コスメの真実 ~元化粧品開発者によるブログ~

アクセスありがとうございます。cosmedeinと申します。数十年、大手化粧品会社で化粧品の開発を行ってきました。その経験を活かし、化粧品をお使いのすべての人々に、『化粧品の真実』をお伝えしたいと思います。普段のお化粧に、是非参考になって頂ければと思います!

オールインワンジェルに潜む罠 【どのようなオールインワンジェルを選べばいいのか?】

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市場には様々なメーカーから、たくさんの『オールインワンジェル』が発売されていますね。まさに、激戦アイテム。

これだけたくさんの中から、何を基準にオールインワンジェルを選べばいいのでしょうか?

今回は、オールインワンジェルに潜む罠をお話しするとともに、私が考える、オールインワンジェルを選ぶ際のポイントについてご説明します。

 

1.オールインワンジェルに潜む罠

オールインワンジェル・判断根拠・おすすめオールインワンジェル

『潜む罠』とは少し言い過ぎかもしれませんが、皆様に知って頂きたいことがあります。

オールインワンジェルとは、化粧水、乳液、クリームなどの複数の機能を、1本に凝縮した『多機能コスメ』ですが、では、何をもって『オールインワンジェル』と言えるのでしょうか?

『多機能である』と誰かが証明したのでしょうか?

そもそも、化粧水、乳液、クリームなどのコスメに、『明確な定義』はありません。

配合成分上、〇〇の条件を満たしたものを「化粧水」と言う、とか「クリーム」と言うといったような明確な決まりがないのです。

ですから、オールインワンジェルにも、「配合成分上、〇〇の条件を満たし、〇〇の機能を有するコスメをオールインワンジェルと言う」といった、明確な定義は存在しません。

つまり、化粧品メーカーの言ったもん勝ちなんです。

このような背景がありますから、油をたっぷり配合した、どこからどう見ても「クリーム」だろうと思うコスメを「オールインワンジェル」として販売するケースや、例えば、1品8役と言いながら、配合成分的にそんなにたくさんの機能はないだろうと疑問に思うオールインワンジェルが存在するのです。

メーカーの言ったもん勝ちですから。

これは、オールインワンの機能を発揮していないわけですから、オールインワンと信じて購入したユーザーにとって、好ましいことではありません

オールインワンは今ブームですから、売り上げに困ってる化粧品メーカーが、クリームのリニューアルの際に、配合成分的にはクリームなのに、名称だけオールインワンジェルに変える。〇役の数字が多い方がいいという安易な考えで、根拠もなく、1品10役、15役と、無駄に数字を大きくする。これら行為は、『ユーザーのお肌にとってマイナス』になりますから、ちょっと心配しています。

オールインワンジェルに明確な定義はありません。あくまで化粧品メーカーの自社判断です。ですから、真にユーザーのことを考え、ユーザーが求めるオールインワンであるか、ある程度、自分自身で判断しなければならないのです。

では、何を基準に判断すればいいのか?100%とは言えませんが、私が考える判断ポイントをご説明します。

 

2.オールインワンジェルを選ぶ際のポイント

オールインワンジェル・判断根拠・おすすめオールインワンジェル

オールインワンジェルは多機能コスメですから、選ぶ際には、ポイントがあります。

この記事では、分かりやすいであろう『油』に着目した判断ポイントをご説明します。

 

2-1.「油」が配合されているかを確認する

市場のオールインワンジェルは大きく2つに分かれます。「油無配合の100%水ベースのモノ」か、「油を配合したモノ」かです。

オールインワンジェルには「クリーム」としての機能もあります。「クリームでお肌に蓋をする」という表現があるように、『お肌からうるおい(水分)が逃げるのを防ぐこと』がクリームの役割です。 

この役割を担っている重要な成分が、クリームに配合されている『油』です。

ですから、私自身は、油が配合されていないモノはオールインワンジェルと言えないと考えています。クリームの役割が果たせませんから。

まずは全成分表示で、『油』が配合されているかを確認してみてください。

 

2-2.「油」を何で乳化させているかを確認する

油の配合を確認したら、次はその油を『何で乳化しているか』です。

水ベースに油を配合するには『界面活性剤』『乳化』しなければなりません。界面活性剤は、化粧品にとって重要な成分ですが、使用感的に若干べたつきます

また、乳化する油の量が多ければ多いほど、界面活性剤の量も多くなります。

オールインワンジェルはクリームではありませんから、油が必要だと言っても、それほどたくさん配合する必要はありません。油の配合量が多くなると、クリームに近づきすぎ、化粧水、乳液としての機能に支障が出ます

クリームにおける油の配合量は、だいたい『10%~40%』位ですから、オールインワンジェルであれば『1%~10%』位かな、というのが私の感覚です。

界面活性剤で乳化する場合、1%~10%の油であれば、界面活性剤の総量として『~1.5%』位。界面活性剤は数種配合しますから、各界面活性剤の配合量は『1%以下』でしょう。

つまり、オールインワンジェルとしての最適な油の量、及び、べたつかない使用感を考慮すると、各界面活性剤の配合量が『1%以下かどうか』を確認されることをおすすめします。

『〇〇ポリグリセリル-△△』とか『〇〇PEG-△△』が界面活性剤です。

※〇〇はステアリン酸などの脂肪酸、△△は10とか25といった数字です

また、1%以下かそうでないかは、植物エキスは1%以下ですから、〇〇エキスよりも後に界面活性剤の記載があれば、間違いなく界面活性剤の配合量は1%以下でしょう。

▼全成分表示については以下記事をご覧ください

www.cosmedein.com

正直、100%判断可能かと言われれば、そうではありませんが、高い確率で判断出来ると思います。

ポイントは、油を界面活性剤で乳化しているのであれば、界面活性剤の配合量が『1%以下』です。


オールインワンジェルはクリームではありませんので(クリーム機能はありますが)、油の配合量は少ないです。少量の油であれば、界面活性剤でなくとも乳化する方法はあります。

それが『高分子乳化』と言われる技術です。

高分子乳化には『アルキル変性カルボマー』がよく用いられます。

全成分で言うと(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30)) クロスポリマー』です。これは界面活性剤ではなく、『界面活性剤能を持つ増粘剤』なので、界面活性剤特有のべたつきはありません。

「少量の油」という制約はつきますが、油の配合が少量であり、べたつきをNGとするオールインワンジェルにとって、『最も適した乳化法』と言えるでしょう。


以上のように、オールインワンジェルを選ぶ際、以下の手順で判断されることをおすすめします。

「オールインワンジェルはクリーム機能もなければならない」、しかし、「オールインワンジェルはクリームでないため、べたついてはならない」を大前提としています。

クリーム機能の有無を確認するため

① 『油』の配合を確認する

油の配合量、及び、べたつかない使用感かを確認するため

② 何で乳化しているかを確認する(界面活性剤 or アルキル変性カルボマー)

③ 界面活性剤で乳化している場合は『1%以下』かどうかを確認する

④ アルキル変性カルボマーで乳化している場合は、最適な乳化法であるので、その他に確認項目は無し

 

3.おわりに

これだけたくさんのオールインワンジェルが市場にはありますから、何を基準にすればいいかの正確な答えはありません。

私自身、世のオールインワンジェルは、オールインワンと言いながら、クリーム機能が不十分と思っていますから、『油』という軸で判断ポイントをご説明しました。

ただし、あくまで私個人が考える判断ポイントである旨、ご了承ください。

皆様のオールインワンジェル選びの参考になって頂ければと思います。

▼オールインワンジェルなら

シュセラ モイストゲル

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