※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

コスメの真実 話題の成分

<話題成分>(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマーと配合コスメは?

化粧品メーカーは、ユーザーの「美しく健やかな肌を手に入れたい!」という願望を叶えるために、研究開発を続け、『革新的な技術』で新しいコスメを開発してきました。

コスメの進化は目覚ましい。

しかし、昨今のコスメの進化は、化粧品メーカーの力だけではありません。新しいコスメを可能にする『原料(成分)』を提供する、『原料メーカー』の存在なくして、昨今のコスメの進化はあり得ません。

そこで、『話題成分』と題し、私がこれまで、実際に扱ってきた数多くの成分(原料)の中で、「これはすごい!」、「この成分があるからこそこの剤型がある!」という、『コスメの進化に貢献した成分(原料)』をご紹介します。

この記事では、これまでにない感触を実現した、『(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー』をご紹介します。

スポンサーリンク

(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマーとは?

赤いジェリー・アスタリフト・フラワーミセル

(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマーは、『増粘剤』です。

『増粘剤』はコスメにとって必須成分です。増粘剤がなければ、安定な『乳液』も、今流行りの『オールインワンジェル』も出来ません。

コスメに一番用いられる増粘剤は、『カルボマー(カルボキシビニルポリマー)』です。カルボマーは『水系』の増粘剤で、乳液やクリーム、オールインワンジェルなどに配合されます。

『(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー』も、カルボマーと同様、『水系の増粘剤』ですが、その特性は全く異なります。

「(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー」の一番の特徴は、『形状記憶性』です。『復元力』とも言います。この増粘剤を配合したクリームやジェルは、形が崩れても、元に戻ります

通常のジェル(クリーム)に指を突っ込むと、『穴』が開きますよね?この穴は元に戻りません。当然ですね。

しかし、「(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー」配合のジェル(クリーム)に指を突っ込むと、当然、『穴』が開きますが、暫くすると、この『穴』が塞がり、指を突っ込む前の状態に戻ります

これが『形状記憶性』『復元力』

これにより、これまでの「カルボマー」では到底実現できなかった、『新感触』のジェル(クリーム)が可能になりました。

私も、初めて穴が塞がる様子を見た時はびっくりし、感動しました。

この成分、「ADEKA」というメーカーから、『アデカノール GT-700 / 730』という原料名で販売されています。

ですから、どの化粧品メーカーでも使うことが出来ます。

この成分が、広くユーザーに認知されたのが、富士フィルムの『アスタリフト』ではないでしょうか。

通称、『赤いジェリー』と言われる、『ジェリー アクアリスタ』に配合されている成分こそ、「(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー」であり、これが無ければ、「赤いジェリー」は誕生していません。

富士フィルムのアスタリフトで、一躍脚光を浴びた「(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー」ですが、もっと前から存在しています。

実は、この成分は、『資生堂』が開発した増粘剤で、『フラワーミセル』と言われています。資生堂は、粘性があるが、はけで壁に塗る時には滑らかに伸び、塗布後は素早く粘性が回復する『水性塗料』をヒントにこの成分を開発しました。

詳細な増粘機構は割愛しますが、これまでにない、新しい増粘機構(フラワーミセル)のため、資生堂は、この成果を『第 23 回 IFSCC(2004年 オーランド大会)』で発表しています。

さすが資生堂ですね。化粧品だけでなく、成分(原料)を開発する技術も素晴らしい。

「カルボマー」は、『中和』して使う増粘剤です。中和タイプゆえ、『電解質存在下』では増粘効果を全く発揮しません。

一方、「(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー」は、『形状記憶性(復元力)』という、全く新しい特徴を持ちながら、中和タイプではないので、電解質存在下でも増粘させ、形状記憶性を持たせることが可能です

ジェル、クリーム剤型の感触に革命をもたらした成分、それが『(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー』です。

配合コスメ

「(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー」配合コスメと言えば、やはりアスタリフトの『ジェリー アクアリスタ』です。

富士フィルムが開発した成分ではありませんが、『赤いジェリー』のインパクトは絶大で、松田聖子さんを起用したCMなどの『宣伝戦略』も相まって、「形状記憶=アスタリフト」というイメージを作り上げました。

アスタリフト発売後、資生堂を除く各化粧品メーカーが、相次いでこの成分を配合した『形状記憶ジェル』を発売したことからも、富士フィルムの戦略は見事です。

▼ ジェリー アクアリスタ

是非、「(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー」の、驚きの『形状記憶性』『復元力』をお楽しみください。

スポンサーリンク

人気記事はこちら

1

大人気のハトムギ化粧水。しかし皆様、以下事実をご存じでしょうか? 偽物というのは少し言い過ぎかもしれませんが、ハトムギ化粧水にはオリジナル(本物)が存在し、オリジナルとそうでないモノでは、搭載技術が全 ...

2

コスメには多くのアイテムがありますが、各社、最も力を入れて開発するアイテムは何か? 答えは化粧水 何故なら、化粧水はユーザーが最も多く、そこには巨大な市場が存在するからです。ですから各社、化粧水開発に ...

3

日焼け止めやファンデーションを中心に、石鹸で落ちるという訴求が増えてきました。これは、化粧持ちの高さが求められる日焼け止めやファンデーションの場合、耐水性技術が向上し、結果として、石鹸などの通常の洗浄 ...

4

『クレンジング』には、オイル・バーム・リキッド・ジェル・クリームと、様々なタイプが存在します。これだけタイプが違うモノが存在するアイテムは、クレンジング以外ないと思いますし、だからこそ、どのクレンジン ...

5

医薬部外品と言えば、ナイアシンアミドに代表される『しわ改善』がブームではありますが、『美白』の有効成分は種類が多いため、いまだに、様々なメーカーから美白コスメが発売されています。 数が多すぎてどれを選 ...

6

マイクロニードルや海綿などの『針美容』(針コスメ)が注目を集めています。これは、針の形状や大きさは違えど、針による刺激等でしわ・たるみを改善するという美容法(コスメ)です。メーカーのHPを見ると効果は ...

-コスメの真実, 話題の成分