コスメの真実 ~元化粧品開発者によるブログ~

cosmedeinと申します。十数年、大手化粧品会社で化粧品の研究開発を行ってきました。その知識と経験を活かし、皆様に、『コスメの真実』をお伝えします。普段のお化粧に、是非参考にしてください!

アルブチン+ビタミンC誘導体 「Wの美白コスメ」の真実 【Wの美白有効成分は効果あり?】

f:id:cosmedein:20160905093203p:plain

美白コスメの有効成分(美白剤)として最も一般的なのが『アルブチン』『ビタミンC誘導体』

有効成分(美白剤)としてそれぞれ単独のコスメもあれば、『Wの有効成分』として、両方を配合するコスメもあります。

そもそも、Wの美白有効成分配合のコスメは、有効成分一つのコスメよりも効果が高いのでしょうか

今回は、化粧品開発者の私が、「アルブチン+ビタミンC誘導体 美白コスメの真実」と題しまして、これら美白の有効成分(美白剤)についてご説明いたします。

※ なお、美白という表現は、医薬部外品にのみ認められており、コスメ=化粧品と考えるのであれば、「美白コスメ」という表現は正しくありません。正しくは「美白の医薬部外品」です。しかし今回は、便宜上、「美白コスメ」という表記に統一させていただきますので、あらかじめご了承ください。

 

1.アルブチンとは?

「アルブチン」を説明する前に、『ハイドロキノン』についてふれておきます。

2001年の化粧品規制緩和によって、『ハイドロキノン』の化粧品への配合が可能になりました。「ハイドロキノン」は、その強い還元作用によってメラニンを薄くする効果がありますから、ネット上では「最強の美白剤」と言う人達もいます。

これに関しては私も以前記事にしていますが、確かに「ハイドロキノン」の美白効果は認めますが、一方で、肌刺激性が高く、安心・安全が大前提であるコスメ(医薬部外品含む)に、積極的に配合すべきではないと私は考えています。

まともな化粧品開発者であれば、ハイドロキノン配合コスメは、安全性(肌刺激性)の観点からおすすめはしないでしょう。

ただし、シミの悩みは人によって様々であり、皮膚科医への受診を選択される方もいらっしゃると思います。

皮膚科ではシミの状態に合わせ、レーザー、内服薬、外用剤などの治療を受けることが出来ますが、ハイドロキノンは『外用剤』として用いられます。

ですから、私自身、コスメでの使用はおすすめしませんが、お医者様の指導の元であれば、問題ないと考えています。

で、本題ですが、『アルブチン』の別名は「ハイドロキノン-β-D-グルコース」です。ハイドロキノンとグルコースが結合した成分であり、「アルブチン」は『ハイドロキノン誘導体(糖誘導体)』です。

前述した通り、「ハイドロキノン」は安全性(肌刺激性)に課題がありますから、グルコースを結合させて、安全性を向上させた成分が「アルブチン」です。

「アルブチン」には、チロシナーゼ活性抑制効果がありますから、『美白の有効成分』として配合されます。

※アルブチンには「α」と「β」がありますが、これについては別途ご説明します

 

2.ビタミンC誘導体とは?

「ビタミンC」には、メラニン生成過程の中間物質の一つ、ドーパキノンからドーパクロムへの反応を抑制したり、濃いメラニンを薄くする効果がありますから、美白剤として有名です。

しかし「ビタミンC」は、安定性が悪く、肌浸透性もあまりよくありませんから、ビタミンCの効果はそのままに、安定性と肌浸透性を向上させたのが『ビタミンC誘導体』です。

「ビタミンC誘導体」には『水溶性』『油溶性』があり、一般的には「効果」の水溶性ビタミンC誘導体、「肌浸透性」の油溶性ビタミンC誘導体と言われています。

水溶性ビタミンC誘導体の代表格が『アスコルビン酸2グルコシド』、油溶性ビタミンC誘導体の代表格が『テトラヘキシルデカン酸アスコルビル』であり、いずれも『美白の有効成分』として配合されます。

「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル」は、配合しやすいよう加工されていますから、処方上の制約はあまりありません。一方、「アスコルビン酸2グルコシド」はかなりの処方制約があります。

 

3.アルブチン+ビタミンC誘導体 「Wの美白コスメ」の疑問

世の中には、「アルブチン+ビタミンC誘導体」を有効成分とした『Wの美白コスメ』(医薬部外品)が存在しますが、これに関わる疑問についてお答えします。

3-1.本当に「Wの美白コスメ」?

まず一番基本的な疑問が、本当に「Wの美白コスメ?」ということです。

「Wの美白コスメ」というのは、アルブチンとビタミンC誘導体を、『美白の有効成分』として配合した『医薬部外品』のことです。

世の中には、「アルブチン」は美白の有効成分として配合しますが、先に述べた通り、処方制約が多い「アスコルビン酸2グルコシド」(水溶性ビタミンC誘導体)を、美白の有効成分として配合しないコスメが数多く存在します。

アスコルビン酸2グルコシド」を美白の有効成分とするためには『2%』の配合が必要ですが、この量ではものすごく処方化に影響を与えるので、処方化に影響を与えない極微量配合するケースが多いのです。

この場合、「アスコルビン酸2グルコシド」は極微量ですから、美白の有効成分とはならず、「アルブチン」のみ美白の有効成分ですから、「Wの美白コスメ」ではありません。

見分け方は簡単です。医薬部外品の全成分表示は、『有効成分』『その他の成分』に分けられます(例外あり)。

有効成分欄に、アルブチンとビタミンC誘導体の記載があれば、そのコスメは間違いなくアルブチンとビタミンC誘導体を美白の有効成分として配合した『Wの美白コスメ』です。

 

3-2.本当に「美白」?

アルブチンとビタミンC誘導体の場合は、「美白」だけなので問題ありませんが、有効成分の中には、配合量の違いによって、複数の効果を認められている成分があります。

有名なのが『トラネキサム酸』『純粋レチノール』です。

「トラネキサム酸」は配合量により『肌荒れ』『美白』の有効成分になりますし、「純粋レチノール」も『肌荒れ』『シワ』の有効成分です。

ですから例えば、有効成分欄に「トラネキサム酸」の表記があっても、このトラネキサム酸は、肌荒れの有効成分か、美白の有効成分かは、商品全体の説明を注意深く見ない限り分かりません

典型的な例が、オールインワンジェルとして日本で一番有名な、新日本製薬㈱の『パーフェクトワン 薬用ホワイトニングジェル』です。

この商品、有効成分欄に「アルブチン」と「トラネキサム酸」の表記がありますが、Wの美白コスメではありません。何故なら、アルブチンは美白の有効成分ですが、トラネキサム酸は、美白の有効成分として認められるだけの配合量ではなく、『肌荒れの有効成分』として配合しているからです。

ですから、この商品を見た時、多くの方が「美白+美白」と勘違いされますが、実際は「美白+肌荒れ」ですから、Wの美白コスメを求めている方はご注意ください。

 

3-3.Wはシングルよりも効果があるの?

Wの美白コスメで一番の疑問が、「Wの美白有効成分を配合したコスメは、美白有効成分一つ(シングル)のコスメよりも効果が高いのか?」ではないでしょうか。

医薬部外品の基本的な考え方は、効果の高さは有効成分の数に関係がないです。

つまり、シングルでもWでも、国が効果を認めた有効成分を、指定量配合している限り、効果は同じということです。

ですから、「Wはシングルより効果が高い」とか、「Wはシングルの2倍の効果」といった表現は一切認められていません。

「Wはシングルよりも効果がある」は間違いです。

ただし、少なからず化粧品開発者は、「シングルよりもWの方が良い」という考えを持っているでしょう。それは『効果』という視点ではなく、『作用機序(メカニズム)』という視点からです。

シミの原因は人によって様々です。チロシナーゼ活性抑制がシミケアに効果的な人もいれば、メラニンの還元がシミケアに効果的な人もいるでしょう。ですから、作用機序が異なる有効成分によって、複数の作用点に働きかけた方が効果的であるという考え方です。

「アルブチン」はチロシナーゼ活性抑制、「ビタミンC誘導体」はメラニン還元(メラニンを薄くする)であり、作用機序が異なりますから、これら成分配合の「Wの美白コスメ」であれば、複数の作用点に働きかけることが可能です。

 

4.おすすめの「Wの美白コスメ」は?

おすすめ美白コスメ・アルブチン・ビタミンC

先に述べた通り、私自身、「シングルかWかどちらが良い?」と聞かれれば、作用機序が異なる有効成分であれば、複数の作用点に働きかけることが出来るという考え方から「Wが良い」と答えます。

※ アルブチン、ビタミンC誘導体に限る, トラネキサム酸は例外

ただし、一つの商品にアルブチンとビタミンC誘導体をWで配合するのではなく、シリーズの中でアルブチンとビタミンC誘導体を使い分けた方が良いと考えています。

世の中には、一つの商品に美白の有効成分として、アルブチンとビタミンC誘導体を配合したWの美白コスメが存在しますが、一つの商品にこれら成分をWで配合すると、確かに効果は期待出来ますが(複数の作用点のため)、課題もあります。

それが『価格』『使用感』です。

アルブチンとビタミンC誘導体は、原料価格が高いです。美白効果が期待出来ますから当然と言えば当然ですが。

美白の有効成分として認められるためには、アルブチンは『3%』の配合、アスコルビン酸2グルコシド(水溶性ビタミンC誘導体)は『2%』の配合が必須ですから、かなりの『原材料費(原料価格)』です。

また、計5%の配合となりますから、『使用感』へ影響を与えます。

私の経験では、アルブチン+アスコルビン酸2グルコシド(水溶性ビタミンC誘導体)、5%の使用感は、特に後肌が女性受けしません。

「原材料費」は販売価格に転嫁されますし、使い続けることで効果を得られるコスメにとって、「使用感」は何より優先すべき要素です。

ですから私は、シリーズの中でアルブチンとビタミンC誘導体を使い分けているモノをおすすめしています。

それが、富士フィルムの美白シリーズ『アスタリフト ホワイト』です。

「アスタリフト ホワイト」の美白の有効成分は、化粧水とクリームが『アルブチン』、美容液が『ビタミンC誘導体』と、シリーズ内のアイテムによって有効成分を変えています。

このような美白有効成分の選び方であれば、「原材料費」・「使用感」に大きな影響を与えることなく、作用機序が異なる美白の有効成分で、複数の作用点に働きかけることが出来ますから、より高い効果が期待出来るのではと思います。

また、『アスタリフト ホワイト』には、富士フィルムがこれまでの研究で培ってきた『高度なナノテクノロジー』が搭載されています。

美白成分は、ただ単に処方に配合されるだけでは意味がありません。いかに肌内部に深く浸透させるかが重要であり(角層まで)、そのための技術が『アスタリフト ホワイト』には備わっています。

アスタリフトホワイト


作用機序が異なるWの美白有効成分で、複数の作用点に働きかける『Wの美白コスメ』であれば、シリーズ内で成分を使い分ける、富士フィルムの美白シリーズ『アスタリフト ホワイト』がおすすめです。

 

5.おわりに

いかがでしょうか?

Wとシングルでは美白効果は同じです。しかし、複数の作用点に働きかけるという意味で、作用機序が異なる『Wの美白コスメ』の方が期待できるという考え方もあります。

一つの商品(アイテム)にWの美白有効成分を配合すると、「販売価格」・「使用感」に、ある程度の影響を与えますから、富士フィルムの美白シリーズ『アスタリフト ホワイト』のような、シリーズ内のアイテムで、作用機序が異なる成分を使い分けたコスメがおすすめです。

アスタリフトホワイト



※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません