コスメの真実 ~元化粧品開発者によるブログ~

cosmedeinと申します。十数年、大手化粧品会社で化粧品の研究開発を行ってきました。その知識と経験を活かし、皆様に、『コスメの真実』をお伝えします。普段のお化粧に、是非参考にしてください!

ワンバイコーセーはおすすめ?何がONEなの?ONE BY KOSEの真実

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最近CMでも話題の『ONE BY KOSE』

『ONE=唯一無二』であり、コーセーが究めた逸品を意味しています。

確かにそれぞれの品目を見ると、「日本で唯一」とか、「新発見」という『ONE=唯一無二』を連想させる言葉が並んでいます。

しかし一体、何が「ONE=唯一無二」なのでしょうか?

今回は化粧品開発者の私が、『ONE BY KOSEの真実』と題しまして、ONE BY KOSEの何がONEなのかを、技術的視点から明らかにします。

 

1.ONE BY KOSE

コーセー独自の技術力を結集した高機能ブランドが『ONE BY KOSE』です。肌悩みに合わせて、『保湿』『美白』の2ラインから選ぶことが出来ます。

『ONE(=唯一無二)』『KOSE』をブランド名に冠していますから、本ブランドに対するコーセーの力の入れ方が分かります。

コーセーの商品ページを見ると、「ONE=唯一無二。それはコーセーが究めた逸品」や「ONE=唯一無二の化粧品ブランド」という表現が並んでいます。

これはつまり、これまで培われてきたコーセーの研究開発力の全てを結集させたという事であり、「ONE BY KOSE」は、コーセーの研究開発力を象徴するブランドと言っても過言ではありません。

これだけ大きく宣伝する位ですから、本商品には、他社には負けない、『ONE(唯一無二)の技術』が搭載されています。

次項ではコーセーが訴える『ONE技術』と、それに関する私の見解を述べさせて頂きます。

 

2.【保湿】日本で唯一のうるおい改善美容液

ワンバイコーセー・おすすめ・ONE BY KOSE

『保湿ライン』が「ONE BY KOSE モイスチャー ライスパワー」です。

本商品の『ONE』は、『日本で唯一のうるおい改善』という点です。

本商品は『医薬部外品』で、有効成分に『ライスパワーNo.11』が配合されています。「ライスパワーNo.11」は、日本で唯一、肌の水分保持能の改善が期待できる成分で(保湿の有効成分)、大手化粧品メーカーではコーセーしか配合出来ません。

このような意味では、「ライスパワーNo.11」を有効成分として配合した「ONE BY KOSE モイスチャー ライスパワー」は、他社が真似出来ない、コーセーの『ONE技術』と言えるかもしれません。

しかし化粧品開発者の私は、ライスパワーNo.11の素晴らしさは認めますが、以下に記す理由で、「ONE=唯一無二とまで言えるのか?」と疑問を持っています。

まず、『ライスパワーNo.11の技術的鮮度』

「ライスパワーNo.11」が、医薬部外品の新規有効成分として国から承認を得たのは『2001年9月』です。

つまり、この成分、市場に誕生して、すでに『20年近く』経過しているのです。

これだけ長い期間が経過しているにもかかわらず、コーセー程の会社が、いまだに『日本で唯一の効果効能』と訴え、「ONE BY KOSE」というコーセーの研究開発力を象徴するブランドの『メイン成分』にしている点は、少し残念に思います。

化粧品の技術は日々進歩していますから、20年近く前の成分を大々的に宣伝しても、やや説得力に欠けるのではないでしょうか?

昨年、化粧品業界では、ポーラと資生堂の『しわ改善医薬部外品』が大きな話題になりました。

ポーラのしわ改善有効成分「ニールワン」は『日本初の快挙』であり、資生堂のしわ改善有効成分「純粋レチノール」は『日本初の効果効能表現』(レチノールによる)です。

詳細は以下記事をご覧ください。

<日本初の快挙!ポーラと資生堂のしわ改善医薬部外品>

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<ポーラ VS 資生堂 しわ改善医薬部外品対決!>

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しわ改善医薬部外品は、ポーラと資生堂による、化粧品の歴史に名を残すであろう快挙ですから、ライバル会社であるコーセーも、何かしらの策を講じる必要があったのでしょう。

それが、「ONE BY KOSE」の誕生や販売戦略(宣伝方法)に影響を及ぼしていると思いますが、ポーラと資生堂の『ONE=唯一無二』と比べると、コーセーの「ONE(ライスパワーNo.11)」は数段見劣りしてしまいます。

また、ライスパワーNo.11の効果は、肌内部のセラミド産生能を高めることによる『皮膚水分保持能の改善』です。

つまり『保湿』です。

この効果は、医薬部外品においてライスパワーNo.11にだけ認められた効果効能表現ではありますが、保湿はコスメにおけるもっとも基本的な機能(効果)です。

ライスパワーNo.11が配合されていない化粧品であっても、効果効能表現は出来なくとも、水と油と植物エキスから成る化粧品であれば、保湿効果は十分期待出来ます

ですから、化粧品開発者の私は、日本で唯一の効果効能表現(保湿)が認められた点はすごいと思いますが、「ライスパワーNo.11」に、ポーラの「ニールワン」や資生堂の「純粋レチノール」ほどの魅力は感じていません。

『保湿』であれば、「ONE BY KOSE モイスチャー ライスパワー」よりも、ロート製薬の『糀肌(こうじはだ)』をおすすめします。

<ロート製薬「糀肌」>

 

「ロート製薬」と「コーセー」、総合化粧品メーカーとしてはコーセーの方が上ですし、美容理論・化粧品技術とも、コーセーに軍配が上がるかもしれません。

しかしロート製薬は、一流の製薬会社であり、ロート製薬には、製薬(創薬)分野で培った『超一流の技術』があります。

実際、セルフ市場では、資生堂やコーセー、カネボウ(花王)を抑え、ロート製薬の勢いは止まりませんから、ロート製薬は『製薬コスメ』の勝ち組であり、第一三共ヘルスケアと共に、大手化粧品メーカーを脅かす存在です。

『糀肌(こうじはだ)』は、ロート製薬が開発した『保湿に特化したブランド』です。

『糀肌』は、日本有数の米どころ新潟にある『古町糀製造所』とのコラボで実現した、糀(麹)のチカラを閉じ込めた、糀(麹)の恵みたっぷりの保湿スキンケアシリーズです。

酒造りの最高責任者である杜氏(とうじ)の人達は、酒造りの工程で、冷たい水にさらされているにも関わらず、手肌の荒れがなく、非常に綺麗でモチモチだというのは有名な話です。ですから、糀(麹)には『高い保湿効果』が期待できます。

杜氏の人達の話は有名ですから、これまでも、日本酒などの「発酵エキス」を配合した「保湿コスメ」は世にありました。

ただしこれらは、「どれだけの保湿力があるのか?」という、明確なデータがなく、あくまで『イメージ先行型』のコスメでした。

「ロート製薬」は製薬会社らしく、糀のチカラを『データ』で示しています。

うるおいのある肌はタンパク質が約20%程で、肌そのものに保水力が備わっています。歳を重ねると、必要なタンパク質が約50%程減り、様々な肌トラブルの原因となります。

つまり、保湿には『タンパク質のコントロール』が不可欠で、ロート製薬の研究によると、「糀肌」に配合の『白糀コメエキス』(加水分解コメタンパク)には、「コラーゲン」や「ヒアルロン酸」を超えるタンパク質含有量があり、「コラーゲン」・「ヒアルロン酸」以上の『保水力』があります。

「コラーゲン」と「ヒアルロン酸」の保水力はすさまじいのに、『白糀コメエキス』はこれらを超えます。恐るべし糀のチカラ。

「ライスパワーNo.11」のように、「肌の水分保持能改善」という効果効能表現は出来ませんが、技術的にも価格的にも、『ロート製薬 糀肌』をおすすめします。

超一流の製薬会社が開発した『本物の製薬コスメ』、そして『糀のチカラ』をお試しください。

 

3.【美白】日本で初めてシミ発生源の3D解析に成功

ワンバイコーセー・おすすめ・ONE BY KOSE

『美白ライン』が、「ONE BY KOSE メラノショット ホワイト」です。

本商品の『ONE』は、『日本で初のシミ発生源の3D解析』と言う点です。

2017年、コーセーは、メラノサイトが暴走し、表皮細胞をはがいじめ状態にして、黒いメラニンのかたまりが大量に受け渡された様子を初めて発見しました。

確かにすごい事ですが、これは『分析・解析技術』です。

分析技術(解析技術)は、化粧品を開発するうえで非常に重要ですが、真に重要なのは、分析技術によって、『新しい知見』を得て、そして、これまで対応できなかったユーザーの肌悩みを解決できる『新しい成分』を発見・開発することだと私は思います。

今回の場合、日本で初めてシミ発生源の3D解析に成功したと言っても、新しい成分の発見・開発ではなく、配合されている成分は『コウジ酸』です。

コウジ酸は、古くから用いられている『美白の有効成分』で、コーセーが好んで用いる成分でもあります。

ですから、いくらすごい分析・解析技術であっても、これまでのコウジ酸配合コスメ(美白の医薬部外品)と比べて、効果に何ら変わりはありません

このような意味で、保湿ライン(ライスパワーNo.11)の時と同様、コーセー程の会社が「ONE=唯一無二」と言うには、やや物足りなさを感じます。

そもそも、美白の有効成分であれば私は、「コウジ酸」よりも『トラネキサム酸』をおすすめします。

<美白の有効成分(美白剤)ランキング!>

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トラネキサム酸配合の美白の医薬部外品であれば、『第一三共ヘルスケア』がおすすめです。

第一三共ヘルスケアは、先程のロート製薬同様、製薬会社が作る『製薬コスメ』の勝ち組であり、大手化粧品メーカーを脅かす存在です。

それだけ、コスメ分野において『第一三共』の技術力は秀でています。

第一三共と言えば『トランシーノ』

第一三共の強みである『トラネキサム酸』を、美白の有効成分として配合した『トランシーノ 薬用 スキンケアシリーズ』は、「効果」と「使用感」がユーザーに認められ、美白コスメ(医薬部外品)の代表格に成長しました。

「トラネキサム酸」と言えば『第一三共』『資生堂』。業界では常識です。

何故なら、もともと「トラネキサム酸」は第一三共が開発したオリジナル成分だからです。

「第一三共」は、肝斑改善の鍵となるトラネキサム酸を『医薬品』として開発・販売してきました。そして2005年、資生堂によって、「トラネキサム酸」は医薬部外品の『美白有効成分』として厚生労働省から認可され、今に至ります。

このように「トラネキサム酸」は、第一三共と資生堂という、それぞれ、製薬分野・化粧品分野の超一流メーカーが実績を作ってきた成分ですから、『効果』は勿論、『安全性』も信頼できる成分です。

「トラネキサム酸」は第一三共が開発した成分ですから、第一三共は、トラネキサム酸を知り尽くしたメーカーです。「トラネキサム酸の研究」・「トラネキサム酸配合コスメ」で、第一三共ヘルスケアの右に出るメーカーはいないでしょう。

それは『処方化技術』にもあらわれていて、「トラネキサム酸」を美白の有効成分として配合するには様々な課題があり、『高い技術』が必須です。例を挙げると、「トラネキサム酸」は結晶性が強く、経時で析出する恐れがあります。医薬部外品ですから、析出したらアウト。市場回収です。

この析出を抑えるため、ある程度の使用感を犠牲にするのが一般的ですが、トランシーノは使用感に優れますので、『一流の処方化技術』と言えます。

第一三共は、『効果』は勿論ですが、『使用感』『安全性』を特に重視しており、大手化粧品会社に非常に近い考え方の製薬コスメです。

そんな第一三共から、「トランシーノ」を超えた?と思わせるほどの、エイジングケアシリーズが新たに発売されました。

それが、全方位エイジングケア『ブライトエイジ』です。

クレンジング・洗顔・化粧水・乳液・クリームがあり、全品『医薬部外品』です。化粧水・乳液・クリームの基礎品には『トラネキサム酸』を、『美白の有効成分』として配合しています。

「ブライトエイジ」は、『美白を含む全方位エイジングケア』です。

美白は基本機能として、既に備わっていますから、「トランシーノ」にエイジングケアが新たに追加されて、『進化したブランド』が「ブライトエイジ」と言えるでしょう。

商品ページを見て頂ければお分かりになりますが、美容成分を肌の奥まで届ける技術(ナノフィーユミセル)や、うるおいを閉じ込める技術(3Dストレッチネット)は、大手化粧品会社にも引けを取らない『高度な技術』です。

さらに、徹底した衛生管理の製造環境や、肌の水分量・弾力などの有用性試験も実施していて、さずが製薬会社とも言うべき見事な対応です。

美白の有効成分としての『トラネキサム酸』は非常に優秀です。その優秀なトラネキサム酸による美白ケアが、基本機能として備わっていて、さらに『エイジング』にも対応していますから、いかにコーセーが素晴らしい化粧品会社であっても、美白であれば、私は、第一三共ヘルスケアの『ブライトエイジ』をおすすめします。

 

4.おわりに

いかがでしょうか?

コーセーは間違いなく日本を代表する化粧品会社です。技術・品質とも、超一流です。

しかし今回取り上げた、「ONE BY KOSE」の『ONE』は、技術的視点から見て、やや残念です

この内容であれば、「保湿」ならロート製薬『糀肌』、「美白」であれば第一三共『ブライトエイジ』をおすすめします。

ただし、10月16日、ついにコーセーから『しわ改善医薬部外品』が発売されます。これに関しては別途記事にしますが、このアイテムの登場によって、「ONE BY KOSE」の技術レベルが上がることが予測されますから、今後が楽しみです。

<保湿 ロート製薬「糀肌」>

 

<美白 第一三共「ブライトエイジ」>

 


※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません