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【プロが解説】テレビCMで話題!サントリー ビトアスの「3回浸透」って何?

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最近、BSをよく見るようになりました。

その中で、頻繁に『サントリー ビトアス』のテレビCMを見ます。

そこでは、『3回も浸透する』という言葉で、角質層奥まで浸透することを伝えています。

ところで『3回浸透』って何でしょうか?化粧品は3回も肌に浸透するのでしょうか?

そこで今回は、化粧品開発者の私が、サントリー ビトアスの3回浸透についてご説明します。

サントリー ビトアス

ビトアスは、総合飲料メーカーのサントリーが開発した『オールインワンシリーズ』です。

『ソープ(固形石鹸)』『セラム』からなり、ソープがクレンジングと洗顔の役割を、セラムが化粧水・美容液・乳液・クリームの役割を果たすため、この2品で全てのスキンケアが完了します。

今流行りの1品で複数の機能を果たす『オールインワン』です。

『3回浸透』は、セラムに付与された機能です。

この3回浸透によって、年齢を重ねて固くなった肌の奥まで(角質層まで)、ハリを与える美容成分が浸透すると言っています。

3回浸透とは?

3回浸透の正体は、ビトアスの『乳化タイプ』にあります。

ビトアスは通常の乳化タイプとは異なり、『マルチプル』という特殊なタイプをとります。

まずは、以下図をご覧ください。

ビトアス・3回浸透・効果・おすすめ

通常、水と油は混ざり合いませんが、乳液やクリームなど、水と油を含むコスメは、界面活性剤によってどちらかを『乳化』して配合しています。

その際、水の中に油の滴が分散している状態のモノを『水中油(O/W)』、油の中に水の滴が分散しているモノを『油中水(W/O)』と言います。

上図では、一番左が『水中油』、真ん中が『油中水』です。

現在の、乳液やクリームなどの乳化タイプのコスメは『水中油』が多いです。

ビトアスは、上図の一番右が示すように、水の中に油の滴が分散していますが、さらにその油の中に水の滴が分散している状態です。

これを『複合エマルジョン』とか『マルチプルエマルジョン』と言います。

ビトアスの場合は、水-油-水の『W/O/Wタイプ』のマルチプルですね。当然、この逆の、油-水-油の『O/W/Oタイプ』のマルチプルも存在します。

ビトアスのセラムは、まず一番外の「水」が浸透し、次に中の「油」が、そして最後に一番中の「水」が浸透することで、『3回浸透』を実現しているわけです。

これが、サントリー ビトアスの3回浸透の正体です。

3回浸透はおすすめ?

マルチプルの技術は非常に高度なため、どのメーカーでも実現できるわけではありません。中々お目に掛かれない乳化タイプです。

そのような意味で、サントリーの『技術の高さ』が分かります。

ただし、技術の高さは認めますが、おすすめとは限りません。

私自身もマルチプルの処方化技術は持っています。もし、仕事でマルチプルを作れと言われれば、簡単ではありませんが可能です。

しかし、わざわざマルチプルにする必要があるのか?という疑問が残ります。

何故なら、マルチプルにすることで、理論上、3回浸透と言う事は出来ますが、綺麗に3回に分かれて、しかも、より肌の奥まで浸透しているわけではないからです。

あくまで、ストーリー上の話です。

マルチプルにすることで、使用感の差別化は可能ですが、それを浸透表現に使う事は、果たしてユーザーにとって有益なのか?と思ってしまいます。

処方開発者は、理論的に説明する事が好きですし、媒体などを考えると、理論的な説明が求められます。

ですから、マルチプルにしたい気持ちは、同じ化粧品開発者としてよく分かりますが、『手間』『コスト』をかけて、理論的な説明がしたいがためにマルチプルにする事は、ユーザーニーズを置き去りにした、開発者の独りよがりになっているような気がします。

何故なら、マルチプルのために費やした手間とコストは、そのまま『販売価格』に反映されてしまうからです。

実際、マルチプルにしたことで、ビトアス セラムの価格は、『120mL 8500円』と、オールインワンとしてはかなりの『高価格』になっています。

マルチプルにすることで、説明の通りに3回浸透し、通常の乳化タイプ以上の浸透性を示すのであれば、これだけのお金を出して購入する価値はありますが、そのような確固たるエビデンスはありません。

私自身も化粧品開発者として、難しい処方化に挑戦し、実現したいという想いは当然持っていますが、ユーザーに寄り添って考えた場合、オールインワンにマルチプルは必要ないというのが私の考えです。

ただし、マルチプルを実現した技術力は、間違いなく本物であり、素晴しいです。

おすすめのオールインワンは?

化粧品開発者の私がおすすめするオールインワンジェルは、ドクタープログラムの『トリニティーライン ジェルクリームプレミアム』です。

トリニティーライン ジェルクリームプレミアム

ビトアスは一流企業サントリーの商品ですが、トリニティーラインを開発したドクタープログラムは、『大正製薬グループ』です。

大正製薬は誰もが認める一流の製薬会社ですから、サントリーにも引けを取らない、高度な技術力を有し、高品質を実現しています。

私も大手製薬会社とお仕事をした経験があり、技術・品質の高さを目の当たりにしています。それだけ『製薬会社品質』は信頼できます。

美容成分が48種類も配合されていますが、数だけでなく『質』も素晴らしいです。スキンケアのことをよく理解し、肌のことを知り尽くした成分選択と言えるでしょう。

特に、「セラミド」・「ツボクサエキス」・「ポリクオタニウム」を配合した点を、私は評価しています。また、『カプセル化技術』により、肌の奥まで(角質層まで)、美容成分を届けることにもこだわっています。

『水を一滴も加えず、95%以上の美容成分配合』という表現があります。

これは『事実』ですが、水はたっぷり含まれています。

カラクリは『シラカンバ樹液』で、これには多くの水が含まれていますが、抽出方法から、全成分に水と表示されません。

『シラカンバ樹液』を用いることで、『保湿効果』が期待できる一方、『原料価格』が驚くほど跳ね上がります。

当然です。通常のオールインワンは『70%以上が水』です。この70%以上を『シラカンバ樹液』に置き換えているわけですから、かなりの原料価格になっているはずです。

にも関わらず、販売価格を見る限り、かなりのコスパの良さですから、企業姿勢・企業努力が素晴らしい。

まさに、大手製薬会社が作った本物のコスメと言えるでしょう。

トリニティーライン ジェルクリームプレミアム

おわりに

いかがでしょうか?

CMでも放映されているサントリー ビトアスの3回浸透の正体は、『マルチプルエマルジョン』という特殊な乳化タイプです。

化粧品開発者として純粋に、マルチプルを実現させた技術力はすごいと思いますが、ユーザーの事を考えた場合、「マルチプルの必要なし」というのが私の考えです。

「トリニティーライン ジェルクリームプレミアム」に搭載されている『カプセル化技術』も、浸透性を挙げるための手法ですから、総合的に考えて「トリニティーライン」の方が優れていると私は思います。

トリニティーライン ジェルクリームプレミアム

※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません

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