製薬会社が作るコスメ、『製薬会社コスメ』。「製薬」という圧倒的に良いイメージを武器に、化粧品市場の中で確実にシェアを伸ばしています。
私は化粧品開発者として、製薬会社とのお仕事の経験もありますから、その知識・経験をもとに、これまでも『製薬コスメ』に関して記事にしています。
その中で、最も人気なのが、以下の記事です。
この記事の中で私は、おすすめ第一位の製薬会社コスメに『第一三共ヘルスケア』を挙げています。
しかし、コスメ分野で一番有名な製薬会社は、肌ラボでお馴染み『ロート製薬』でしょう。では一体何故、ロート製薬ではなく、第一三共ヘルスケアがおすすめ第一位なのか?
今回はその理由を詳しくご説明します。
おすすめ第一位 製薬コスメ:第一三共ヘルスケア ブライトエイジ
私が考える、おすすめ第一位の製薬コスメは、第一三共ヘルスケアの『ブライトエイジ』です。
「製薬会社品質」・「トラネキサム酸配合の医薬部外品(美白)」・「全方位エイジングケア」・「製薬会社としての格」・「有効性試験」など、誰もが納得する、おすすめ第一位になるだけの魅力が『ブライトエイジ』にはあります。
詳細は以下記事をご覧ください。
何故、ロート製薬が「第一位」ではないのか?
「ロート製薬」の商品力は一級品で素晴らしく、製薬会社品質をお手頃価格で実現し、「肌ラボ」を通して、製薬コスメを広く認知させた功績は絶大です。
世の製薬コスメがあるのは、「ロート製薬」のおかげと言っても過言ではありません。
セルフ市場での肌ラボの絶大な人気により、製薬会社のコスメと言えば、『ロート製薬』の名が真先に挙がりますし、最も有名なコスメも作る製薬会社と言えるでしょう。
しかし、私のおすすめ第一位製薬コスメは『第一三共ヘルスケア』であり、「ロート製薬」ではありません。
その理由は何か?
私の個人的見解ではありますが、2つの理由があります。
価格設定
ロート製薬は、セルフ市場を主としていますから、「オバジ」は高級ラインですが、「肌ラボ」は非常にお手頃な価格です。ユーザーにとっては大変ありがたい事ですが、私は化粧品業界にいる人間ですから、『化粧品の価値』を考えてしまいます。
化粧品は『価値が高い』商材です。『価値ある商材』のため、高い価格で売れるのが化粧品です。ですから、化粧品の研究開発は、『価値づくり』と言っても過言ではありません。高い価格でも、ユーザーに納得して購入してもらうだけの『価値を創出する』のが、化粧品の研究開発だと私は考えています。
ロート製薬は、言わずと知れた日本有数の製薬会社です。それだけで、十分なブランド価値がありますし、技術も一流です。ですから、私としては、これだけのブランドと技術であれば、もう少し高い価格帯でもいいのでは?と考えてしまいます。
お手頃価格はユーザーにとっては大変ありがたいですが、『化粧品の価値を守る』という意味では、高品質のものはそれなりの価格にすべきというのが、私の考え方です。
これが、ロート製薬がおすすめ第一位ではない理由の1つです。
ただしこれは、業界側の意見であり、「ユーザー視点」ではないということは十分理解しています。次項で説明する2つ目の理由は、「ユーザー視点」です。
「オバジC]の商品設計
2つ目の理由。それは、ユーザー視点で考えた際、私自身が「オバジC」に、若干共感できない部分があるためです。「オバジC」はビタミンCを高配合していますが、おそらく、大手化粧品会社では、安易にビタミンC高配合はしません。何故なら『安全性の懸念(肌への刺激)』があるからです。
ロート製薬ほどの会社であれば、十分な安全性を確認しているはずです。しかし、ビタミンC高配合は、「効果」は期待できるものの、『安全性(肌への刺激)への懸念』が排除できません。
また、「オバジC」は『化粧品』です。製品ページをご覧になればお分かりになりますが、ビタミンCを高配合しているにも関わらず、『美白』という表現は一切出ていません。出ていないというより、化粧品である「オバジC」には、美白という表現は出来ないのです。
ですから、「オバジC」のビタミンC(アスコルビン酸)は『整肌保湿成分』であり、あくまで、「ビタミンCは美白効果がある」という一般常識・イメージに訴えているだけです。
一方、医薬部外品であれば、『美白』という表現が出来ます。また、医薬部外品は、『科学的根拠』をもって、その効果と安全性を、国から認められています。
その他の会社ならまだしも、ロート製薬は超一流の製薬会社ですから、『科学的根拠』を重視するという意味でも、イメージに訴える「ビタミンC高配合化粧品」ではなく、科学的根拠のある「医薬部外品」にすべきだったというのが私の率直な感想です。
これが2つ目の理由です。
おわりに
いかがでしょうか?
ロート製薬が作るコスメはどれも一級品ですし、数多くのブランド・商品を取りそろえ、ユーザーの様々な肌悩みに対応しています。
しかし、私が考えるおすすめ第一位の製薬会社コスメは『第一三共ヘルスケア』であり、ロート製薬ではありません。
その理由は、前述したとおり、『価格設定』と『商品設計』です。
ただし、『価格』に関しては、製薬会社の品質・技術を、お手頃価格で実現し、製薬会社コスメを、多くのユーザーの手に届く存在にした「ロート製薬」の功績は絶大です。
また、オバジCの安全性(商品設計)に関しては、私は化粧品開発者で、何よりも安全性を重視しないといけない立場にいるため、上記のような私見を述べましたが、「ロート製薬」だから出来るという側面もあります。
「ロート製薬」であれば、『高度な安全性評価』が可能ですから、通常であれば、安全性に若干の不安があるケースでも、万全を期して発売に至っているのでしょう。
これが、技術力のない会社であれば非常に危険ですが、製薬会社としても超一流の「ロート製薬」であれば、そこまでの心配は必要ないかもしれません。
「第一三共ヘルスケア」・「ロート製薬」とも、高効果・高技術・高品質の『本物の製薬会社コスメ』です。
是非一度、お試しください。
<第一三共「ブライトエイジ>
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません