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<プロ解説>化粧品のオリンピック!化粧品業界で有名なIFSCCとは?

この記事を書いている人

コスメデイン

  • 大手化粧品メーカーで15年以上化粧品開発を担当
  • 今も現役の化粧品開発者
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美容雑誌の監修に協力させて頂きました(一部抜粋)

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オリンピックは、世界のスポーツの祭典です。

化粧品の世界にも『オリンピック』と言われる祭典があるのをご存知でしょうか?

それが、各国の化粧品技術者が一同に介して研究成果を発表する学術大会、『IFSCC世界大会』です。

今回は、化粧品会社のオリンピック、IFSCC世界大会についてご説明します。

 

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IFSCCとは?

IFSCC・化粧品会社のオリンピック

国際化粧品技術者連盟(The International Federation of Societies of Cosmetic Chemists)の頭文字をとって『IFSCC(アイエフエスシーシー)』と言います。

IFSCCは1959年に設立され、50年以上の歴史をもつ世界各国の化粧品技術者会の連合組織です。本部をロンドンに置き、『化粧品技術の向上、ひいては安全で有用な化粧品開発のための諸活動』を国際規模で行っております。

この行事のうち、最大のものが、世界中の化粧品技術者が一堂に介して、研究成果を発表し、討論する学術大会、『IFSCC世界大会』です。

IFSCC世界大会は、西暦の偶数年に開催される『Congress(本大会)』と西暦奇数年に開催される『Conference(中間大会)』に分けられますが、Congress(本大会)の方が、大会規模、参加人数は多いです。

この他に、化粧品に関する雑誌であるIFSCCマガジンを年に4回発行したり、化粧品技術の後進国に対する技術指導を行ったり、化粧品に係わる書籍の出版活動なども行っています。

 

IFSCCは化粧品会社のオリンピック

IFSCC世界大会(本大会)は『2年に一度』開催されること、さらに、最も優れた発表を行った研究者に、IFSCC最優秀賞IFSCC優秀賞が授与されるため、『化粧品会社のオリンピック』と言われています。

 

IFSCCに対する化粧品会社の取り組み

IFSCCに対する化粧品会社の意気込みは大変なものです。

化粧品の世界にはIFSCC以外にメジャーな国際学会があまりありませんし、世界の化粧品会社、技術者を相手にするわけですから、かなりの準備をして臨みます。

一般ユーザーにとってIFSCCは、あまりなじみがないと思いますが、IFSCCで最優秀賞や優秀賞を受賞すると、『IFSCC世界大会にて賞を受賞』とアピールできますし、企業の『株価』にも影響すると言われています。

私もIFSCC世界大会で口頭発表した経験がありますが、非常に大変でしたが、とても良い刺激になり、その後の研究に大いに役立ちました。

優れた研究をする会社が、すばらしい化粧品を販売しているとは限りません。

ですが、IFSCC世界大会で発表するためには、世界レベルの技術力がないと無理です。つまり、IFSCC世界大会で発表するということは、その化粧品会社の『技術力の高さ』を物語っています。

そのような意味で、IFSCCを化粧品選びの一つの指標にしてみても面白いかもしれません。

IFSCC世界大会では、誰もが発表出来るわけではありません。

化粧品会社のオリンピックと言われるくらいですから、世界中の化粧品会社、化粧品開発者が発表したいと願っています。

まず論文を提出し、厳しい審査をクリアした研究テーマのみ発表が許されます。
ですから、たとえ賞を獲れなくとも、発表すること自体、研究テーマが世界に認められたことになるのです。

IFSCC世界大会は、化粧品会社の威信をかけた、化粧品技術者たちの数年にわたる研究成果の戦いの場です。

規模は違いますが、まさに、オリンピックと言えるのではないでしょうか?

 

おわりに

いかがでしょうか?

化粧品業界における最高峰の競技場であるIFSCC世界大会は、化粧品技術者たちがその研究成果を世界に披露する場であり、まさに化粧品業界のオリンピックと呼ぶにふさわしい祭典です。

この大会では、技術力の高さを競い合い、優れた研究には最優秀賞や優秀賞が授与されます。日本の化粧品会社も、資生堂やカネボウ、コーセー、ポーラといった名だたる企業が世界の舞台でその技術力を証明し続けています。IFSCC世界大会での発表は、化粧品会社の技術力の高さを示すバロメーターともなり、消費者が化粧品を選ぶ際の一つの指標となり得るでしょう。

この大会を通じて、化粧品業界の技術革新が促進され、私たち消費者にとってもより安全で効果的な製品が提供されることを期待します。

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