コスメの真実 ~元化粧品開発者によるブログ~

cosmedeinと申します。十数年、大手化粧品会社で化粧品の研究開発を行ってきました。その知識と経験を活かし、皆様に、『コスメの真実』をお伝えします。普段のお化粧に、是非参考にしてください!

美白石鹸?「ホワイティオ」の真実 【ユーザーを馬鹿にした商品です】

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どうもコスメデインです。

このブログをはじめて約1年半経過しましたが、最近ではおかげさまで、様々なお問い合わせやコスメに関するご質問を頂くようになりました。

ありがとうございます。

最近、読者の方から「ホワイティオという固形石鹸を使用しているが、シミ対策用の美白石鹸という宣伝文句は本当ですか?」というご質問を頂きました。

質問を頂くまで、「ホワイティオ」という商品は知りませんでしたが、この商品、ひどすぎます。ユーザーを馬鹿にするにもほどがある!

今回は、化粧品開発者の私が『美白石鹸?ホワイティオの真実』をお届けします。

 

1.美白石鹸?「ホワイティオ」とは?

「ホワイティオ」。私は全く知りませんでしたが、「美白石鹸」や「シミ取り石鹸」として、ネットでは有名みたいですね。

「ホワイティオ」をおすすめしている、ブログ・ブロガーもかなり存在しますね。

本来、商品を分析する時は、全成分表示などを載せて、成分特徴から詳しく論じていきますが、この商品はそんな価値、全くありません。

我々化粧品に携わる人々を、そしてなにより、お金を出して購入して頂けるユーザーを馬鹿にしたとんでもない商品です。

その理由は、次項で詳しく述べますが、とにかくこの商品は、即刻、行政処分されるべきですし、こんな商品をおすすめするブロガーの質を疑ってしまいます。

知識に乏しいブロガーが、間違ったコスメの情報を発信し続けている現状は嘆かわしいですね。

 

2.「ホワイティオ」 2つの大きな問題点

美白・シミ取り石鹸・ホワイティオ

2-1.「ホワイティオ」に美白効果・シミ取り効果はありません!

「ホワイティオ」は、美白石鹸・シミ取り石鹸だとか言われていますが、そもそもこれが大きな間違いです。

「ホワイティオ」に、美白効果・シミ取り効果はありません!

基本中の基本ですが、「ホワイティオ」は『化粧品』です。美白の有効成分を配合した『医薬部外品』ではありませんから、「美白」とか「シミ取り」なんて表現は出来ませんし、してはならないのです。

私の知る限り、美白石鹸というものは存在しません。

何故なら、石鹸は『アルカリ性』です。ビタミンC誘導体やアルブチンなどの、美白の有効成分は、アルカリ性では分解してしまいます。医薬部外品として国から認められ、発売するためには、一定期間、有効成分が分解せずに安定に保ってなければならないという厳しい基準がありますから、美白の有効成分を配合した石鹸は、有効成分の安定性の観点から、そもそも実現不可能です。

医薬部外品として発売した基礎品が、有効成分の安定性が維持できないことが後に判明して、市場回収したケースは、大手化粧品メーカーであっても過去、何度もあります。

世の中には、クレンジング・洗顔・化粧水・乳液・クリームを取り揃える、『美白スキンケアシリーズ(医薬部外品)』がたくさんありますが、化粧水や乳液、クリームには、ビタミンC誘導体やアルブチンなどの美白の有効成分を配合しますが、洗顔には配合されていません。

洗顔はアルカリ性で、美白の有効成分が配合出来ませんから、洗顔のみ、「グリチルリチン酸2K」などの、『肌荒れの有効成分』を配合するケースが多いです。

以上のように、アルカリ性である石鹸に、美白の有効成分を配合することは不可能ですし、大前提として、化粧品である「ホワイティオ」に、美白・シミ取り効果などありませんし、美白・シミ取りと、宣伝すること自体、許されません

ですから、「ホワイティオ」に美白・シミ取り効果があると表記する販売ページ、及び、こんな商品をおすすめするブログ・ブロガーの神経を疑います。

今回、「ホワイティオ」についてご質問頂いた読者の方は、コスメのセミナーを受講するなど、コスメに興味をお持ちで、一生懸命勉強されている方です。

「ホワイティオ」は、このような、コスメに対し真剣に取り組んでいる方や、ユーザー、そして化粧品関係者を、明らかに馬鹿にしている商品です。

石鹸に美白・シミ取り効果はありません。これら効果が期待出来るのは、国から認められた美白の有効成分を配合した『医薬部外品』だけです。

一方で、石鹸を使用して、「肌が白くなった」・「肌が明るくなった」という声は、たまに聞きます。しかしこれは、よっぽどお肌が汚れていたか、石鹸に配合の「酸化チタン」などの『白い粉体』による効果で、白くなった・明るくなったと見せているだけの『演出』です。

先程も述べたように、美白シリーズの中の石鹸(洗顔)は、美白の有効成分が配合出来ませんから、酸化チタンなどの『白い粉体』を配合して、洗顔後の肌を白く見せる。これは、処方化技術の一つとしてよくやる手法です。

本当に白くなっているわけではありません。白く見せているだけの『演出』です。

私自身はこの手法が嫌いなので、酸化チタン配合の石鹸(洗顔)は、本当にユーザーのことを思っての商品か、疑問です。

「ホワイティオ」の場合も、「肌が白くなった」という声が見られます。「ホワイティオ」には、酸化チタンは配合されていませんが、『マイカ』が配合されています。

『マイカ』は、酸化チタンほどの隠ぺい力はありませんが、パール剤の母材にも使われる『白い粉体』です。

ですから、「ホワイティオ」を使用して肌が白くなったというのは、『マイカによる演出』と推測します。

重要なことなので、再度申し上げますが、『化粧品』である「ホワイティオ」に、美白効果・シミ取り効果はありませんし、これらの効果を宣伝することは禁止されています。美白効果・シミ取り効果が期待出来るのは、美白の有効成分を配合した『医薬部外品』だけです。

 

2-2.巧妙な戦略?

宣伝内容に大きな問題がある「ホワイティオ」ですが、ブログや楽天などの販売ページは存在しますが、公式の商品ページが見つかりません・・・。

これは非常に厄介です。これが故意であれば、許せません。

と言うのも、化粧品なのに美白・シミ取り効果を宣伝することは、絶対に認められません。これら文言を、商品周りや公式の商品ページに記載した場合、行政処分(市場回収など)の対象です。

しかし「ホワイティオ」の場合は、商品周りや公式ページではなく、コスメを全く理解していない一部のブロガーや、楽天などに出品している一部の販売会社が、勝手に表記しているだけなので、即、行政処分ではなく、『グレー』な状況です。

もし仮に、これが故意で、戦略であれば、非常に悪質です。

化粧品の場合(医薬部外品含む)、国からの様々な指示に従う必要があります(薬機法など)。また、『日本化粧品工業連合会(粧工連)』という化粧品の業界団体が存在し、ここでは様々な議論がされ、化粧品業界の『自主基準』を設定し、各化粧品メーカーに遵守するよう指導したりしています。

※有名なところでは、「SPF, PA試験法」が該当します

私自身、粧工連で活動していた経験もありますし、今現在も、私が所属する化粧品メーカーは、粧工連に加入して、国からの指針は勿論、粧工連からの指示にもしっかり従って、世のユーザーの皆様が不利益を被らないようなモノづくりを実践しています。

ですから、「ホワイティオ」に限らず、『グレーな内容』で化粧品の販売をして、一歩間違えれば『優良誤認』となり、ユーザー側が不利益を被る可能性を秘めている商品が多数存在している現実を悲しく思います。

私も化粧品メーカーに所属する人間ですから、利潤に走りたくなる気持ちは理解できます。ですが、まず一番に考えるべきことは、お金を出して購入してくれるユーザーであり、『ユーザー第一主義』の姿勢こそ、メーカーに利益を生む唯一無二の戦略です。

利潤に走り、ユーザーを置き去りにするメーカーは、きっと淘汰されるはずです。

 

3.おわりに

いかがでしょうか?

『化粧品』である「ホワイティオ」に、美白効果・シミ取り効果は一切なく、これら効果を宣伝することは許されることではありません。

私は「ホワイティオ」の販売ページや、「ホワイティオ」をおすすめするブログを見て、『使う価値無し』と判断しましたから、この商品を使っていません。

美白・シミ取りという点では、どうしようもない商品ですが、ひょっとしたら、泡質が素晴らしく、固形石鹸としては優秀かもしれません。

「ホワイティオ」を使う使わないかは、皆様の判断です。正しい知識を持って、判断して頂ければと思います。

 

※文中、「シミ取り」という表現がありますが、正確には『シミ予防』です。医薬部外品であっても「シミ取り」という表現はNGです


美白効果が期待出来るのは、美白の有効成分を配合した『医薬部外品』だけです

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