コスメの真実 ~元化粧品開発者によるブログ~

cosmedeinと申します。十数年、大手化粧品会社で化粧品の研究開発を行ってきました。その知識と経験を活かし、皆様に、『コスメの真実』をお伝えします。普段のお化粧に、是非参考にしてください!

【最新版】カネボウ アリィーは危険!?プロが選ぶおすすめの日焼け止めは?

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「カネボウ アリィー」は、「資生堂 アネッサ」と並ぶ『日焼け止めの名品』です。

毎年、その年の日焼け止め研究の『最新技術』を搭載してきますから、ユーザーは勿論、業界内からの注目度も高い商品です。

しかしそんな名品でも、『問題点』はあります。

先日私は、資生堂 アネッサの『大きな問題点』を指摘いたしました。詳細は以下記事をご覧ください。

<資生堂 アネッサはマイルドシリーズ「ベビーアネッサ」が問題!>
【最新版】アネッサ マイルドシリーズ「ベビーアネッサ」は危険?おすすめしない理由をプロが解説

「カネボウ アリィー」も同様で、2018年の最新版アリィーは『フリクションプルーフ』という素晴らしい技術を搭載していますが、『2つの問題点』があると私は考えています。

そこで今回は、カネボウ アリィーの『2つの問題点』を、化粧品開発者の私がご説明します。

 

1.カネボウ アリィー最新技術「フリクションプルーフ」

2つの問題点の前に、カネボウ アリィーの最新技術『フリクションプルーフ』についてご説明します。

フリクション、つまり『摩擦』への耐性を向上させた技術が『フリクションプルーフ』であり、日焼け止めが摩擦によってとれてしまうのを抑制します。

現在の日焼け止めには、高スペック品では標準装備になりつつある、汗・水に強い『(スーパー)ウォータープルーフ』がありますが、アリィーは、汗・水に加えて、『摩擦(こすれ)』に強い『フリクションプルーフ』を開発することで、「ウォータープルーフ」との『ダブルプルーフ』を実現しました。

これまでの日焼け止めの歴史を見ると、化粧品メーカーの努力もあって、汗・水に対する「ウォータープルーフ機能」の進化はすさまじいです。

しかし一向に、「しっかり塗っていたはずなのに焼けてしまった」という声が無くなることはありませんでした。

そこでカネボウは、『摩擦による影響では?』と考え研究を進めました。実は以前から、摩擦が原因ではないかと推測していたものの、評価する方法が無かったため、積極的に研究できなかったようです。

転機となったのが、『花王』が開発した、紫外線カメラで撮影した画像を解析することで、日焼け止めの『化粧膜』の状態を評価する技術です。

カネボウは、この技術と、大学との共同研究により、日焼け止めコスメの化粧膜が、摩擦によってとれることを『科学的に解明』し、これを抑制する技術の開発に成功しました。

これが『フリクションプルーフ』です。

水着を着た女性の背中に日焼け止めを塗布して、わずか『10分間』動いただけで、ほとんど汗をかいていないにもかかわらず、水着の紐がこすれた部分だけ、日焼け止めがとれてしまったというカネボウの研究報告があります。

何故このようなことが起こるかと言うと、これまでの日焼け止めの化粧膜は、ただ単に、肌の上にのっている状態であったため、衣服やカバン、水着の紐などの『摩擦』によってとれやすいものでした。

「フリクションプルーフ」が搭載された化粧膜は、『弾性』をもっており、仮に摩擦を受けても、化粧膜の形状を維持するためにとれにくくなっています。

摩擦によって化粧膜は変化します。これまでは『剛直な膜』のため、摩擦によって壊れてしまうところ、今回は『柔軟な膜(弾性膜)』のため、変化はしますが壊れず、最終的に元の形状に戻る(形状維持)というわけです。

『フリクションプルーフ』は、「花王の技術力」と「カネボウの経験値」の融合によって誕生した素晴らしい技術と言えます。

 

2.カネボウ アリィー「2つの問題点」

カネボウアリィー・危険・おすすめ・アネッサ

2-1.「フリクションプルーフ」に過度な期待をすべきではない!

水・汗に対する「ウォータープルーフ」、摩擦に対する「フリクションプルーフ」と、日焼け止めの『化粧崩れ防止技術』は目を見張るものがありますし、日焼け止めにとって『崩れ防止』は、紫外線カット効果維持のために重要な要素です。

しかし、これらに依存し、「崩れない!」と過度な自信を持つことは非常に危険であり、「日焼け止めをしっかり塗ったはずなのに、いつの間にか日焼けしていた!」という重篤な事態を招きます。

皆様の中にも、「日焼け止めコスメを塗ったのに日焼けしてしまった!」、通称『いつの間にか日焼け』の経験がある方はいらっしゃるのではないでしょうか?

富士フィルムの女性9788名を対象にした研究によると、実に『65%以上』の方が、「十分に紫外線ケアをしているにもかかわらず、日焼けしたことがある(肌色が変化した)」という『いつの間にか日焼け』を経験されています。

『いつの間にか日焼け』の原因は様々だと思いますが、私は、「ウォータープルーフ」や「フリクションプルーフ」に代表される、昨今の日焼け止めの『高機能化』が要因の一つではないかと考えています。

ウォータープルーフやフリクションプルーフに代表される、日焼け止めの『耐性技術』は素晴しいです。

しかしこれらは、水・汗・摩擦に対して『崩れにくい』のであって、決して『崩れない』という訳ではありません

「耐性技術が搭載された日焼け止めを使っているから崩れない」と考えるのは、非常に危険で、この過度な自信が、日焼け止めが崩れている事実からユーザーの目をそむかせ、日焼け(いつの間にか日焼け)を起こすことは十分に考えられます。

しかも、これら耐性技術が搭載された日焼け止めは、「SPF50+ PA++++」の『最高スペック品』が多く、最高スペック品をお使いのユーザーは、屋外でのスポーツなど、紫外線量が多い環境下に長時間居るということですから、『いつの間にか日焼け』のダメージは甚大です。

このブログでも再三申し上げていますが、日焼け止めコスメにとって一番重要なことは、『たくさんの量をこまめに塗り直す』です。

日焼け止めコスメの高スペック化は、この一番重要な使用方法から、ユーザーを遠ざける恐れがあります。

「アリィー」を使う時は、『使用方法』に十分注意すれば大きな問題はございませんが、私は、カネボウに、正しい使用方法をより多くのユーザーに伝えてほしいと思っています。

何故なら、「カネボウ アリィー」と「資生堂 アネッサ」は、ものすごいブランドですから、日焼け止めの『流行を作り出すチカラ』を持っています。

カネボウにしても資生堂にしても、最新の技術は、「フリクションプルーフ」と「アクアブースターEX」であり、これらはいずれも日焼け止めの『高機能化』です。

高機能化は素晴しい事ですが、これが『日焼け止めの流行』となり、各社、高機能化に走ったら、『いつの間にか日焼け』によって肌トラブルを抱えるユーザーが増えることになるでしょう。

高機能化にするならば、『正しい使用方法の啓蒙』とセットであり、これは、日焼け止めの名品と言われる「カネボウ アリィー」の使命と言っても過言ではないと私は思います。

耐性は無いよりもあった方が好ましいですし、アリィーの「フリクションプルーフ」は素晴し技術である事に変わりはありませんが、高機能化に走りすぎる現状は少し危険です。

 

2-2.紫外線カット効果に特化しすぎ!

アリィーの日焼け止めラインナップは、全てが『SPF 50+』であり、これは、『紫外線カットに特化しすぎ』です。

『紫外線カット至上主義』とも言えます。

そもそもSPF, PAは、高ければ高い方が良いというわけではございません

長時間、屋外で活動をせず、生活紫外線に曝されるだけの人であれば、SPF 50+, PA++++の最高スペック品を使う必要はありません。

最高スペック品は、紫外線カット効果を最大化するために、肌刺激性が懸念される吸収剤を多量に配合しますし、汗・水に強く、洗浄剤で落とすのも大変です。

つまり、最大限の紫外線カット効果を得られる代わりに、『肌への負担』が懸念されるのが、最高スペック品の日焼け止めです。

勿論、肌への負担より紫外線ダメージの方が深刻ですから、日焼け止めは使うべきアイテムですが、生活紫外線に曝されるだけの人にとって、最高スペック品を使うことは、肌に『余計な負担』を与えるだけです。

長時間、屋外で活動をせず、生活紫外線に曝されるだけであるなら、「SPF 30~ PA+++~」で十分です。

このように、SPF, PAは高いものを選ぶのではなく、ご自身の『生活スタイル(TPO)』に合わせて選ぶべきです。

全てが『SPF 50+』のアリィーの日焼け止めには、「日常生活にも使える」という旨の表示がなされていますが、日常生活であるなら、これほど高いスペックのモノは必要ありません。肌に『余計な負担』を与えるだけです。

SPF, PAは高ければ高いほど良いというのは間違いで、『生活スタイル』に合わせて選ぶべき。そして、高いSPF, PAではなく、たっぷりな量をこまめに塗り直すという『使用方法』が、日焼け止めにとって一番重要なこと。

上記が、『日焼け止めの本質』であり、化粧品メーカーがユーザーに、広めていかなければならない真実です。「カネボウ アリィー」の、全てがSPF 50+というラインナップは、上記、「日焼け止めの本質」とは大きくかけ離れています。

アリィーは、ユーザー側がTPOに合わせて選べるよう、「SPF 30」くらいの『ミドルスペック品』をラインナップに加えるべきですし、『紫外線カット至上主義』の考えを改めるべきです。

先月、千葉市の教育委員会が、校内での日焼け止めの使用を認める決定を下しました。詳細は以下記事をご覧ください。

<千葉市教育委員会が校内での日焼け止めの使用を認める>
校内での日焼け止めの使用を千葉市が認めた!正しい「使用法」の啓蒙を!!


これは『英断』とも言うべき、今の時代に合った素晴らしい判断ですが、今後益々、日焼け止めユーザーの『低年齢化』が進むでしょう。

少なくとも私は、自分自身、そして自身の子供にも、意味もなくSPF 50+の日焼け止めなんか使わせませんし、全てがSPF 50+のアリィーでは選択肢がないので、アリィーは選びません。

このような時代背景からも、アリィーのラインナップには違和感を覚えます。

皆様におかれましては、是非、ご自身の生活スタイルに合わせて、『SPF, PAスペック』をお選びになって、たっぷりな量をこまめに塗り直すという『使用方法』を実践してください。

 

3.おすすめの日焼け止めは?

このブログでもご紹介していますが、私のおすすめの日焼け止めは『ポーラ ホワイティシモUV』です。

ポーラ ホワイティシモUVには、『ホワイティシモ UVブロック ミルキーフルイド』『ホワイティシモ 薬用UVブロック シールドホワイトプラス』の2種類あります。

 

3-1.ベビー・子供・デリケートな肌・生活紫外線に曝される場合

お子様や、敏感肌などのデリケートな肌の方、生活紫外線に曝されるだけの方であれば、「SPF 30, PA+++」のミドルスペック品、『ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』をおすすめします。

『ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』は、『紫外線吸収剤フリー』で、『2歳以上の幼児を対象とした連用テスト』も実施しており、幼児に対する安全性を確認しています。

勿論、全ての幼児の肌に合うという訳ではありませんが、「2歳以上の幼児を対象とした連用テスト」を実施している『ベビー・子供用日焼け止め』には、滅多にお目に掛かれません。また、先に示したように、今後益々、日焼け止めユーザーの『低年齢化』が進むでしょう。

このような時代背景からも、『ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』は、今の時代に必要な日焼け止めと言えるでしょう。

 

3-2.長時間、屋外で活動する場合

長時間、屋外で活動される場合は、「SPF 50+, PA ++++, スーパーウォータープルーフ」の『最高スペック品』『ホワイティシモ 薬用UVブロック シールドホワイトプラス』をおすすめします。

『ホワイティシモ 薬用UVブロック シールドホワイトプラス』は、『美白の医薬部外品』でもありますから、UVケアと同時に美白ケアが可能です。

このように、「ポーラ ホワイティシモUV」は、「カネボウ アリィー」とは異なり、ユーザー自身の生活スタイルに合わせて日焼け止めスペックが選択できますから、私はおすすめしています。

 

ホワイティシモUV ブロック シールドホワイト

 

4.おわりに

いかがでしょうか?

カネボウ アリィーの「フリクションプルーフ」は、技術的には素晴しいですし、2018年版でいえば、私は、アネッサよりもアリィーを支持しています

しかし、「フリクションプルーフ」への過度な期待は、『いつの間にか日焼け』の危険がありますから、たっぷりな量をこまめに塗り直すようにして下さい。

また、SPF, PAは高ければ高い方が良いという訳ではありません。高い紫外線カット効果が得られる反面、『肌への負担』というデメリットがあることを忘れないでください。

SPF, PAは、ご自身の生活スタイルに合わせてお選びください。

ホワイティシモUV ブロック シールドホワイト

 


※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません