「製薬」の持つ、圧倒的に良いイメージから、化粧品業界の中で確実にシェアを拡大している『製薬会社コスメ』。 このブログでもこれまで、製薬会社コスメについて記事にしてきました。
<化粧品開発者が選ぶ 製薬会社コスメランキング>
製薬会社コスメの中でも、化粧品開発者の私が最もおすすめするのが、第一三共ヘルスケアの『ブライトエイジ』。
今回は、ブライトエイジおすすめ点を、『処方面』から明らかにいたします。
第一三共ヘルスケアのエイジングケアブランド「ブライトエイジ」
「ブライトエイジ」は第一三共ヘルスケアから販売されている、エイジングケアブランドです。第一三共と言えば、トラネキサム酸配合の『トランシーノ』が有名です。
そんな第一三共ヘルスケアが、トランシーノで培った技術を用いて、美白だけでなくシワにも対応した(乾燥による小ジワ)、全方位エイジングケアが『ブライトエイジ』。
美白のみのトランシーノが進化したブランドとも言えるでしょう。
全ての製薬会社のコスメが『製薬会社コスメ』と言えるとは限りません。このブログでも再三申し上げていますが、中には「製薬」とは名ばかりで、「製薬」の名の上にあぐらをかいて、本質を見失っている製薬会社のコスメが多数存在するのも事実。
第一三共ヘルスケアは、そんな製薬会社が作るコスメとは一線を画す、『本物の製薬会社コスメ』だと私は思います。詳細は以下記事をご覧ください。
次項では、化粧品開発者の私が、ブライトエイジのおすすめ点を『処方面』から論じたいと思います。
『効果面』・『安全性面』からのブライトエイジおすすめ点は、以下記事をご覧ください。
ブライトエイジをおすすめする理由 ~処方面~
『処方』と言う言葉、皆さまはあまり馴染みがないかもしれません。「処方」とは、コスメの『配合表』のことで、配合原料と配合量を示したものです。
当然、企業秘密であり、化粧品メーカーにとって『処方』は、最も重要な財産です。コスメを開発する際、処方(配合表)を検討するので、『処方化』と言ったりもします。
私cosmedeinは、化粧品の開発者であり、スキンケア・メイク・ヘアケアの『処方化』を最も得意とします。
ラインナップ
「ブライトエイジ」のラインナップは以下です。
- メイク落とし(クリア ミルク クレンジング)
- 洗顔料(クリア クリーミー ウォッシュ)
- 化粧水(リフトホワイト ローション)
- 乳液状美容液(リフトホワイト パーフェクション)
- 夜用クリーム(オーバーナイト ヴェールクリーム)
5品全て『医薬部外品』です。メイク落とし・洗顔料には肌荒れの有効成分『グリチルレチン酸ステアリル』が、化粧水・乳液状美容液・夜用クリームには、美白の有効成分『トラネキサム酸』が配合されています。
以下、各品目の全成分表示です。
<メイク落とし(クリア ミルク クレンジング)>
【有効成分】グリチルレチン酸ステアリル
【その他の成分】アーティチョークエキス、パンテチン液、コラーゲン・トリペプチドF、マリンエラスチン、海藻エキス-1、フィトステロール、ステアロイルフィトスフィンゴシン、N‒ステアロイルジヒドロスフィンゴシン、ヒドロキシステアリルフィトスフィンゴシン、DL‒PCA・Na液、セリン、プロリン、アルギニン、グリシン、アラニン、トレオニン、リジン液、L-グルタミン酸、水、濃グリセリン、イソノナン酸イソトリデシル、流動パラフィン、BG、トリエチルヘキサン酸グリセリル、イソステアリン酸POEグリセリル、ジメチコン、POEヤシ油脂肪酸グリセリル、ラウロイルメチル‒β‒アラニンNa液、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ククイナッツ油、オレンジ油、天然ビタミンE、ラベンダー油、ローマカミツレ油、月見草油、ヒドロキシアパタイト、ベタイン、水添大豆リン脂質、パラベン、ソルビット液
<洗顔料(クリア クリーミー ウォッシュ)>
【有効成分】グリチルレチン酸ステアリル
【その他の成分】アーティチョークエキス、パンテチン液、コラーゲン・トリペプチドF、マリンエラスチン、海藻エキス‒1、フィトステロール、ステアロイルフィトスフィンゴシン、N‒ステアロイルジヒドロスフィンゴシン、ヒドロキシステアリルフィトスフィンゴシン、DL‒PCA・Na液、セリン、プロリン、アルギニン、グリシン、アラニン、トレオニン、リジン液、L‒グルタミン酸、水、ミリスチン酸、水酸化K、BG、ステアリン酸、濃グリセリン、ジステアリン酸グリコール、POE水添ヒマシ油、ステアロイルグルタミン酸2Na、白糖、 パルミチン酸、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、水添大豆リン脂質、ラウロイルメチルタウリンNa、オレンジ油、ヒアルロン酸Na‒2、ラベンダー油、ローマカミツレ油、ヒドロキシアパタイト、べタイン、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム、パラベン、ソルビット液
<化粧水(リフトホワイト ローション)>
【有効成分】トラネキサム酸
【その他の成分】アーティチョークエキス、パンテチン液、コラーゲン・トリペプチドF、マリンエラスチン、海藻エキス‒1、イシゲ抽出物、フィトステロール、ステアロイルフィトスフィンゴシン、N‒ステアロイルジヒドロスフィンゴシン、ヒドロキシステアリルフィトスフィンゴシン、DL‒PCA・Na液、セリン、プロリン、アルギニン、グリシン、アラニン、トレオニン、リジン液、L‒グルタミン酸、グリセリルグルコシド液、水、BG、濃グリセリン、ジグリセリン、ベタイン、ペンチレングリコール、PEG1540、POE水添ヒマシ油、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、水酸化K、クエン酸Na、ヒドロキシエタンジホスホン酸液、無水クエン酸、水添大豆リン脂質、パラベン、ソルビット液
<乳液状美容液(リフトホワイト パーフェクション)>
【有効成分】トラネキサム酸
【その他の成分】アーティチョークエキス、パンテチン液、コラーゲン・トリペプチドF、マリンエラスチン、海藻エキス‒1、イシゲ抽出物、フィトステロール、ステアロイルフィトスフィンゴシン、N‒ステアロイルジヒドロスフィンゴシン、ヒドロキシステアリルフィトスフィンゴシン、DL‒PCA・Na液、セリン、プロリン、アルギニン、グリシン、アラニン、トレオニン、リジン液、L‒グルタミン酸、水、BG、濃グリセリン、ベタイン、ジグリセリン、ペンチレングリコール、ベヘニルアルコール、N‒ラウロイル-L‒グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2‒オクチルドデシル)、マカデミアナッツ油、シュガースクワラン、ステアリン酸ポリグリセリル、ワセリン、水添大豆リン脂質、ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ジメチコン、メチレンビス(イソシアナトシクロヘキサン)・PPG共重合体、グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、油溶性カロットエキス、天然ビタミンE、オレイン酸ジヒドロコレステリル、ノナン酸コレステリル、スフィンゴ糖脂質、長鎖分岐脂肪酸コレステリル、酪酸コレステリル、酪酸ジヒドロコレステリル、オレイン酸フィトステリル、水酸化K、パラベン、ソルビット液
<夜用クリーム(オーバーナイト ヴェールクリーム)>
【有効成分】トラネキサム酸
【その他の成分】アーティチョークエキス、パンテチン液、コラーゲン・トリペプチド F、マリンエラスチン、海藻エキス-1、イシゲ抽出物、フィトステロール、ステアロイルフィトスフィンゴシン、N-ステアロイルジヒドロスフィンゴシン、ヒドロキシステアリルフィトスフィンゴシン、DL-PCA・Na液、セリン、プロリン、アルギニン、グリシン、アラニン、トレオニン、リジン液、L-グルタミン酸、ユキノシタエキス、プルラン、キサンタンガム、水、濃グリセリン、流動パラフィン、BG、ワセリン、ジメチコン、ステアリルアルコール、バチルアルコール、ステアリン酸ポリグリセリル、ジリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、べタイン、ペンチレングリコール、テトラオクタン酸ペンタエリスリット、シア脂、ショ糖脂肪酸エステル、ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ジグリセリン、水添大豆リン脂質、親油型ステアリン酸グリセリル、ポリアクリルアミド、メチレンビス(イソシアナトシクロヘキサン)・PPG共重合体、軽質流動イソパラフィン、天然ビタミンE、油溶性カロットエキス、ソルビット液、EDTA-2Na、POEラウリルエーテル、パラベン
この中で、化粧品開発者の私の目から見て、処方化技術がすごいと思うのは『化粧水』です。次項で詳しくご説明します。
化粧水の処方化技術
「ブライトエイジ」の化粧水は、『トラネキサム酸』を美白の有効成分とした医薬部外品です。効果面において、トラネキサム酸は非常に優秀な成分です。詳しくは以下記事をご覧ください。
<ブライトエイジをおすすめする理由 ~効果面~>
『トラネキサム酸』は、肌荒れ防止やシミ予防などが期待できる非常に優秀な成分ですが、『処方化』が難しい成分でもあります。
何故なら、「トラネキサム酸」は結晶性が高く、『結晶になりやすい成分(析出しやすい成分)』だからです。
「トラネキサム酸」を美白の有効成分とするためには、かなりの量を配合しなければなりません。実際の配合量に関しては、諸問題があり、ここでの公表は控えます。
析出しやすい成分を、かなりの量配合しなければなりませんから、さらに『析出のリスク』が高まります。
実商品で想定されるのは、容器吐出部分が乾燥して、容器吐出部分にトラネキサム酸が析出してしまう(結晶化)トラブルです。
この、容器吐出部分の析出を抑制するためには、『容器面』or『処方面』の対応があります。
容器面の対応とは、トラネキサム酸が析出しにくいように、『容器吐出部分の機構』を検討します。ただしこの手法は、完全な対応策とは言えないので、わずかではありますが、トラネキサム酸析出のリスクは残ります。
一方、処方面の対応とは、容器吐出部分が乾燥しても、トラネキサム酸が析出しないよう、『処方自体』を検討する手法で、これであれば、析出のリスクは完全に回避できます。
具体的には、BGやグリセリンといった『多価アルコール』の配合バランスを検討するのですが、析出リスクを完全に回避するためには、『高度な処方化技術』が必須です。
「ブライトエイジ」の化粧水は、通常のポンプ容器ですから、容器面ではなく、『処方面』で完全な対応をしていると考えられます。
「ブライトエイジおすすめ点 ~効果面~」でも論じましたが、トラネキサム酸は第一三共のオリジナル成分ですから、効果面だけでなく、処方面でも第一三共にかなりのアドバンテージがあるようですね。
おそらく、効果面・処方面など、『トラネキサム酸に関する技術』であれば、第一三共ヘルスケアが業界No.1。もしくは、資生堂がそれに食らいついて、第一三共ヘルスケアVS資生堂の戦いかなと思います。
さすがに大手化粧品会社と言えど(資生堂以外)、トラネキサム酸に関しては、第一三共ヘルスケアには到底及ばないでしょう。
おわりに
いかがでしょうか?
「ブライトエイジ」の、特に、『化粧水(リフトホワイト ローション)』の処方化技術は、化粧品開発者の私が見てもすごい技術です。
トラネキサム酸(美白の有効成分)配合、全方位エイジンケアブランド『ブライトエイジ』を、一度お試しください。
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません