
クレンジングには、オイル・リキッド・ジェル・クリームと様々なタイプが存在しますが、これらの中でも、最もクレンジング力に優れるのが『オイルタイプ』です。
この記事では、オイルクレンジング名品 『アテニア スキンクリア クレンズオイル』を、現役の化粧品開発者の私がプロの視点で分析いたします。
アテニア スキンクリア クレンズオイル
タイプ
オイルクレンジング
用量 / 価格
175mL / 1870円
全成分
エチルヘキサン酸セチル、ジイソノナン酸BG、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、オクタイソノナン酸ポリグリセリル-20、ヘキサカプリル酸ポリグリセリル-20、(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、シスツスモンスペリエンシスエキス、ヘリクリスムイタリクムエキス、バオバブ種子油、アルガニアスピノサ核油、アメリカネズコ木水、レモングラス油、ベルガモット果実油、ビターオレンジ花油、ラベンダー油、パーム油、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸イヌリン、トコフェロール、香料、フェノキシエタノール
商品ページ
化粧品開発者の目で分析
高いクレンジング力と優れたコストパフォーマンス
オイルクレンジングは化粧品会社を悩ませるアイテムの一つです。
何故なら、『利益率が悪い』からです。
オイルクレンジングには『水』がほとんど含まれておらず、そのほとんどが『油』と『界面活性剤』です。ですから、『内容物原料価格(原価)』が非常に高いです。
大部分が水の化粧水と比較すると、数倍、場合によっては数十倍の原価がかかるオイルクレンジングですが、市場の販売価格は高くても2000円以下です。
これだけの高原価のオイルクレンジングですから、5000円くらいで売りたいのが化粧品会社の本音ですが、5000円のオイルクレンジングなんてなかなか売れません。
ですから、売れる価格(2000円以下)に設定しなければならず、しかし原価が高いため、『クレンジングとしての機能』よりも、『ユーザーに喜んでもらいたい気持ち』よりも、いかに『原価を下げる』かを頑張ってしまうアイテムこそオイルクレンジングです。
そのためオイルクレンジングには、原価を下げる目的で『ミネラルオイル』や『パラフィン』といった、原料価格が安い『鉱物油』が用いられます。
少し専門的な話になりますが、油には、『無極性油(むきょくせいゆ)』と『極性油(きょくせいゆ)』があります。
『無極性油』は、価格が安いため、クレンジングなどの洗い流し品や、乳液・クリームといった基礎品まで、幅広く用いられていますが、クレンジング力という点においては劣ります。
何故なら、
メイク汚れは極性を持っていますから、極性を持っているメイク汚れに対し、極性を持たない無極性油では馴染みが悪い
一方、『極性油』は無極性油に比べ価格は高いです。しかし、極性をもつメイク汚れと馴染みが良いため、クレンジング力という点においては、『優れた油』・『最適な油』といって良いでしょう。
先ほど挙げた、原価が安くクレンジングによく配合されるミネラルオイルやパラフィンといった『鉱物油』は、残念ながら『無極性油』です。
クレンジングの一番重要な機能は『クレンジング力』ですから、ユーザーのことを考えれば、無極性油ではなく、クレンジング力の高い『極性油』を選ぶべきです。
ですが、先ほども述べたように、原価が高いオイルクレンジングでは、それがなかなか出来ない。商売になりません。
ですから、『原価低減を最優先』に、鉱物油などの無極性油を配合してしまうケースが非常に多いです。
これが一般的なオイルクレンジングですが、アテニア スキンクリアクレンズオイルは違います。
全成分を見ればすぐに分かりますが、アテニアは『エチルヘキサン酸セチル』と『ジイソノナン酸BG』を多量に配合し、これらがメイク汚れを落とします。
これら油は、無極性油ではなく、クレンジングに最適な『極性油』です。
ですから、クレンジング力に疑いの余地はありません。マスカラなどのポイントメイクも簡単に落とすことが出来る、高いクレンジング力を有します。
クレンジング力は合格です。では、価格はどうでしょうか?
ユーザーのことを考え、クレンジング力にこだわり、極性油を選択したまでは素晴らしい。ですが、極性油を配合したことで跳ね上がった原価を、販売価格に上乗せしていないか?
価格を見ると、『175mLで約1800円』。
オイルクレンジングとしては決して低価格ではなく、中価格帯に属しますが、クレンジング力を含め、この後に説明する製品特徴(搭載技術)を考えると、かなりお値打ちです。
クレンジング力は勿論、コストパフォーマンスも高い!
優れた洗い上がりを実現し、W洗顔不要!!
オイルクレンジングのクレンジング力は素晴らしいですが、オイルベースですから、『洗い上がりが悪い』です。
オイルクレンジング使用後、『お肌がべとべとヌメヌメする』というご経験をされた方は多いのではないでしょうか?
オイルクレンジングによって高いクレンジング力を得ているのだから、洗い上がりの悪さは仕方がない、とおっしゃる方もいますが、より良いものを追求するのがユーザー心理です。
洗い上がりの悪さを補うために、『W洗顔』するわけですが、このW洗顔が面倒という方も多いと思います。。
何かいい方法はないのかと、多くのユーザーが考え、悩んでいると思います。
実は、これこそユーザーの『潜在ニーズ』であり、化粧品会社の使命は、この潜在ニーズに応えることです。
そのような意味で、アテニアは、オイルクレンジングに対するユーザーの潜在ニーズに見事に応えたと思います。
アテニア スキンクリアクレンズオイルは『W洗顔不要のオイルクレンジング』。非常に高いクレンジング力でありながら、洗い上がりにも優れます。
私が評価したいのは、このW洗顔不要は、メーカーが勝手に、一方的に宣伝しているわけではなく、『確固たる科学的根拠』が存在する点です。
それをご説明します。
上図のように、アテニア スキンクリアクレンズオイルに配合されている、『エチルヘキサン酸セチル』や『ジイソノナン酸BG』といった油(極性油)が、メイク汚れと馴染み、メイク汚れをしっかりと浮き上がらせます(メイク汚れを落とす)。
そして、すすぎの際、多量の水がくると、メイク汚れと馴染んだ油が『乳化』され、微粒子レベルに分散されて流されます(洗い上がりがいい、W洗顔不要)。
これが、『微細乳化処方』であり、洗い上がり後のべとべとヌメヌメの原因である油が、微粒子レベルに細かく分散されて流れるので、W洗顔不要なんです。
であれば、世の中のオイルクレンジング全てが微細乳化処方にすればいいのでは?とも思いますが、この微細乳化処方、簡単ではありません。
高度な技術が必須!
アテニア スキンクリアクレンズオイルで微細乳化処方を可能にしているのは、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10・オクタイソノナン酸ポリグリセリル-20・ヘキサカプリル酸ポリグリセリル-20・(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリルといった、『界面活性剤』です。
つまり、微細乳化処方を実現するには、
アテニアは、スキンケアで培った界面活性剤配合技術を、オイルクレンジングに展開しました。
ですから、どのメーカーでも真似出来ない、アテニア独自の技術と言えるでしょう。
界面活性剤の配合技術によって、微細乳化処方を可能にしたアテニア スキンクリアクレンズオイル。
『オイルクレンジングなのにW洗顔不要』は素晴らしいです。
くすみの原因、肌ステインを洗い流す!!
紫外線などの刺激を受けると、その刺激からお肌を守るために、酸素が、『活性酸素』という物質に変化します。
この活性酸素、増えすぎると、角質層のタンパク質に付着して、お肌の『黄ばみ』・『くすみ』になってしまいます。
これが『肌ステイン』。
そして、角層にこびりついた肌ステインを、ゆるめて切り離す成分が『珊瑚草オイル』であり、これを新配合しています。
いくら化粧品開発力が進歩して、クリームタイプやリキッドタイプが、オイルクレンジングなみのクレンジング力を有していたとしても、さすがに『肌ステイン』まで除去することは困難でしょう。
圧倒的なクレンジング力と、珊瑚草オイルを新配合したアテニア スキンクリアクレンズオイルだからこそ、肌ステインにも有効なのです。
以上のように、①クレンジング力とコストパフォーマンス ②W洗顔不要(科学的根拠あり) ③肌ステインまで除去 はさすがの技術力だと思います。
『オイルクレンジングの名品』と言うに相応しいです。
※本記事の内容は個人の感想であって効果を保証するものではございません
