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【プロが解説】洗顔は必要か?不要か?

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洗顔は、メイクなどの汚れを落とすために使うコスメアイテムですが、ネット上では、「洗顔は悪であり、お肌のためには不必要」という、『洗顔不要論』が飛び交っています。

本当に洗顔は不要なのでしょうか?

そこで今回は、洗顔不要論の根拠と、実際、洗顔は必要か?不必要か?について、化粧品開発者の私の意見を述べさせて頂きます。

洗顔不要論の根拠は?

洗顔・必要・不必要

世の中には、美肌のためには洗顔は不要という、『洗顔不要論』を唱える方がいらっしゃいます。

私自身、結論から言えば、『洗顔は必要』と考えています。その理由については後ほど詳しく述べますが、洗顔不要を訴えている方々は、根拠があって訴えているので、私は、洗顔不要論に関して、一定の理解はしています。

では、洗顔不要論の根拠は何でしょうか?

私は、『3つの根拠』があると考えています。

根拠1:洗顔は界面活性剤の集合体

洗顔不要論の一番の根拠は『肌刺激性』です。洗顔は、メイクなどの汚れを落とすことが最大の目的ですから、汚れを落とす成分である『界面活性剤』が多量に配合されており、いわば、『界面活性剤の集合体』と言えるでしょう。

乳液やクリームにも界面活性剤は配合されています。しかし、乳液やクリームに配合される界面活性剤の多くは、電荷を持たない『ノニオン性界面活性剤』であり、肌刺激性の心配はありません。

しかし、洗顔に配合される界面活性剤の多くは、マイナスの電荷を持つ『アニオン性界面活性剤』であり、これは、ノニオン性界面活性剤に比べ、肌刺激性が高く、決して安心安全な成分とは言えません

ですから、洗顔によって、メイク汚れは綺麗に落ちますが、アニオン性界面活性剤によって肌ダメージを与えるというのが、洗顔不要論の根拠の一つです。

根拠2:洗顔はアルカリ性

洗顔はアニオン性界面活性剤の集合体ですから、『アルカリ性』を呈します。

弱酸性洗顔というモノもありますが、クリームタイプの洗顔の多くは、アニオン性界面活性剤である『金属石鹸』を用いたアルカリ性です。

ご承知の通り、健康的な人のお肌は『弱酸性』です。アトピーや敏感肌によって、肌バリア機能が低下しているお肌は『アルカリ性』に傾きます。だからこそ、コスメは『弱酸性』が多いのです。

このように、『肌バリア機能』の観点から、わざわざアルカリ性である洗顔で、肌をアルカリ性にする必要が無いというのが、洗顔不要論の根拠の一つです。

根拠3:皮膚常在菌が洗い流される

腸内と同様、人のお肌にも菌が存在しています。これを『皮膚常在菌』と言います。

菌と言うと、イメージが悪いかもしれませんが、皮膚常在菌の中には、人のお肌の健康に必要な『善玉菌』が存在します。

善玉菌の代表格が『表皮ブドウ球菌』です。表皮ブドウ球菌は、皮脂などをエサにして、肌のうるおいに重要な『グリセリン』や、肌を酸性に保つ『酸性成分』を産生します。

ですから、表皮ブドウ球菌は、『美肌菌』とも言われますが、洗顔によって、表皮ブドウ球菌を含む皮膚常在菌は洗い流されてしまいます

皮膚常在菌は、表皮上層部にも存在していますから、洗い流されても復活しますが、この復活までに『約12時間』かかると言われています。

朝と夜、毎日2回洗顔すると、皮膚常在菌が復活する前に再度、洗い流すという事ですから、洗顔のやりすぎは、『皮膚常在菌バランスを崩壊させる』というのが、洗顔不要論の根拠の一つです。

それでも洗顔が必要な理由

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「界面活性剤の集合体による肌刺激性」・「アルカリ性」・「皮膚常在菌バランスの崩壊」、これらは確かに一理ある根拠ですが、やや間違いと言うか、説明不足の点があります

ですから私は、これら根拠に一定の理解をしながらも、『洗顔は必要』と考えています。

界面活性剤の集合体だが・・・

洗顔は『アニオン性界面活性剤の集合体』です。アニオン性界面活性剤は、優れた乳化能・洗浄能を示しますが、一方で、『肌刺激性の懸念』があります。

ですからもし、洗顔をスキンケアクリームのような使い方をしたら、間違いなく肌は荒れます。

しかし、洗顔とスキンケアクリームの決定的な違い、それは、『洗い流すかどうか』です。

アニオン性界面活性剤の集合体である洗顔は、メイク汚れと馴染ませた後、十分な水で洗い流します。ですから、一時的に肌と触れることはありますが、洗顔の成分であるアニオン性界面活性剤が肌に残ることはありません。

すすぎが不十分で、アニオン性界面活性剤が肌に残ることが続けば、肌刺激性の懸念がありますが、これは洗顔が危険ではなく、『洗顔の使用法の誤り』です。

洗顔は、十分な水でしっかり洗い流すが基本ですから、この使用法をしっかり守れば、肌刺激性の懸念は限りなく低いと言えるでしょう。

洗顔はアルカリ性だが・・・

『肌バリア機能』の観点から、肌は『弱酸性』に保つ必要があります。

しかし、アルカリ性界面活性剤の集合体である洗顔後の肌は『アルカリ』に傾きますから、洗顔はすべきでないとの考えは、ある程度理解できます。

ただし、人の肌には『アルカリ中和能』という機能が備わっていて、洗顔によってアルカリに傾いた肌のpHを、弱酸性に戻すことが出来ます

ですから、洗顔によって一時的にアルカリになったとしても、アルカリ中和能によって弱酸性に戻りますから、洗顔のpHに関して心配する必要はありません。

皮膚常在菌は洗い流されてしまうが・・・

『皮膚常在菌』の観点だけを考えれば、洗顔はすべきではありません。

「洗顔によって善玉菌を含む皮膚常在菌が洗い流され、復活するまでに時間もかかる」と言うのは、先に挙げた3つの根拠の中で、『最も納得性が高い』と言えます。

また、皮膚常在菌に対応したコスメに突出して素晴らしいモノが無いという現状もあります。

育菌とか整菌とか、皮膚常在菌に着目したコスメは存在しますが、皮膚常在菌に良い働きをする成分を配合しただけで、そのコスメそのものにどれだけの効果があるのか、納得性の高い科学的根拠を掲げるコスメは存在しません。

このように、現在のコスメでは、スキンケアで皮膚常在菌を十分にケアすることは出来ませんから、「洗顔は不要で常在菌を大切にすべき」と言うのは納得できます。

しかし私は、洗顔をしないデメリットの方がはるかに危険であると考えています。

そもそも、皮膚常在菌に着目して洗顔不要論を唱える方々は、スキンケア・メイクの使用も不要と考える方が多いです。

洗顔は不要、そのためには、洗顔が必要となるスキンケアやメイクはすべきでないという発想です。

お肌の健康のためには、皮膚常在菌を大切にするだけでよく、常在菌に悪影響を与える、つまり、洗顔が必要となるコスメは使用すべきでないという事です。

しかし、洗顔にはメイク汚れを落とす、化粧水には肌にうるおいを与える、クリームには肌から水分が蒸散するのを防ぐなど、コスメにはそれぞれに様々な『役割』があります。

これらは、皮膚常在菌を大切にするだけのケアでは補うことが出来ません。

また、人の容貌を美しく変えるメイクには、『楽しむ』という大切な要素があります。

メイクは楽しいものです。しかし皮膚常在菌のためにメイクをしないという選択は、化粧品開発に携わる者として賛成出来ません。

ユーザーの皆様には、十分にメイクを楽しんで頂いて、メイク後は、洗顔を使ってたっぷりの水でしっかり洗い流してください。

洗顔後の肌が心配であれば、その後、スキンケアで整えてください。洗顔後の肌に、うるおいや美容成分を与え、肌を整えるのがスキンケアの本来の役割です。

おわりに

いかがでしょうか?

洗顔不要の根拠には、ある程度の納得性はあります。

しかし、洗顔をしないことによるデメリットの方がはるかに危険ですから、私は、『洗顔は必要』だと考えています。

私が一番におすすめする製薬コスメ、『第一三共 ブライトエイジ』には、洗顔もラインナップされています。

その後のスキンケアでのケアも、ブライトエイジであれば十分ですから、『本物の製薬品質コスメ』をお試しください。

※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません

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