コスメの真実 ~元化粧品開発者によるブログ~

アクセスありがとうございます。cosmedeinと申します。十数年、大手化粧品会社で化粧品の開発を行ってきました。その経験を活かし、化粧品をお使いのすべての人々に、『化粧品の真実』をお伝えしたいと思います。普段のお化粧に、是非参考になって頂ければと思います!

パラベンフリーの真実 【パラベンフリーは危険!? パラベンフリーはお肌にいいの?】

f:id:cosmedein:20161127113251p:plain

『パラベンフリー』

ナチュラル系コスメや敏感肌コスメでよく見る表現ですね。

これらコスメの影響で、『パラベン=お肌に悪い』というイメージが強いですが、これは事実でしょうか?

今回は『パラベンフリーの真実』と題しまして、パラベンフリーは危険な場合もある?など、パラベンフリーについて詳しくご説明します。

1.パラベンフリーはお肌にいいの?

パラベンフリー・肌にいい・肌に悪い

パラベンフリーはお肌にいいのか?

ナチュラルコスメや敏感肌コスメの台頭で、『パラベン=お肌に悪い成分』と思っているユーザーが多いと思います。

確かにパラベンは『旧表示指定成分』ですから、ヒトによってはアレルギーなどの皮膚トラブルが起こる可能性があります。

実際、パラベンに弱い方パラベンによって過去、皮膚トラブルを経験された方はいらっしゃると思います。

ですが、だからと言って、「パラベン=危険」、「パラベンフリー=お肌にいい」というわけではありません!!

場合によって、『パラベンフリーがお肌に悪い影響を及ぼす』ことがあり得るのです。

 

2.パラベンフリーは危険!?

何故、化粧品にパラベンが配合されるのでしょうか?

化粧品には、『製造後3年間の品質維持』が義務付けられています(消費期限明記の化粧品は除く)。品質とは、主に、化粧品としての性状を保つ『安定性』と、腐敗しないという『防腐力(防腐性)』です。

つまり、製造後3年の間、『腐敗を防止するため』に、パラベンに代表される『防腐剤』が配合されるのです。

パラベンを除くと、当然、3年間の品質維持ができません。確実に腐ります。腐った化粧品をユーザーに使わせてしまったらメーカーの存続に関わるほどの大問題です。

ですから、パラベンフリーにする代わりに、他の成分で防腐力を補う必要があります。

その手法が、場合によってお肌に悪影響を及ぼす可能性があるのです。

パラベンフリーの場合、まず考えられるのが『フェノキシエタノールの増量』です。フェノキシエタノールは『防腐剤』ですが、旧表示指定成分ではないため、市場においてはパラベンほど悪者扱いされていません。

しかし、フェノキシエタノールは刺激性のある成分です。パラベンフリーにする代わりに、フェノキシエタノールを多量に配合し、肌トラブルが起きたら元も子もありません。本末転倒ですね。

全成分からは配合量までは分かりませんが、パラベンフリーにしてフェノキシエタノールを多量配合しているコスメは存在します。

勿論、フェノキシエタノールの多量配合コスメ全てが、お肌に悪いと言っているわけではありません。ですが、肌トラブルの危険性をはらんでいることは間違いありません。

特に、パラベンフリーを選ぶユーザーは、ナチュラル志向お肌が弱い(敏感肌)と想定されますから、そのようなユーザーに対し、フェノキシエタノールの増量はとるべき手段ではないと私は思います。

パラベンフリーの際のもう一つの手段が、BGやオクタンジオール、ペンチレングリコールといった『2価のアルコール』の配合です。

多価アルコールという大きなくくりで言われる場合もありますね。多価アルコールは『保湿成分』として化粧品に用いられますが、その中でも2価のアルコールには、『抗菌力』があります。

防腐剤ではないが、抗菌力のある成分を『抗菌物質』と言います。2価のアルコールはまさに抗菌物質なのです。

しかし、多量配合は皮膚トラブルの懸念があります。

3価のアルコールが、皆様お馴染みの『グリセリン』です。グリセリンは抗菌力はありませんが、非常に安全な成分です。

ここでおさらいしましょう。

<2価のアルコール>

代表成分 : BG、オクタンジオール、ペンチレングリコール

抗菌力 : 有り ⇒ 抗菌物質

安全性 : △ ⇒ 多量配合は皮膚トラブルの懸念あり

<3価のアルコール>

代表成分 : グリセリン

抗菌力 : 無し ⇒ 抗菌物質ではない

安全性 :

パラベンフリーの場合、BGやペンチレングリコールなど、『抗菌力のある2価のアルコール』を配合するケースが多いです。

しかし、これら2価アルコールは、多量配合によって皮膚トラブルの懸念がありますから、防腐力を達成するために、単純に増やせばいいというわけではありません。

また、2価アルコールは、保湿成分でもあるので、パラベンフリー化で2価アルコールを増やしたコスメは、『高保湿』です。夏場の使用は少し抵抗があるかもしれません。

パラベンフリーで一番とられる手法は、お肌への安全性(刺激)に最大の注意を払いながら、フェノキシエタノール及び2価アルコールの増量です。

しっかりしたメーカーであれば、上記のような手法をとるので、パラベンフリー=危険ではありません。ですが、この手法は『お肌への安全性(刺激)に最大の注意を払うこと』が大前提なので、検討に時間がかかりますし、何より、安全性を評価出来る高度な技術をもったメーカーしかできません。

ユーザーのお肌よりも、パラベンフリーの実現にしか目を向けていないメーカーであれば、防腐力が達成するまでフェノキシエタノールを増量するであろうし、2価アルコールの中で一番原料価格が安いBGを増量するでしょう。

これは危険です。『パラベンフリー=危険』となり得ます。

 

3.おわりに

パラベンは旧表示指定成分なので、ヒトによってはアレルギーなどの肌トラブルを引き起こす可能性がある成分です。

しかし一方で、パラベンは、ごく少量で優れた抗菌力を発揮するので、『最高の防腐剤』と考える方もいらっしゃいます。

パラベンは旧表示指定成分ですし、実際、パラベンに対し弱い方もいらっしゃるので、「パラベンは安全です!」「パラベンはお肌に悪くないです!」と断言することは出来ません。

しかし、パラベンに弱い方、パラベンで過去、皮膚トラブルの経験がある方を除き、パラベンに対し何ら反応を示さない健康的なお肌の方であれば、パラベン=お肌に悪いというイメージで、安易にパラベンフリーに手を出すべきではありません。

わざわざお肌を危険にさらす必要はありませんし(フェノキシエタノール、2価アルコールの増量)、使用感を犠牲にする必要もありません(高保湿になりがち)。

イメージに左右されず、正しい知識をもって、ご自分のお肌に合ったコスメを選択してください。

重複しますが、パラベンは旧表示指定成分です。アレルギーなどの皮膚トラブルを起こす可能性がある成分です。パラベンに弱い方、過去、パラベンによる皮膚トラブルを経験された方は、迷わずパラベンフリーのコスメを選択してください。

パラベンフリーコスメの中には、『キャリーオーバー』にパラベンを含む原料(エキス類が多い)を配合しているモノがあります。キャリーオーバーですので、全成分にはパラベン表示は出ませんが、これは真の意味でのパラベンフリーではありません

メーカーに「キャリーオーバーにもパラベンは含まれていませんか?」とお聞きすることをおすすめします。丁寧に答えてくれるはずです。


▼まずは、ご自分のお肌の状態を知りましょう


 

 ▼お肌への安全性を最優先にしているブランドです

オルビスユー

冬セール

 

▼キャリーオーバー成分については以下記事をご覧ください

www.cosmedein.com