コスメの真実 ~元化粧品開発者によるブログ~

cosmedeinと申します。十数年、大手化粧品会社で化粧品の研究開発を行ってきました。その知識と経験を活かし、皆様に、『コスメの真実』をお伝えします。普段のお化粧に、是非参考にしてください!

【最新版】アネッサ マイルドシリーズ「ベビーアネッサ」は危険?おすすめしない理由をプロが解説

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このブログでも再三申し上げていますが、「資生堂 アネッサ」は、「カネボウ アリィー」と並ぶ『日焼け止めの名品』です。

毎年、その年の資生堂日焼け止め研究の『最新技術』を搭載してきますから、ユーザーは勿論、業界内からの注目度も高い商品です。

これまでの実績から、アネッサがすごいブランドだというのは、誰の目から見ても明らかですが、アネッサのマイルドシリーズ、通称『ベビーアネッサ』に、私は疑問を抱き、大きな問題があると考えています。

そこで今回は、アネッサ マイルドシリーズ『ベビーアネッサ』の何が問題なのか、化粧品開発者の私がご説明します。

 

1.アネッサ マイルドシリーズ(ベビーアネッサ)

アネッサのマイルドシリーズには2つの商品がラインナップされています。

『パーフェクトUV マイルドミルク』『エッセンスUV マイルドミルク』です。「パーフェクトUV」が『さらさら』、「エッセンスUV」が『しっとり』と、両者は紫外線カット能だけではなく、使用感でも差をつけています。

では、両者のスペックを見てみましょう。

 

1-1.パーフェクトUV マイルドミルク

<主な特長> 

  • しっかり守るデリケート肌UV
  • ベビーや子供にも使える低刺激設計
  • さらさらタイプ
  • SPF 50+, PA++++, スーパーウォータープルーフ
  • アルコールフリー、パラベンフリー、鉱物油フリー
  • 無香料、無着色
  • 肌に砂がつきにくい「サンドプルーフ」
  • 水や汗に強い「アクアブースター技術」


<全成分>

シクロペンタシロキサン、酸化亜鉛、セバシン酸ジイソプロピル、メタクリル酸メチルクロスポリマー、水、エチルヘキサン酸セチル、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、トリエチルヘキサノイン、BG、コハク酸ジエチルヘキシル、酸化チタン、ジメチコン、グリセリン、ポリメチルシルセスキオキサン、パルミチン酸デキストリン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、エチルヘキシルトリアゾンジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ジステアルジモニウムヘクトライト、トリメチルシロキシケイ酸、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル、塩化Na、グリチルリチン酸2K、トウキ根エキス、ワイルドタイムエキス、イザヨイバラエキス、ヒアルロン酸Na、PEG-10ジメチコン、水酸化Al、ステアリン酸、シリカ、クエン酸Na、ピロ亜硫酸Na、トコフェロール

 

1-2.エッセンスUV マイルドミルク

<主な特長> 

  • やさしく守るデリケート肌UV
  • ベビーや子供にも使える低刺激設計
  • しっとりタイプ
  • SPF 35, PA+++, ウォータープルーフ
  • アルコールフリー、パラベンフリー、鉱物油フリー
  • 無香料、無着色
  • 水や汗に強い「アクアブースター技術」


<全成分>

メタクリル酸メチルクロスポリマー、シクロペンタシロキサン、水、セバシン酸ジイソプロピル、BG、エチルヘキサン酸セチル、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、トリエチルヘキサノイン、酸化亜鉛、コハク酸ジエチルヘキシル、ジメチコン、グリセリン、パルミチン酸デキストリン、ポリメチルシルセスキオキサン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、エチルヘキシルトリアゾン、ジステアルジモニウムヘクトライト、トリメチルシロキシケイ酸、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル、塩化Na、グリチルリチン酸2K、トウキ根エキス、ワイルドタイムエキス、イザヨイバラエキス、ヒアルロン酸Na、シリカ、PEG-10ジメチコン、クエン酸Na、ステアリン酸、ピロ亜硫酸Na、トコフェロール

 

2.アネッサ マイルドシリーズの大きな問題点 

アネッサ・ベビーアネッサ・マイルドシリーズ・危険

既にお気づきの方はいらっしゃるかもしれませんが、アネッサ マイルドシリーズ『ベビーアネッサ』は、ベビー・子供・デリケートな肌にも使える低刺激設計と言いながら、『紫外線吸収剤』を配合しています。

上記、全成分中、『赤字』が紫外線吸収剤です。

後程詳しく述べますが、私はコスメのプロですから、単純に「紫外線吸収剤=危険!」と言うつもりはありません。

しかし、『低刺激設計』と宣伝するコスメに、パラベンや鉱物油はフリーでありながら、紫外線吸収剤を配合するという行為は、甚だ疑問ですし、資生堂らしからぬ、理解に苦しむ大きな問題点だと思います。

つまり、ベビーアネッサの問題点は、紫外線吸収剤を配合するなど、『低刺激設計に対する根拠が脆弱すぎる点』です。

紫外線吸収剤は危険な成分ではありません。国の配合上限を遵守し、化粧品メーカーがしっかり安全性を確認すれば、安心してお使い頂ける成分です。

しかし紫外線吸収剤は、基本、『低分子の有機化合物』ですから、『肌刺激性の懸念』があります。肌刺激性の懸念があるからこそ、国は『配合上限』を定めているのです。

私自身は、紫外線吸収剤を危険な成分とは思っていませんが、赤ちゃんや小さな子供、そしてデリケートな肌の人が、積極的に触れるべき成分ではないと思っていますから、自分の子供には『吸収剤フリー』を使わせます。

また、吸収剤フリーの日焼け止めは、散乱剤由来の白浮きや乾燥など、使用感や仕上がりに難があるイメージがありますが、それは一昔前のことで、『散乱剤技術』が飛躍的に進化した現代では、後程ご紹介するような、優れた吸収剤フリーの日焼け止めは存在します

ですから、ベビーや子供、デリケートな肌の人が、無理をして吸収剤配合の日焼け止めを選ぶ必要はありません。

資生堂ですから、『肌刺激性(安全性)』はしっかり確認しているでしょうし、アネッサ内の他のアイテムに比べ、吸収剤量を低減し、その分、散乱剤で補うといった『低刺激設計』への工夫は見られますが、やはり、『ベビー・子供用』と宣伝する日焼け止めに、紫外線吸収剤は配合すべきではないでしょう。

ベビーアネッサは、「パラベンフリー」・「鉱物油フリー」ではありますが、まずは『紫外線吸収剤フリー』が先でしょう。鉱物油フリーと言いながら、紫外線吸収剤を配合している点は、本当に理解に苦しみます

ベビーアネッサの商品設計は、日焼け止めコスメの名品 アネッサブランド全体の価値を下げると言っても過言ではありません。

当然おすすめもしませんし、日焼け止め開発に携わった経験がある人間にとって、アネッサは目標とすべきブランドですから、非常に残念です。

 

3.おすすめの日焼け止めは?

世の中には、ベビー・子供・デリケートな肌用と宣伝する『低刺激設計』の日焼け止めが多数存在します。

しかしその多くは、資生堂ベビーアネッサのように、「何故、ベビー・子供・デリケートな肌に使えるのか?」の『根拠が脆弱』です。

子供に使わせる日焼け止めであれば、自分が使うモノ以上に真剣に選びますし、「何故、子供に使えるのか?」の根拠を求めるのが、親心ではないでしょうか。

吸収剤を配合する「ベビーアネッサ」は、「ベビー・子供・デリケートな肌に使える根拠が知りたい!」という『ユーザーニーズ』に応えていません。

ですから私は、『低刺激設計』(マイルド設計)の日焼け止めであれば、ベビー・子供・デリケートな肌にも使える根拠が明確な、『ポーラ ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』をおすすめします。

この商品は、「ベビーアネッサ」同様、ベビー・子供・デリケートな肌の人でも使える『低刺激設計』となっていますが、低刺激の根拠が、『紫外線吸収剤フリー』『2歳以上の幼児を対象にした連用試験の実施』で、非常に明確です。

順にご説明します。

まず、『ポーラ ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』は、SPF 30 PA+++で、『紫外線吸収剤フリー』です。一般的に、吸収剤フリーの日焼け止めは、散乱剤由来の白浮きや乾燥などの懸念がありますが、ポーラは『散乱剤技術』に定評がありますから、吸収剤フリーながら、快適にご使用頂けます。

そして、『2歳以上の幼児を対象にした連用試験』。勿論、全ての幼児の肌に合うというわけではございませんが、「ベビー・子供にも使える」の『明確な根拠』になることは間違いありません。

人を対象にした試験は、何よりもまず、試験対象者(被験者)の肌トラブル(健康被害)に留意しなければなりませんから、それが『2歳以上の幼児』が対象となると、試験を計画し、実施するには、最大限の注意と十分な経験が必須です。

これだけの試験は、通常のメーカーでは実現が困難で、ポーラの高い技術力と、豊富な経験が可能にしたと言えるでしょう。

また、先月、千葉市の教育委員会が、校内での日焼け止めの使用を認めると決定を下しました。詳細は以下記事をご覧ください。

<千葉市が校内での日焼け止めの使用を認めた>
校内での日焼け止めの使用を千葉市が認めた!正しい「使用法」の啓蒙を!!

現代は、『紫外線と健康被害』の研究が進んでいますから、これは時代に合った、大変評価すべき決定です。

日焼け止めをおしゃれと勘違いし、校則などで使用を禁止することはナンセンスですから、この流れは全国的に広がっていくと思います。

これはつまり、今後益々、日焼け止めユーザーの『低年齢化』が進むということです。

すると市場には、今以上に「ベビー・子供用」と宣伝する日焼け止めが増えるでしょうが、いったいどれだけの日焼け止めが、『ポーラ ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』のような、『ベビー・子供に使える明確な根拠』を、ユーザーに示すことが出来るのか、非常に疑問です。

以上のような理由で私は、赤ちゃんやお子様(2歳以上)、そして敏感肌などのデリケートな肌の人には、紫外線吸収剤フリーで、幼児を対象にした連用試験実施済みの『ポーラ ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』をおすすめします。

 

4.おわりに

いかがでしょうか?

アネッサの技術レベルの高さは認めますが、マイルドシリーズ『ベビーアネッサ』の低刺激に対する商品設計は、甚だ疑問です。

資生堂の安全性評価技術は高いレベルにあります。世界屈指のレベルの高さでしょう。

しかし、いくら高いレベルで安全性試験(肌刺激性の確認)を実施したとしても、低刺激設計の日焼け止めに、『紫外線吸収剤』を配合している時点で、論理破綻しています。

鉱物油フリーにするくらいなら、まずは、『紫外線吸収剤フリー』が先でしょう。

お子様や、自分用に、どの日焼け止めを選ぶかは皆様の自由ですが、少なくとも私は、自分の子供には『紫外線吸収剤フリー』を使わせますし、その中でも、子供に使える根拠が明確な『ポーラ ホワイティシモUVブロッグ ミルキーフルイド』をおすすめします。

ホワイティシモUV ブロック シールドホワイト



※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません