイメージが広がっているのが現状です。
しかし実際には、「界面活性剤」と一口に言っても、その種類はとても多く、性質もまったく異なります。
つまり、「界面活性剤=すべて悪いもの」ではなく、「どんな界面活性剤か」がとても重要なのです。
例えば、食器用洗剤や工業用洗浄剤に使われるものと、化粧品に使われるものでは、配合目的も、安全性もまったく違います。
特に、化粧品で使われる界面活性剤は、肌に使っても問題ないように厳密に安全性がチェックされた成分ばかりです。
■ 界面活性剤の種類と肌への影響の違い
では、「種類によって違う」とは具体的にどういうことなのか、詳しく見ていきましょう。
界面活性剤には、いくつかの「分類」があるのをご存知ですか?
大きく分けて以下の4つのタイプがあります。
タイプ | 特徴 | 刺激性 | 主な用途 |
---|---|---|---|
アニオン界面活性剤 | 洗浄力が強く泡立ちやすい | 高め | シャンプー、ボディソープなど |
カチオン界面活性剤 | 柔軟性や静電気防止に優れる | 高め | コンディショナー、柔軟剤など |
両性界面活性剤 | アニオンとカチオンの性質を併せ持つ | 低め | ベビーシャンプーなど |
ノニオン界面活性剤 | 刺激が非常に少なく安定性が高い | 非常に低い | クレンジング、化粧水など |
この中でも、化粧品のクレンジングに使われるのは主に「ノニオン界面活性剤」です。
ノニオンは、刺激性が極めて低く、安全性が高いという特徴があり、敏感肌用の製品でもよく使われています。
逆に、アニオンやカチオンタイプのものをクレンジングに使っている製品は要注意です。
洗浄力が強すぎて必要な皮脂まで奪ってしまったり、刺激になる可能性が高いため、そもそもおすすめできません。
つまり、「界面活性剤が入っているか」ではなく、「どのタイプが使われているか」が最重要なんですね。
■ ノニオン界面活性剤は安全性が高い理由
ノニオン界面活性剤が「肌にやさしい」と言われる理由は、科学的にもはっきりしています。
ノニオン型は、アニオンやカチオンと違って電荷(+や−)を持たず、中性に近い性質を持っています。
そのため、肌のバリア機能を乱しにくく、刺激を感じにくいのです。
また、多くのノニオン界面活性剤は植物由来の糖やアルコールをベースにしており、天然系由来で生分解性にも優れているものが多いのが特徴です。
さらに、ノニオン界面活性剤は、成分ごとに安全性テスト(パッチテスト・アレルギーテストなど)も行われており、敏感肌対応の製品でも頻繁に採用されている成分群です。
「界面活性剤=肌に悪い」と感じている人には、このノニオン型の存在をぜひ知ってほしいですね。
しっかりとした製品なら、このノニオン界面活性剤がベースになっていることがほとんどです!
ここが重要!
化粧品開発者が選ぶ!肌にやさしいクレンジングおすすめ3選
「界面活性剤=肌に悪い」というイメージを持っている方も多いですが、実は、ノニオン型界面活性剤を使えば、低刺激でしっかりメイクを落とせるクレンジングが実現できます。
ここでは、化粧品開発者の視点から、機能性・使用感・肌へのやさしさを兼ね備えた厳選クレンジングを3つご紹介します。
■ オルビス ザ クレンジングオイル|高機能&時短に最適!
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パルミチン酸エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリン、イソステアリン酸PEG-12、ダマスクバラ花エキス、ルイボスエキス、クチナシ果実エキス、オトギリソウ花/葉/茎エキス、ユズ果実エキス、ビルベリー葉エキス、アーチチョーク葉エキス、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、(C12-20)アルキルグルコシド、BG、炭酸ジカプリリル、カプリリルメチコン、水 |
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公式サイト【初回限定2,200円(税込, 送料無料)】![]() |
オルビス ザ クレンジングオイルは、濡れた手でも使える高機能オイルクレンジング。
ノニオン系界面活性剤をベースにしており、低刺激なのにウォータープルーフメイクまでしっかりオフできるバランスの良さが魅力です。
オルビス ザ クレンジングオイル | |
---|---|
種類 | オイルタイプ |
対応メイク | ウォータープルーフ・しっかりメイク |
界面活性剤 | ノニオン系 |
特徴 | 濡れた手OK/まつエクOK/低刺激処方 |
「しっかり落としたいけど、肌にもやさしくしたい」という方に一番おすすめしたい1本です。
■ アテニア スキンクリア クレンズオイル|くすみ対策にも!
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エチルヘキサン酸セチル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジカプリン酸ポリグリセリル-6、グリセリン、ジカプリリルエーテル、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、メチルグルセス-10、(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、ククイナッツ油、ホホバ種子油、アッケシソウエキス、シスツスモンスペリエンシスエキス、ヘリクリスムイタリクムエキス、プルケネチアボルビリス種子油、メドウフォーム油、アルガニアスピノサ核油、ツボクサエキス、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ジグリセリン、イソステアリン酸PEG-20ソルビタン、水、ステアリン酸イヌリン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ヒマワリ種子油、PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン、トコフェロール、フェノキシエタノール |
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アテニア スキンクリア クレンズオイルは、メイク落とし+くすみケアが同時にできるアイテム。
独自処方により、肌の酸化汚れ(肌ステイン)もオフして、透明感のある素肌へ導いてくれます。
ノニオン型界面活性剤を使用し、柑橘系アロマの香りでクレンジング時間もリラックスタイムに。
アテニア スキンクリア クレンズオイル | |
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種類 | オイルタイプ |
対応メイク | ナチュラル〜しっかりメイク |
界面活性剤 | ノニオン系 |
特徴 | 肌ステイン除去/濡れた手OK/アロマ香り |
「肌をワントーン明るくしたい」「くすみも気になる」という人には特におすすめです!
■ オルビス オフクリーム|摩擦ゼロ×保湿力重視派に
![]() |
パルミチン酸エチルヘキシル、エチルヘキサン酸セチル、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、水、BG、イソステアリン酸PEG-12、ステアリン酸PEG-25、ミツロウ、スクワラン、イソステアリン酸PEG-20グリセリル、シクロペンタシロキサン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、ヒアルロン酸Na、(メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル)コポリマー、ローマカミツレ花エキス、ローズマリー葉エキス、ラベンダー花水、グリセリン、ステアリン酸ソルビタン、ステアリン酸グリセリル(SE)、トコフェロール、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン |
|
公式サイト【初回限定2,530円(税込, 送料無料)】 |
オルビス オフクリームは、乾燥肌や敏感肌の方にぴったりのクリームタイプのクレンジング。
やさしくなじむテクスチャーで摩擦を限りなく抑えつつ、保湿をキープしながらメイクだけをオフしてくれます。
界面活性剤は保湿系ノニオン型を採用し、肌負担を最小限に抑えた処方です。
オルビス オフクリーム | |
---|---|
種類 | クリームタイプ |
対応メイク | ナチュラル〜中程度のメイク |
界面活性剤 | ノニオン系 |
特徴 | 摩擦ゼロ設計/高保湿/しっとり洗い上がり |
「夜は肌をいたわりたい」「乾燥が気になる」という方に、ぜひ試してみてほしいアイテムです。
■ まとめ:どれを選ぶべき?
- しっかりメイク+時短派 ⇒ オルビス ザ クレンジングオイル(公式サイト)
- くすみケア+アロマ派 ⇒
アテニア スキンクリア クレンズオイル(公式サイト)
- 乾燥肌+摩擦ゼロ派 ⇒ オルビス オフクリーム(公式サイト)
いずれもノニオン界面活性剤を使用した、肌にやさしい実力派クレンジングです。
よくある質問(Q&A)
「クレンジング 界面活性剤不使用」に関して、読者からよく寄せられる疑問やSNSで見かける声をもとに、現役の化粧品開発者の視点で分かりやすく解説していきます。
■ 敏感肌だけど、界面活性剤入りを使っても大丈夫?
答えは「はい、大丈夫な場合が多い」です。
特に、ノニオン界面活性剤は、刺激性が非常に低く、敏感肌用コスメにも広く使われています。界面活性剤=NGではなく、種類や処方次第で安心して使えるんです。
敏感肌の方は、以下の点をチェックするとより安心です。
- ノニオン型かどうか(PEG-系、グルコシド系など)
- アレルギーテスト・パッチテスト済の表記があるか
- 実際にサンプルで試して赤みや刺激が出ないか確認する
大事なのは「界面活性剤の有無」ではなく、自分の肌がどう反応するかです。
■ クレンジングで肌荒れしたら、何を見直すべき?
肌荒れは成分だけでなく使い方が原因の場合もあります。次の点を見直してみましょう。
- 摩擦が強くなっていないか(こすりすぎていないか)
- すすぎ残しがないか(ぬるつきが残っていないか)
- 洗浄力が強すぎないか(皮脂を落としすぎていないか)
- 不要なダブル洗顔をしていないか
クレンジングは肌に触れる時間が短いアイテムですが、摩擦やすすぎの仕方次第で大きく影響します。
まずは使い方を見直すこと。それでも改善しなければ、成分を変えてみるのも一つの方法です。
「肌荒れ=成分のせい」と思いがちですが、使い方の工夫が意外と効果的なことも多いです。
■ 「界面活性剤フリー」と書いてあれば本当に安心?
これはよくある誤解です。答えは「必ずしも安心とは限らない」です。
クレンジングでは、一般的にノニオン界面活性剤が配合されています。ノニオン型は刺激が非常に少なく、安全性も高いため、敏感肌用アイテムでも幅広く採用されている安心できる成分です。
一方で、「界面活性剤フリー」と書かれたクレンジングは、一見良さそうに思えますが、実は、すっきり洗い流せないことが多いのが現実です。
その結果、落ちきらない汚れを取ろうとして物理的にゴシゴシこすりがちになり、かえって肌への負担や摩擦が増えることに…。これはまさに本末転倒といえる状況です。
つまり大事なのは、「界面活性剤フリーかどうか」ではなく、どのタイプの界面活性剤が配合されているか。
ノニオン型を使っていれば、むしろ肌にもやさしく、摩擦レスでメイクを落とすことができるんです。
「フリー」の言葉に惑わされず、本当に肌負担が少ない処方かどうかを見極めることが大切です!
■ 「まつエク」していても使える?
はい、まつエク対応と記載されたクレンジングであれば使用できます。
一般的にノニオン系のオイルやジェルはまつエクにも優しく、グルーを溶かしにくい処方が多いです。
購入時は「まつエクOK」と明記されているかを必ず確認してください。
まとめ:肌にやさしく、しっかり落とすために
いかがだったでしょうか?
ここまで解説してきたように、界面活性剤はクレンジングに欠かせない成分です。決して「悪者」ではなく、種類と処方を正しく理解すれば、むしろ肌にやさしいクレンジング体験を叶えてくれます。
- 「界面活性剤フリー=安心」とは限らず、むしろ、洗浄不足や摩擦による肌ダメージにつながることもある
- ノニオン界面活性剤であれば低刺激・高い安全性があり、敏感肌にも適している
- 大切なのは「界面活性剤の有無」ではなく、どのタイプが配合されているかを見極めること
そして、自分に合ったクレンジングを選ぶには、成分の種類だけでなく、使い方や肌との相性もポイントになります。摩擦を避け、しっかり乳化させて洗い流すことで、肌への負担はグッと減らせます。
今回ご紹介した「オルビス ザ クレンジングオイル」「アテニア スキンクリア クレンズオイル」「オルビス オフクリーム」は、いずれもノニオン界面活性剤を採用した実力派。肌タイプやライフスタイルに合わせて選べば、毎日のクレンジングがもっと心地よい時間になるはずです。
正しい知識を味方に、クレンジングで肌を守りながら、美しく健やかな素肌を育てていきましょう!
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません