コスメの真実 ~元化粧品開発者によるブログ~

cosmedeinと申します。十数年、大手化粧品会社で化粧品の研究開発を行ってきました。その知識と経験を活かし、皆様に、『コスメの真実』をお伝えします。普段のお化粧に、是非参考にしてください!

【2019年版】プロはどちらを選ぶ? アネッサ VS アリィー 日焼け止め対決! 【コスメの名品対決!!】

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コスメには、コスメ史に名を残すであろう『名品』と呼ばれるモノが存在します。

「資生堂 アネッサ」と「カネボウ アリィー」は、間違いなく『日焼け止めコスメの名品』です。

私はこのブログで、昨年(2018年)の「アネッサ」と「アリィー」も名品対決として比較しました。2018年版は以下をご覧ください。

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2019年の「アネッサ」と「アリィー」はどう変化し、どちらが対決を制するのでしょうか?

今回は、『名品対決!!』と題しまして、化粧品開発者の私が、日焼け止めコスメの名品、『アネッサ』『 アリィー』の2019年度版を徹底比較いたします。

 

1.2019年 資生堂 アネッサはどう変わった?

 

2019年度の「資生堂 アネッサ」は、「2層式」・「ジェル」・「スプレー」、そして、「デリケートな肌用(2タイプ)」、さらに、「美白の医薬部外品」と、ラインナップは昨年(2018年)と変わっていません。

これまでアネッサは、最強の紫外線防御スペックの「金のアネッサ」、スキンケア成分豊富で肌に優しい「銀のアネッサ」とすみ分けていました。

昨年(2018年)から、銀のアネッサが無くなって、金のアネッサが銀のアネッサの機能を取り込む形で1本化されましたが、今年もその形を踏襲したようです。

アネッサの中でも象徴ともいうべき最強スペックが、2層式の『パーフェクト UV スキンケアミルク』です。

昨年(2018年)のモノと、全成分表示を比較してみましょう。

<2018年 パーフェクト UV スキンケアミルク 全成分表示>

ジメチコン, , 酸化亜鉛, エタノール, メトキシケイヒ酸エチルヘキシル, タルク, ミリスチン酸イソプロピル, メタクリル酸メチルクロスポリマー, シクロペンタシロキサン, イソドデカン, オクトクリレン, 酸化チタン, PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン, ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル, グリセリン, セバシン酸ジイソプロピル, (ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー, シリカ, パルミチン酸デキストリン, キシリトール, トリメチルシロキシケイ酸, ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン, PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル, 塩化Na, チャエキス, サクラ葉エキス, カニナバラ果実エキス, アセチルヒアルロン酸Na, トルメンチラ根エキス, アロエベラ葉エキス, 水溶性コラーゲン, PPG-17, トリエトキシカプリリルシラン, イソステアリン酸, ジステアリルジモニウムクロリド, ジステアルジモニウムヘクトライト, 水酸化Al, ステアリン酸, EDTA-3Na, BHT, トコフェロール, イソプロパノール, BG, ピロ亜硫酸Na, フェノキシエタノール, 香料

<2019年 パーフェクト UV スキンケアミルク 全成分表示>

ジメチコン, 水, 酸化亜鉛, エタノール, メトキシケイヒ酸エチルヘキシル, タルク, ミリスチン酸イソプロピル, メタクリル酸メチルクロスポリマー, シクロペンタシロキサン, イソドデカン, オクトクリレン, 酸化チタン, PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン, ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル, グリセリン, セバシン酸ジイソプロピル, (ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー, シリカ, パルミチン酸デキストリン, キシリトール, トリメチルシロキシケイ酸, ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン, PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル, 塩化Na, チャエキス, サクラ葉エキス, カニナバラ果実エキス, アセチルヒアルロン酸Na, トルメンチラ根エキス, アロエベラ葉エキス, 水溶性コラーゲン, PPG-17,トリエトキシカプリリルシラン,イソステアリン酸, ジステアリルジモニウムクロリド, ジステアルジモニウムヘクトライト, 水酸化Al, ステアリン酸,EDTA-3Na, BHT, トコフェロール, イソプロパノール, BG, ピロ亜硫酸Na,フェノキシエタノール,香料


2018年と今年の全成分表示を見比べると『全く同一』です。

資生堂アネッサは、新CMを打ち出してはいますが、商品の中身は昨年と全く同一でした。

昨年と変わっていないから悪いというわけではありません。そんなに簡単に新技術は生まれませんから、リニューアルはしばらく先かもしれません。

昨年と同一ですが、資生堂 アネッサの技術は全く色あせておらず素晴らしいです。

それが『アクアブースターEX』。アネッサの根幹とも言うべき技術です。

『アクアブースターEX』は、これまでの資生堂の「アクアブースター技術」が進化したものです。

これまでのアクアブースター技術とは、汗や水に触れると均一になって強くなるUVブロック膜で、『化粧もち向上』に寄与しています。

夏の時期は、汗をかきますから、化粧膜の環境は過酷です。化粧膜は汗に弱く、大量の汗とともに崩れてしまいますから、紫外線から肌を守らなければならない日焼け止めにとって、『化粧崩れ』は致命的です。

日焼け止めの化粧崩れは、紫外線から肌を守れないことを意味しますから、日焼け止めにとって『汗や水への強さ』は非常に重要な要素です。

このような意味で、資生堂の「アクアブースター技術」は、技術的にも、着眼点も素晴らしい。そしてさらに、新たに『こすれ(摩擦)への強さ』が追加されて、『アクアブースターEX』へと進化しました。

化粧膜は、汗に弱いですが、『こすれ(摩擦)』にも弱いです。人は無意識のうちに肌(化粧面)を触ってしまいますし、タオルなどが触れたりと、『こすれ』によって日焼け止めは容易に落ちます。

そこで資生堂は、『独自粉体』を配合し、『均一で滑りやすい膜』を形成させることで、こすっても取れにくい技術を開発しました(『アクアブースターEX』)。

日焼け止めは、肌上で『化粧膜』を形成してはじめて効果を発揮しますから、いくら、「汗」や「こすれ」に強い『成分』を配合しても意味がありません。

肌上に形成された『化粧膜』の、「汗」や「こすれ」に対する強さが重要ですから、これを実現した資生堂の『化粧膜形成技術』は本当に素晴らしいと思います。

 

 

2.2019年 カネボウ アリィーはどう変わった?

「カネボウ アリィー」は、昨年(2018年)、新技術を搭載し大きく生まれ変わりました。

その新技術が『フリクションプルーフ』です。

これは、フリクション、つまり『摩擦』への耐性を向上させた機能であり、日焼け止めが摩擦によって肌からとれてしまうのを抑制する効果が期待出来ます。

現在の日焼け止めでは、特に、高スペック品では標準装備になりつつある、汗・水に強い『(スーパー)ウォータープルーフ』がありますが、カネボウは、汗・水に加えて、『摩擦(こすれ)』に強い『フリクションプルーフ』を開発することで、「ウォータープルーフ」との『ダブルプルーフ』を実現しました。

先程の「資生堂 アネッサ」の『アクアブースターEX』と着眼点は同じです。

「カネボウ アリィー」は、昨年大きく変わりましたから、今年は資生堂 アネッサ同様、リニューアルはしていないようです。

念のため、アリィーの2層式、『エクストラUV パーフェクト』の全成分表示を比較していましょう。

<2018年 エクストラUV パーフェクト 全成分表示>

メチルトリメチコン、酸化亜鉛、水、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、エタノール、シクロペンタシロキサン、酸化チタン、トリエトキシカプリリルシラン、BG、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ポリメチルシルセスキオキサン、PEG-8トリフルオロプロピルジメチコンコポリマー、ジメチコン、水酸化Al、トリフルオロプロピルジメチコノール、シリカ、(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー、ナイロン-12、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、BHT、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン

<2019年 エクストラUV パーフェクト 全成分表示>

メチルトリメチコン、酸化亜鉛、水、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、エタノール、シクロペンタシロキサン、酸化チタン、トリエトキシカプリリルシラン、BG、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ポリメチルシルセスキオキサン、PEG-8トリフルオロプロピルジメチコンコポリマー、ジメチコン、水酸化Al、トリフルオロプロピルジメチコノール、シリカ、(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー、ナイロン-12、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、BHT、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン


『全くの同一』です。

ただし、アリィーは、『新商品』を投入しています。それが、『エクストラUV ハイライトジェル』です。

アリィーには、「エクストラUV ジェル」というジェルタイプの日焼け止めが既にありますが、高輝度パールを配合することで、『仕上がり向上機能』を追加し、同じジェルタイプを新発売したようです。

ニベア(花王)に代表されるように、ジェルタイプの日焼け止めは、仕上がりの良さ(みずみずしい)から大人気ですから、ジェルタイプを追加発売することで、シリーズの強化を図ったのだと思います。


 

 

3.アネッサ VS アリィー おすすめは?

アネッサ・アリィー・比較・最新・おすすめ

昨年(2018年)私は、新たに登場したカネボウの『フリクションプルーフ』に感動して『カネボウ アリィーの圧勝』と言いました。

私は、「アクアブースター」が好きなので、正直、「資生堂 アネッサ」を推したい気持ちはありますが、両品とも大きな変化がないため、2019年度は『ドロー』とさせて頂きます。

アネッサ、アリィーとも誰もが認める日焼け止めの名品ではありますが、私が真におすすめする日焼け止めは、アネッサでもアリィーでもありません。

何故なら、両品とも、技術・品質は素晴しいですが、それぞれに『大きな問題』を抱えているからです。

まず『資生堂 アネッサ』

アネッサは、『マイルドシリーズ』、通称『ベビーアネッサ』に問題があります。

このシリーズは、小さなお子様や敏感肌の人にも使える『低刺激設計』と宣伝していますが、『紫外線吸収剤』を配合しており、低刺激設計に対する根拠が脆弱すぎます。

私は化粧品開発のプロですから、「紫外線吸収剤=危険」と、短絡的に言うつもりはありません。

紫外線吸収剤は危険な成分ではありません。国の配合基準を遵守し、化粧品メーカーが安全性を確認すれば、安心してお使い頂ける成分です。

しかし紫外線吸収剤は、基本、『低分子の有機化合物』ですから、『肌刺激性の懸念』があります。肌刺激性の懸念があるからこそ、国は『配合基準』を定めているのです。

ですから紫外線吸収剤は、小さなお子様や、デリケートな肌の人が、積極的に触れるべき成分ではありません。

私は自分の子供には『紫外線吸収剤フリー』を使わせますから、吸収剤を配合している「アネッサ(ベビーアネッサ)」は選びません。

続いて、『カネボウ アリィー』

アリィーの日焼け止めラインナップは、全てが『SPF 50+』であり、これは、『紫外線カットに特化しすぎ』です。

長時間、屋外で活動をせず、生活紫外線に曝されるだけの人であれば、SPF 50+, PA++++の最高スペック品を使う必要はありません。

最高スペック品は、紫外線カット効果を最大化するために、肌刺激性が懸念される吸収剤を多量に配合しますし、汗・水に強く、洗浄剤で落とすのも大変です。

つまり、最大限の紫外線カット効果を得られる代わりに、『肌への負担』が懸念されるのが、最高スペック品の日焼け止めであり、生活紫外線に曝されるだけの人にとって、最高スペック品を使うことは、肌に『余計な負担』を与えるだけです。

長時間、屋外で活動をせず、生活紫外線に曝されるだけであるなら、「SPF 30~ PA+++~」で十分。

全てが『SPF 50+』のアリィーには、「日常生活にも使える」という旨の表示がなされていますが、日常生活であるなら、これほど高いスペックのモノは必要ありません。肌に『余計な負担』を与えるだけです。

SPF, PAは高いモノを選ぶのではなく、『生活スタイル』に合わせて選ぶべき

これが『日焼け止めの本質』であり、メーカー側がユーザーに伝えていかなければならない『真実』です。にもかかわらず、「カネボウ アリィー」の、全てがSPF 50+というラインナップは、上記、「日焼け止めの本質」とは大きくかけ離れています。

アリィーは、ユーザー側が『生活スタイル』に合わせて選べるよう、SPF 30程度の『ミドルスペック品』をラインナップに加えるべきですし、『紫外線カット至上主義』の考えを改めるべきです。

以上を踏まえ、化粧品開発者の私がおすすめする日焼け止めは、 『ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』です。クリームタイプの日焼け止めで、紫外線吸収剤は配合していません。

ホワイティシモUV ブロック シールドホワイト


私自身、実は、アネッサやアリィーの、振って使用する『2層式』の、きしみがちで乾燥しがちな使用感があまり好きではありません。このようなユーザーは、結構いらっしゃると思います。

日焼け止めに多く見られる「2層式」は、高SPF, PAや耐性など、『機能的』には非常に素晴らしいですが、環状シリコーン(シクロペンタシロキサン)特有の『使用感(感触)』が私は苦手です。

 『ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』は、みずみずしくさらりとした使用感の『クリームタイプ』で、『紫外線吸収剤フリー』です。

吸収剤は決して危険な成分ではありませんが、吸収剤フリーを求めるユーザーにとって、ポーラは『紫外線散乱剤技術』に定評がありますから、大変おすすめです

また、この商品、『アレルギーテスト』だけではなく、『2歳以上を対象とした幼児プラクティカルテスト』も実施していますから、お子様でも安心してお使い頂けると思います。

※全ての方にアレルギーが起きないというわけではありません

※すべての幼児の肌に合うというわけではありません


ベビーアネッサ以外にも世の中には、「小さなお子様用」や「低刺激」を宣伝する日焼け止めが数多く存在しますが、これらに科学的根拠はなく、メーカー側の勝手な主張です。

資生堂ですら、「ベビーアネッサ」に紫外線吸収剤を配合しており、「小さなお子様でも使える」という科学的根拠が明確ではありません。

紫外線吸収剤は危険な成分ではありませんが、『低分子の有機化合物』である以上、デリケートな肌には避けるべきですし、まして、小さな子供に積極的に塗るような成分ではありません。

『ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』は、デリケートな肌でも使える商品設計です。『紫外線吸収剤フリー』ですし、すべての幼児の肌に合うというわけではありませんが、『2歳以上の幼児を対象としたプラクティカルテスト』も実施しています。

この『科学的根拠』は、「資生堂 ベビーアネッサ」とは一線を画していると言えるでしょう。
 

ホワイティシモUV ブロック シールドホワイト

 

また、より高スペックの『ホワイティシモ 薬用UVブロック シールドホワイトプラス』もおすすめです。こちらは『2層式』です。

SPF50, PA++++, ウォータープルーフの『最高スペック』であり、2層式でありながら、従来の使用感とはまるで違う、スキンケア感覚で使える乳液タイプです。

『美白の医薬部外品』でもありますから、紫外線カットだけでなく、『美白』『保湿』が同時に行えます。

これからの日焼け止めは、紫外線をカットするのは当たり前、それ以外の『̟+αの価値』が必要であり、ポーラであればそれが叶います。

ご存知のように、ポーラは『訪問販売』を主体としており、「買いにくさ」というデメリットがありましたが、現在では、ネットで簡単に購入できるようになりましたから、是非一度お試しください。

ホワイティシモUV ブロック シールドホワイト

 


※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません