コスメの真実 ~元化粧品開発者によるブログ~

cosmedeinと申します。十数年、大手化粧品会社で化粧品の研究開発を行ってきました。その知識と経験を活かし、皆様に、『コスメの真実』をお伝えします。普段のお化粧に、是非参考にしてください!

再春館製薬所のバドミントン問題 コスメに与える影響は?

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ドモホルンリンクルで有名な再春館製薬所が、バドミントンの元監督問題で、世間をにぎわしています。

化粧品にとって『イメージ』はものすごく重要ですから、今回の再春館製薬所のごたごたは、ドモホルンリンクルのブランドイメージを損なう恐れがあります。

今回は、化粧品開発者の私が、再春館製薬所のバドミントン元監督問題を例に、『化粧品とイメージ』について論じたいと思います。

 

1.再春館製薬所 バドミントン元監督問題

再春館製薬所・バドミントン・移籍

再春館製薬所は、同社バドミントン部の元監督である今井彰宏氏が、監督時代に『金銭的不正行為』を行っていたとして、13日付で日本バドミントン協会に告発状を提出しました。

告発状によると、バドミントンの国際大会で選手に支払われる賞金は、日本バドミントン協会から、選手が所属する各都道府県協会に振り込まれ、そこから所属チームへと渡るシステムになっています。

しかし今井氏は、熊本県バドミントン協会に、自身の口座に賞金を振り込ませており、それが正しく選手に渡っていたかが焦点となっています。

再春館製薬所は社内調査によって、この一連の流れの中で『金銭的不正行為』があったと断定し、今井氏を解任、その後さらに、今井氏による不正行為が明らかになったため、今回の告発に至りました。今井氏は、今回の金銭的不正行為の疑いで、熊本県バドミントン協会から『除名処分』になっています(後に処分撤回)。

出典1バドミントン再春館が金銭的不正行為で元監督を告発(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース

出典2バドミントン今井氏への告発状 専務理事「精査を」(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース


一方今井氏は、熊本県バドミントン協会が下した除名処分に対して、『野蛮で違法』と反論しています。熊本県協会は今井氏からの事実調査を行っておらず、再春館製薬所の言い分のみで、今回の処分(除名)に至ったようですね。今井氏には処分に対する意見を述べる機会も与えられなかったようです。

出典3バドミントン今井氏、県協会の処分は「野蛮」で違法(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース


熊本県協会は、独自の調査はせず、「再春館の調査結果は事実」と認定し、今井氏の処分を決めました。しかしここにきて、『処分保留』とし、問題を精査するという対応に変わったようです。

出典4再春館バドミントン問題 熊本県協会が「前監督の処分保留」(RKK熊本放送) - Yahoo!ニュース


挙句の果てには、今井氏は会社側から『パワハラ』があったと言うし、会社側(再春館)は、『パワハラと認識していない』と言うし、かなりこじれてしまっているようです。

正直、今井氏と再春館製薬所、熊本県協会との対立には興味はありませんが、『選手の未来』に影響を与えるようなことは、絶対にあってはなりません。

再春館製薬所には、ダブルスで将来有望な、福島由紀選手と広田彩花選手(フクヒロペア)がいらっしゃいます。先日のアジア選手権 女子ダブルスで、なんと、2016年リオデジャネイロ五輪金メダリストの高橋礼華、松友美佐紀組(タカマツペア)を破って初優勝を飾っています。

福島選手と広田選手は、再春館製薬所の所属選手でしたが、同社元監督である今井氏の後を追って、現在、今井氏がスタッフとして在籍している、岐阜トリッキーパンダースへの移籍を決め、2018年4月30日をもって、再春館製薬所を退社されました。

退社に際して、熊本県知事が慰留の手紙を送るほど、周りは説得したようですが、お二人の意志は固かったようですね。

出典5バドミントン福島広田組に熊本県知事が慰留の手紙 - スポーツ : 日刊スポーツ


今回の移籍に関し、再春館 VS 岐阜の対立が続いているようです。場合によっては、『法廷闘争』にもなりかねません。

出典6フクヒロ移籍発表も再春館VS岐阜対立続く 岐阜「しかるべき機関」での真相究明も(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

 

化粧品を扱う会社のもめ事は、最近では、ポーラの『契約書偽造疑惑』があります。

詳細は以下記事をご覧ください。

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再春館の問題にしても、ポーラの問題にしても、会社側のもめ事であって、選手や従業員には関係がありません

選手や従業員は、会社のために、一生懸命プレーしたり、企業活動を行っています。しかしこのような問題では、選手や従業員が、何かしらの被害を被るのが常です。

再春館の件に関して言えば、仮に今井氏が不正行為に手を染めていたら、それは裁かれるべき事ですが、福島選手と広田選手には関係がないことですから、お二人が全力でプレーできるように、配慮して頂ければと思います。

 

2.コスメにとってブランドイメージは最も重要

コスメは『ブランドビジネス』ですから、何よりも『ブランドイメージ』を重視します。

ブランドイメージを損なう典型的な例が、『安全性トラブル』です。

このブログでも記事にしていますが、近年で、最も重篤な安全性トラブルが『悠香 茶のしずく石鹸』と、『カネボウ 白斑』です。詳細は以下記事をご覧ください。

<コスメの2大安全性トラブル>

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株式会社悠香は、茶のしずく石鹸の安全性トラブルで、信用が失墜し、今もまだ化粧品事業は続けているようですが、当時の勢いは見る影もありません。

カネボウの場合は、花王のバックアップが無ければ、化粧品事業そのものの継続が難しかったでしょう。

一度失った信頼を取り戻すことは非常に難しく、それが、『高付加価値商材』『ブランドビジネス』を主とするコスメであればなおの事です。

だからこそ、『安全性トラブル』は勿論、コスメの品質劣化に伴う『安定性トラブル』が起こった際は、ブランドイメージに傷がつかないよう、『誠実且つ早急な対応』が求められます。

『資生堂』でさえ、昨年、数件の『安定性トラブル』を起こし、市場回収しています。トラブルを起こしたことは褒められることではありませんが、その後の対応は、さすが資生堂と思わせるような迅速さと内容でした。

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安全性トラブル同様、ブランドイメージを大きく損なう出来事が、『裁判(法廷闘争)』です。

再春館の場合は、まだ裁判にはなっていないようですが、今後、裁判まで発展する可能性は十分あります。

ポーラはすでに裁判になっているようなので、今後の展開次第で、ブランドイメージへの悪影響は避けられません。

罪を犯したのであれば、それは裁かれるべき事ですが、ポーラも再春館も、化粧品事業を展開しているという自覚を忘れないで頂きたいです。

本業とは関係が無いところでのごたごたは、企業にとって全くプラスにはならず、『ブランドイメージの低下』というマイナス要素の方が強すぎます。

企業は社会的貢献を果たすとともに、多くの従業員、そしてその家族を守っていかなければなりませんから、企業の存続を脅かす、ブランドイメージを損なうであろう裁判や、それに付随する出来事に対しては、細心の注意を払って対応して頂きたいです。

また、私自身、「ドモホルンリンクル」はあまり好きではありませんが、「ドモホルンリンクル」を愛するユーザーにとって、今回の騒動は悲しい事です。

ユーザー・従業員・選手のためにも、今井氏・再春館・熊本県協会には、自分達がしている事が、いかに大きな影響を与えるかということを再認識して頂きたいと思います。

<再春館製薬所はランク内?製薬コスメランキング!>

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