本日、元号が平成から令和に変わりました。今年は令和元年です。
コスメの世界でのここ数年は、ポーラ・資生堂・コーセーの『しわ改善コスメ』(医薬部外品)の話題で持ちきりでした。
特に2017年は、ポーラが日本で初めてしわ改善コスメ(医薬部部外品)を発売した年ですから、2017年を『しわ改善コスメの幕開け』・『しわ改善コスメ元年』と表現する人もいました。
令和元年、コスメの世界では、『美白元年』になるかもです。
その理由を、おすすめの美白成分と美白コスメとともに、化粧品開発者の私がご説明します。
令和は美白元年?
しわ改善コスメ(医薬部外品)の場合、それまで一切存在しなかった領域の商品が登場しましたから、元年という表現は正しいかもしれませんが、美白の場合、既に存在していますから、元年というのは少し大げさかもしれません。
ただし、令和元年は、美白コスメ(医薬部外品)に注目が集まるのは間違いないでしょう。
何故なら、化粧品メーカー大手のポーラが、『新しい美白有効成分』を開発し、この領域では約10年ぶりに国から承認を得ました。そして2019年5月24日、この新規美白有効成分『PCE-DP』(ピース ディーピー)を配合した商品が発売されるからです。
<ポーラが新規美白有効成分を開発し、配合商品を発売>
https://www.pola.co.jp/company/pressrelease/pdf/2019/po20190326.pdf
2009年以降、新しい美白有効成分はどのメーカーからも出てきていません。さらに、カネボウの白斑問題で、国による審査も厳格化されました。
このような状況で、新しい美白成分の開発に成功し、厳しい審査のもと、国から承認を得たことは、本当にすごい事だと思います。
美白元年は言い過ぎかもしれませんが、令和元年は間違いなく、美白コスメに注目が集まると思います。
おすすめの美白成分と美白コスメ
ここでは化粧品開発者の私が、おすすめする『美白成分』と、それを配合した『美白コスメ』(医薬部外品)をご紹介します。
なお、ここで言う美白成分とは『美白の有効成分』であり、美白コスメとは『美白の医薬部外品』を意味します。
「トラネキサム酸」と第一三共ヘルスケア「ブライトエイジ」
『トラネキサム酸』は、配合量によって『美白』と『肌荒れ』の有効成分になります。
美白の有効成分となるためには、肌荒れ以上の配合量が必要です。世の中には、肌荒れの有効成分としてのトラネキサム酸を、あたかも美白の有効成分のように宣伝しているメーカー・商品があるので、美白機能としてのトラネキサム酸をお望みの方は注意が必要です。
美白成分のメカニズムは「チロシナーゼ活性抑制」が一般的ですが、トラネキサム酸は、『メラノサイトへのしみ情報をブロック』することでメラニン生成を抑制します。
メラノサイトへのしみ情報の伝達は、しみ生成工程のはじめですから、トラネキサム酸は、『初期段階』でしみ生成(メラニン生成)を抑制する事が出来ます。
また、チロシナーゼの活性を抑制する「ロドデノール」(白斑の原因成分)とは美白メカニズムが異なりますから、白斑のような被害が起こるとは考えられません。
トラネキサム酸は製薬会社の『第一三共』が開発した成分で、古くから『医薬品』に用いられてきました。2005年、『資生堂』によってトラネキサム酸は医薬部外品の『美白の有効成分』として厚生労働省から認可され、今では、医薬部外品に広く用いられています。
市場実績という点では、他の美白成分に劣りはしますが、トラネキサム酸は、「第一三共」・「資生堂」という、製薬分野・化粧品分野を代表する超一流メーカーが作ってきた実績ですから、私はトラネキサム酸を、『効果』・『実績』・『安全性』、全ての点において、最もおすすめする美白成分と考えています。
第一三共ヘルスケアの『ブライトエイジ』は、トラネキサム酸を『美白の有効成分』として配合した医薬部外品でありながら、シリーズ内の「乳液状美容液」(リフトホワイト パーフェクション)は、効果効能試験を実施し、『乾燥による小じわを目立たなくする』ことに有用であることが確認されています。
ですから、美白ブランドというより、美白は基本機能として備わっている、全方位型の『エイジングケアブランド』が、第一三共ヘルスケアの『ブライトエイジ』です。
また、商品ページを見て頂ければお分かりになりますが、美容成分を肌の奥まで届ける技術(ナノフィーユミセル)や、うるおいを閉じ込める技術(3Dストレッチネット)は、大手化粧品会社にも引けを取らない『高度な技術』です。
さらに、徹底した衛生管理の製造環境や、肌の水分量・弾力などの有用性試験も実施していて、さすが『製薬会社』とも言うべき見事な対応です。
トラネキサム酸配合(美白の有効成分)コスメであれば、『ブライトエイジ』がおすすめです。
「アルブチン」と富士フィルム「アスタリフトホワイト」
『アルブチン』は古くから用いられている美白の有効成分で、チロシナーゼの活性を阻害して、メラニン生成を抑制します。
十分すぎるほどの『市場実績』があり、『安全性』に大きな問題はありません。
配合するうえでも大きな課題はなく、『幅広い使用感』のモノを作ることが出来ます。
有効成分としての配合量が多く、原価が高いことが唯一の課題とも言えなくはないですが、ユーザーにとっては全く関係ございません。
アルブチンを美白の有効成分として配合しているコスメであれば、富士フィルムの『アスタリフトホワイト』がおすすめです。
富士フィルムは、フィルム事業で培った『ナノ技術』を化粧品へ展開し、大成功しています。
コスメは、人の肌内部に成分が届かなければ効果を発揮しません。浸透に関しては、『角質層まで』という表現上の規制はありますが、成分を浸透させるためには『ナノ技術』は必要不可欠です。
このような意味で、富士フィルムのアスタリフトシリーズは、見事にその役割を果たしていると言えるでしょう。
「プラセンタエキス」とメビウス製薬「シミウス」
『プラセンタエキス』は、注射薬や内服薬として医療に用いられていますが、古くからコスメにおいて『美白の有効成分』として配合されています。
プラセンタは『胎盤』の事です。
胎盤は、哺乳類特有の臓器で、胎児の成長に不可欠な各種栄養素をたっぷり含んでいます。また、プラセンタは、胎児への栄養補給だけではなく、未発達の各器官の役割も担っており、まさに『神秘の臓器』とも言われています。
ですから、プラセンタには、「アミノ酸」や「シアル酸」、「ムコ多糖」・「成長因子」など、人が成長するために欠かせない様々な成分が含まれており、美白だけでなく、『コラーゲン産生促進』・『細胞賦活』・『保湿』・『抗酸化』・『ターンオーバーの正常化』など様々な効果が期待出来ます。
プラセンタエキスを美白の有効成分として配合しているコスメであれば、メビウス製薬の『シミウス』がおすすめです。
シミウスの販売個数は『500万個』を突破しており(2018年11月末時点)、大変多くのユーザーに支持されています。
また本品は、美白の医薬部外品でありながら、『オールインワンジェル』でもあります。シミウスは、美白のオールインワンジェル(医薬部外品)として最も有名な商品の一つですから、「1品で十分なケアがしたい」・「時間と手間を節約したい」というユーザーにも大変おすすめです。
おわりに
いかがでしょうか?
ポーラの新規美白有効成分「PCE-DP」は非常に興味深い成分ではありますが、美白市場であれば、効果・安全性・実績と言う点において、素晴らしい美白有効成分が既に存在します。
化粧品開発者の私が最もおすすめする美白成分は『トラネキサム酸』で、美白コスメは第一三共ヘルスケアの『ブライトエイジ』です。
是非、一度お試しください。
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません