コスメの真実 ~元化粧品開発者によるブログ~

アクセスありがとうございます。cosmedeinと申します。数十年、大手化粧品会社で化粧品の開発を行ってきました。その経験を活かし、化粧品をお使いのすべての人々に、『化粧品の真実』をお伝えしたいと思います。普段のお化粧に、是非参考になって頂ければと思います!

美白化粧品(薬用化粧品) ランキングNo.1は? 【カネボウ白斑問題から、美白化粧品のおすすめを考えてみた】

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現在、化粧品業界では、ポーラと資生堂の『シワ改善医薬部外品』が話題です。

▼ ポーラ VS 資生堂 シワ改善医薬部外品については以下記事をご覧ください

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しかし、シワ以外にも、重要な医薬部外品(薬用化粧品)領域があります。

それが、『美白』

美白と言えば、近年、『カネボウの白斑問題』という、絶対にあってはならない安全性トラブル(肌トラブル)が起こりました。

今回は、「何故、カネボウ白斑問題は起こったのか?」を考え、この問題から『おすすめの美白化粧品(医薬部外品)』について、私の考えを述べたいと思います。

1.シミが出来る原因とその対策は?

簡単ではありますが、「何故シミは出来るのか?」について、ご説明します。


メラニンと呼ばれる色素、『メラニン色素』は、皆さんのお肌の中、『基底層』で毎日作られています。

正常なお肌の場合、『ターンオーバー』によって、『メラニン色素』は基底層から、お肌表面へ押し上げられ、最終的に体外へ排出されます。これを『メラニンの代謝』と言います。 ですから、若い頃、紫外線を浴びてもシミになりにくかったのはこのためです(若い頃はターンオーバーが正常ですから)。

メラニンは『生成』『排出』を繰り返していて、この両者のバランスは保たれています(メラニンの代謝)。しかし、過剰にメラニンが生成されたり、ターンオーバーの異常により、『メラニン代謝が乱れる』と、お肌にメラニン色素が居座るようになります。

この、メラニン色素がお肌に居座った状態が『シミ』です。

ですから、「ターンオーバーを正常化して、メラニン色素を体外へ排出させる」、そして、「過剰なメラニン生成を抑制する」ことが、シミへの対策です。

『ターンオーバーの正常化』には、マッサージやパックなどで、血行をよくして、新陳代謝をアップさせることが有効でしょう。

一方、シミの根本対策と言われる『過剰メラニンの生成抑制』こそが、『美白剤』(美白の有効成分)の役割であり、シミ対策に、美白剤を配合した『美白化粧品』(医薬部外品)を使う理由です。

もう少し詳しくご説明します。

 

1-1.シミ対策①:チロシナーゼの活性を抑制する

カネボウ・白斑・おすすめ美白

シミの原因とも言うべき『メラニン色素』は、表皮最下層の基底層にある『メラノサイト』と言われる細胞で作られています。ですから、このメラノサイトは『メラニン形成細胞』、通称、『メラニン生成工場』とも言われています。

メラニン色素の出発は、アミノ酸の一種である『チロシン』という物質です。 このチロシンが『チロシナーゼ』という酸化酵素によって、『ドーパ』という物質に変化します。 さらにチロシナーゼはドーパにも働きかけて、『ドーパキノン』という化合物に変化させます。 このドーパキノンは、反応性が高く、酵素の力を必要せず、一人で勝手に反応していきます。 『ドーパクロム』『インドールキノン』、そして最後に、黒褐色の『メラニン色素』になります。

つまり、『チロシン』という出発物質が、『チロシナーゼ』という酸化酵素の力を借りて、反応(酸化)を繰り返すことで『メラニン色素』は生成されるのです。

このように、シミの原因であるメラニン色素は、『チロシナーゼ』という酵素が働くために生成されます。ですから、『チロシナーゼの働きを抑制する』ことが、メラニン色素の過剰生成を抑え、シミ対策になります。

 

1-2.シミ対策②:メラノサイトの活性化を抑制する

メラニン色素は、『メラノサイト』で作られます。女性ホルモンや紫外線などの刺激を受けると、『プラスミン』『プロスタグランジン』と言われる物質が、メラノサイトに働きかけて、メラニン生成をスタートさせます。

つまり、メラノサイトに、「メラニンを作りなさい!」という『シグナル』を与えて、『メラノサイトを活性化』させるわけです。

「メラニンを作りなさい!」という、『メラノサイトへのシグナルを遮断』し、メラノサイトの活性化が阻害されると、メラニン色素の生成は抑制されます。ですから、『メラノサイトの活性化の抑制』も有効なシワ対策です。

 

1-3.シミ対策③:メラノサイトの拡散を抑制する

視覚的にシミと認識されるのは、メラニンやメラノサイトが、お肌表面(表皮)に移動するからです。ですから、『メラノサイトの表皮への拡散を抑制』すれば、視覚的にシミと認識されない、つまり、シミ対策になります。


以上のように、シミ対策には『①チロシナーゼの活性化抑制』『②メラノサイトの活性化抑制』『③メラノサイトの拡散抑制』があり、当然、これらに対応した『美白剤』が存在します。

ですから、一口に美白剤と言っても、『シミを改善するメカニズム』が異なるのです。

 

2.美白剤は種類によって作用メカニズムが異なる

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2-1.チロシナーゼ活性化抑制

チロシナーゼの活性化を抑制する美白剤は、一番種類が多いのではないでしょうか?

「アスコルビン酸2グルコシド」「アルブチン」といった有名な美白剤から、「4MSK(4-メトキシサリチル酸K)」「コウジ酸」「エラグ酸」「ルシノール(4-n-ブチルレゾルシノール)」「マグノリグナン」『ロドデノール』、これらがチロシナーゼの活性化を抑制する美白剤(美白の有効成分)です。

※後ほどご説明しますが、「ロドデノール」がカネボウ白斑問題の原因物質です。

 

2-2.メラノサイト活性化抑制

メラノサイトの活性化を抑制する美白剤には、「カモミラET」「トラネキサム酸」「TXC(トラネキサム酸セチル)」「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル」などがあります。

 

2-3.メラノサイトの拡散抑制

メラノサイトの表皮への拡散を抑制する美白剤には、「ナイアシンアミド」があります。

 

3.何故、カネボウ白斑問題は起こったのか?

カネボウが開発した独自の美白有効成分『ロドデノール』配合の美白化粧品(医薬部外品)に、皮膚が白くまだら模様になる『白斑』の症状が確認されました。

これが、化粧品業界に大きな衝撃を与えた、『カネボウの白斑問題』です。

「ロドデノール」は、先ほどもご説明した通り、チロシナーゼの活性を抑制する『美白剤』です。では、「チロシン」と「ロドデノール」の『構造式』を見てみましょう。

カネボウ・白斑・おすすめ美白

「チロシン」と「ロドデノール」、構造式がすごく似ていると思いませんか?

それもそのはず。

「ロドデノール」は、チロシナーゼの活性化を抑制します。チロシナーゼは、メラニンの出発物質、チロシンに働きかけますが、「ロドデノール」はチロシンに形が似てますから、分かりやすく言うと、本来、チロシンに反応するチロシナーゼが、形が似ている「ロドデノール」に、間違えて反応してしまうんです

このように、「ロドデノール」がチロシナーゼと反応するため、本来持ってる、チロシナーゼの活性を抑制します(チロシンとの反応を阻害する)。

これは「ロドデノール」に限ったわけでなく、チロシナーゼの活性化を抑制する美白剤のほとんどが、『チロシンに似た形』をしています。

では、何故「ロドデノール」だけに白斑が見られたのか?

正直、詳細は不明ですが、チロシンとの親和性が高すぎて(性質が似すぎて)、チロシナーゼの活性を抑制する過程で生じる何かしらの物質が、メラノサイトを攻撃し、メラノサイトが破壊され、消失した結果(メラニンの消失)、白斑が起こったのではと推測します。

ただし、メカニズムに関しては難しすぎて、推測の域を出ませんが、問題は、『白斑が予想できなかったのか?』『被害の拡大を防げなかったのか?』ということです。

以前、肌生理学に詳しい先輩にお聞きしたことがあって、その方によれば、ロドデノールの開発途上で、種々のデータを見れば、『白斑は予想できた可能性が高い』とおっしゃっていました。

と言うのも、部外品の有効成分として国から認可を得るためには、国が定める規定に則った試験が必要です。ロドデノールも同様、この規定に沿って試験データを取得したでしょう。しかし、規定通りの試験法だと、今回のロドデノールの白斑は見逃されてしまう可能性が高い(実際、見逃されてしまい大問題となりました)。ロドデノールのチロシナーゼ活性抑制のデータから、規定通りの試験は勿論、『白斑を疑うような追加試験』をすべきだったとおっしゃっていました。

肌生理学にあまり詳しくない私にとって、難しいお話でしたが、カネボウと言えば超一流の化粧品メーカーで、そこで働く研究員の皆様も、超一流の人たちばかりだと思います。そんな優秀な人材の集まりなのに、見逃してしまったことは残念なことです。

ただし、あくまで結果論ですから、私の先輩がおっしゃるように、追加試験を行ったとしても、白斑を防げたかは分かりません。

今回、一番の問題は、最初の白斑被害発覚から、商品回収までに『1年半』かかったことです。

最初の被害報告は、2011年10月。そして、商品の自社回収が2013年7月。

これほど長い間、いわば、『放置』していたわけですから、被害の拡大を招いてしまいました。

カネボウの場合は、花王との関係もありますし、ブランドイメージを大きく傷つける事態ですから、回収を躊躇する気持ちは分かりますが、ユーザーの生活を豊かにし、社会に貢献する企業のすべきことではありません。ましてや、カネボウのような超一流企業であれば、ユーザー数も非常に多いと思うので、絶対に許されるべきことではありません。

カネボウには、被害にあわれた方々と真摯に向き合い、誠実な対応をするとともに、2度とこのようなことが起きないよう、企業体質を改善し、今まで以上に素晴しい商品を世に出して頂きたいと思います。

 

4.おすすめの美白化粧品は?

カネボウ・白斑・おすすめ美白

先ほどご説明した通り、美白剤には様々な種類があります。

「どの美白剤が一番効果が高いのだろうか」と、皆様思っているのではないでしょうか?

しかし、医薬部外品に配合される有効成分に、効果の順位をつけることは出来ません。国が認めた以上、『全ての有効成分』に改善効果があります。

また、美白の有効成分を2つ配合した美白化粧品(医薬部外品)があると思いますが、2つ配合したからと言って、1つのモノよりも効果が2倍ある!なんてことも絶対にあり得ません。

ですから、私自身、美白剤について議論する際、『効果』にあまり着目していません。私が着目している点は、『安全性』です。

美白剤は、「美白効果がある」と、国が認めた成分です。国は、効果は勿論、『安全性の高さ』も認めています。安全でなければ、国から認可を得ることは出来ません。

※ロドデノールは除く

ですから、先程の効果の高さ同様、安全性の高さも議論することは難しいですが、私は安全性の高さを、『市場実績』に置き換えて判断しています。

つまり、昔から使われている成分であれば、実績も豊富で、比較的安心して使うことが出来るということです。

このブログでも再三申している通り、化粧品にとって(医薬部外品含む)一番重要な要素は、「効果」でも「価格」でも「ブランド」でもなく、『安全性』である、というのが私の信念です。ですから、美白剤に関しても、以前からこのような考え方でしたが、白斑問題が起こって、その想いが一層強くなりました。

そのような意味で、私がおすすめする美白剤は、実績豊富な、『アルブチン』『ビタミンC誘導体』です。

▼これらは、以下記事でも論じているのでご覧ください

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そして、私の中での、ランキングNo.1のおすすめ美白化粧品(医薬部外品)は、『富士フィルム アスタリフト ホワイト』です。

アスタリフトホワイト


富士フィルムは、化粧品業界に参入してまだ歴史は浅いですが、松田聖子さんをCMに起用した『アスタリフト』は大ヒットとなり、瞬く間に、化粧品業界のトップ集団の仲間入りを果たしましたね。

『アスタリフト』と言えば、「アスタキサンチン」配合の『真っ赤なジェリー』が有名ですね。あの商品が出た時は、正直、「やられた!」と思いましたが、それについては、また別の記事でご説明します。

『アスタリフト ホワイト』は、その名の通り、アスタリフトの『美白版』です。女優の高畑充希さんをCMに起用して、話題沸騰中です。

アイテム全てが、『美白の医薬部外品』で、化粧水(ブライト ローション)とクリームには『アルブチン』が、美容液(エッセンス インフィルト)には『ビタミンC誘導体』が配合されています(いずれも美白の有効成分)。

アスタリフト ホワイトには様々な特徴がありますが、その中で私がすごいと思うのは、富士フィルムが最も得意とする『ナノテクノロジー』です。

富士フィルムは、様々な分野の研究を行っていますから、これらの研究で培った独自のナノテクノロジーを、化粧品(アスタリフト)に技術展開しています。

これが、他社では真似できない、『富士フィルムの強み』ではないでしょうか。

『独自のナノテクノロジー』によって、『オリザノール』『美容成分(AMA)』を、お肌の奥深くに届け、効果を最大限発揮させています。

他ではなかなか真似できない、富士フィルム独自のナノテクノロジーによって、成分がシミの元に届く『アスタリフト ホワイト』。おすすめの美白化粧品(医薬部外品)です。

▼富士フィルム独自のナノテクノロジーを搭載 『アスタリフト ホワイト』

アスタリフトホワイト

 

※化粧品や医薬部外品は、安全であることが大前提ですが、お肌に合わないケースはあります。万一、お肌に何かしらの異常や違和感をお感じになった場合は、直ちに使用を止め、メーカーの指示に従ってください