ここ数年のコスメにおける注目アイテムは、『BBクリーム』・『オールインワンジェル』・『導入美容液』ではないでしょうか?
これらアイテムが初めてコスメ市場に登場した頃、一発屋商品?くらいにしか考えていなかった自分が恥ずかしいです・・・。
今では、見事にユーザーからの支持を勝ち取って、なくてはならないコスメアイテムに大成長しました。
今回は、その中でも『オールインワンジェル』に焦点を当てたいと思います。
▼ BBクリームに関しては以下記事を参考にしてください
市場には、たくさんのメーカーから、様々なタイプのオールインワンジェルが発売されていますね。
そもそも、化粧水・乳液・クリームを使わずに、オールインワンジェル1本でいいのでしょうか?
オールインワンジェルは使うべきでしょうか?
その場合、おすすめのオールインワンジェルはあるの?
今回はこれら疑問にお答えいたします。
- 1.オールインワンジェルとは?
- 2.何故、オールインワンジェルは誕生したのか?
- 3.オールインワンジェルのデメリットは?
- 4.どのようなオールインワンジェルを選ぶべきか?
- 5.おすすめのオールインワンジェルは?
- 6.おわりに
1.オールインワンジェルとは?
オールインワンジェルとは、『化粧水』・『乳液』・『クリーム』の役割を1本に凝縮した、『1本で基礎化粧品の機能を補う』コスメアイテムです。
中には、1本6役(化粧水、乳液、クリーム、美容液、パック、化粧下地)といったものや、1本10役といったものまで存在しますが、基本、『化粧水・乳液・クリームの3役』を1本で達成するものとご理解ください。
2.何故、オールインワンジェルは誕生したのか?
オールインワンジェル誕生の背景には、ユーザー側のメリットと化粧品メーカー側のメリットが関係していると思います。
詳しくご説明します。
<ユーザーメリット>
化粧水、乳液、クリームのケアは正直、面倒ですよね。アイテム数多いし、何度も塗らないといけないし・・・。
1本で済むのであれば、大変ありがたいですね。手間が大きく省けます。時短にもなります。
つまり、オールインワンジェルは、手間と時間を節約する、大変『便利』なアイテムなんです。
しかも、基礎化粧品を全てそろえると、かなりのお金がかかります。1万円は超えてしまいますね。
オールインワンジェルであれば、高くても5000円以内で済みますから、非常に『コストパフォーマンス』がいいんです。
つまり、オールインワンジェルのユーザーメリットは、『便利さ』と『価格』なんです。
<化粧品メーカーメリット>
では、メーカー側はどうでしょうか?
実は、化粧水、乳液、クリームと、複数アイテムを販売することは、化粧品メーカーにとって大変なことなんです。
企画力、研究開発力、製造力、在庫管理力、販売力、これらを兼ね備えた、力のある大手化粧品メーカーでないと、複数アイテムの販売は無理でしょう。
オールインワンジェルであれば、1品で済みますから、これら力がないメーカーであっても、容易に販売できます。
これはつまり、化粧品業界に参入しやすいということでもあります。
ですから、資生堂や花王、コーセー、ポーラといった、誰もが知る大手化粧品会社ではない、あまり聞いたことがないメーカーのオールインワンジェルが多いのはそのためです。
正直、オールインワンジェルを販売しているメーカーって、あまり有名ではありませんよね?
勿論、大手化粧品メーカーからも販売されていますし、あまり有名ではないメーカーだからと言って、商品が劣っているわけではございません。
規模が大きくないメーカーにとって、これから化粧品業界に参入したいメーカーにとって、オールインワンジェルは非常に『展開しやすいアイテム』なんです。
1品で済みますから。
このように、『便利さ』と『抜群のコストパフォーマンス』というユーザー側のメリットと、『展開しやすさ』といい化粧品メーカー側のメリットが、見事に合致して誕生したアイテムがオールインワンジェルなんです。
3.オールインワンジェルのデメリットは?
1本で本当に化粧水、乳液、クリームの機能を達成できているのか?
これが一番のデメリットでしょう。
さすがに、1本で基礎化粧品全ての機能を達成することは困難です。
<化粧水としての機能>
化粧水の機能は『モイスチャー(保湿)』です。
洗顔後、乾燥しているお肌にうるおいを届けます。
オールインワンは化粧水と同じくらいモイスチャー効果があるのでしょうか?
オールインワンの成分構成は、大部分が、水や多価アルコールといった『うるおい成分(水溶性)』で、その配合量はかなりのものです。
ですから、モイスチャー効果は期待できますが、オールインワンは化粧水に比べ、『硬い』ですね(クリーム状)。化粧水はシャバシャバですから。
こういうのを、『粘度が高い』と言いますが、オールインワンは粘度が高いので、なかなかお肌に浸透しないような気がしませんか?
そんなことはありません!
使用時、うるおい成分をお肌に浸透させるイメージで、『両手で軽くプレス』して、しっかりお肌に馴染ませるようにすれば、うるおい成分をお肌に届けることが出来ます。
オールインワンのうるおい成分、かなりの量が配合されていますが、化粧水ほどではありません。
ですから、化粧水同等のモイスチャー効果を得るために、『たっぷりの量』をお肌につけるようにしてください。
オールインワンは水ベースですから、たっぷり使ってもべたべたせず、快適な使い心地です。
<乳液としての機能>
乳液の機能は『栄養補給(油溶性成分)』です。
化粧水には水溶性のエキス類しか配合できません。
化粧水には、セラミドや油溶性ビタミン類といった、『油溶性の栄養成分』を配合することが出来ないのです。
ですから、セラミド、油溶性ビタミン類など、『油溶性の栄養成分をお肌に届けること』が乳液の重要な役割なのです。
ではオールインワンはどうでしょうか?
基本的に、オールインワンは水ベースですから、油溶性成分を配合することは出来ません。
『栄養補給(油溶性成分)』という点において、オールインワンは乳液には及ばないのです。
これがデメリットの一つです。
<クリームとしての機能>
クリームの機能は『エモリエント(保湿)』です。
クリームで蓋をするという表現があるように、クリームがお肌を覆って、お肌からの水分蒸発を防ぎます。
この役割を果たしているのが、クリームに含まれる『油』です。
オールインワンは水ベースで、油が配合されるケースは少ないので、『エモリエント(保湿)』という点において、どうしてもクリームには敵いません。
このように、オールインワンジェルは、化粧水・乳液・クリームの役割を1本で達成すると言われていますが、実際のところ、乳液としての『栄養補給(油溶性成分)』と、クリームとしての『エモリエント(保湿)』においては、本家の乳液、クリームには到底及ばないのです。
これがオールインワンジェルのデメリットです。
化粧水としてのモイスチャー(保湿)は、『たっぷりの量』を『両手で軽くプレスしながら浸透させる』、という使用方法でカバーできるので、是非、実践してみてください。
4.どのようなオールインワンジェルを選ぶべきか?
市場にはたくさんのオールインワンジェルがありますね?
この中から、一体どのようなモノを選べばいいのでしょうか?
先ほどご説明した通り、通常のオールインワンジェルのデメリット、『栄養補給(油溶性成分)』と『エモリエント(保湿)』を強化したモノを選ぶべきです!
<栄養補給(油溶性成分)>
オールインワンジェルは水ベースですから、基本、油溶性の栄養成分は配合できません。
ですが、ヒトのお肌には油溶性の栄養成分は必要です。
特に私は、『セラミド』が重要であると考えています。油溶性ビタミンも重要ですが、ビタミン類には水溶性のモノもありますから、そちらで代替できます。
一方、セラミドは代替が出来ません(後でご説明します)。
セラミドは、角質層にある細胞間脂質の成分の一つで、水分を抱え込んで、お肌のうるおいをキープします。
セラミド不足のお肌は、バリア機能が低下し、お肌内部からの水分維持が出来なくなって、お肌からどんどん水分が蒸発してしまうんです。
カサカサの乾燥肌へ一直線です。
ですから、バリア機能を高め、水分を維持し、水分蒸散を防ぐ『セラミド』は、お肌にとって非常に重要なんです。
このセラミド、お肌に重要なことはよく分かってるんですが、化粧品に配合するにあたり大きな問題があります。
それは『原料価格』と『配合の難しさ』です。
セラミドは非常に高価です。ですから、低価格商品や、利益追求型メーカーの商品には配合されないでしょう。
さらにセラミドは、非常に溶けにくくて(難溶性と言います)、配合するにはかなりの技術が必要です。
油溶性ではありますが、油に対しても溶けにくいため、適当に油を選択すると、時間とともにセラミドが析出して、ユーザークレーム ⇒ 市場回収 ⇒ 大損失につながります。
この、原料価格と配合の難しさ、両方を解決する方法があります。
それは、植物性セラミドと言われる『コメヌカスフィンゴ糖脂質』を配合することです。
コメヌカスフィンゴ糖脂質は水溶性エキスですから、配合も楽で(化粧水にも配合可)、原料価格もセラミドほどではありません。
しかし、注意してください!騙されてはいけません!!
植物性セラミドと言っても、セラミドとは異なりますので、セラミドほどのバリア機能アップは全く期待できません。
この成分自体は悪いとは言いませんが、この成分を配合して、あたかもセラミドを配合している!と見せている商品には要注意です。選ぶべきではありません。
やはり、『セラミドと全成分に記載されているもの』を選ぶべきです。
重複しますが、セラミド配合には高度な技術が必要です。
化粧水にはセラミドを配合できないと言いましたが、高度な技術を使えば可能です。
ネットを見ると、油溶性のセラミドを水溶性に変えて化粧水に配合した、という表現を目にしますが、厳密にいうとこれは間違いです。
化粧水など、水ベースのものにセラミドを配合する場合、『ベシクル』や『リポソーム化』という特殊な技術で、『水に分散』させているのです。
ベシクルやリポソームに関しては、かなり専門的なので、今後、別の記事でご説明する予定ですが、ここでは、簡単にできるわけでなく、かなり高度な技術が必要だということを知って頂ければと思います。
▼ オールインワンジェルではありませんが、セラミドをベシクルにして、水ベースに配合している超有名な化粧品会社です
このように、原料価格が高く、配合が困難な『セラミド』を、私は、『商品レベル』を把握するための一つの指標にしています。
多少極端かもしれませんが、利益よりもユーザーメリットを優先するメーカーであり、さらに、高い技術力を有すると、セラミド配合商品に私は、そのメーカーの姿勢と技術を見ています。
多少脱線してしまいましたが、オールインワンジェルの乳液機能(栄養補給)を補うために、『セラミド配合』のオールインワンジェルを選ぶべきでしょう。
<エモリエント(保湿)>
これは簡単ですね。
『油』が配合されている商品を選んでください。
オールインワンジェルは水ベースで、油を配合していないモノが多いです。
その中で、全成分で油が表示されているもの、もしくは、外観が白~半濁のモノ(乳化タイプ)であれば、油が含まれていますので、これらを判断の目安にしてください。
5.おすすめのオールインワンジェルは?
▼ 私がおすすめするオールインワンジェルは『シュセラ モイストゲル』です。
理由は、上記をクリックして頂ければお分かりになりますが、私が考えるオールインワンジェルの欠点を完全に補っているからです。
この商品には、難溶性で配合が難しい『セラミド』が配合されています。
乳液としての『栄養補給』はバッチリですね。
また、油には『スクワラン』が配合されています。
スクワランは、昔から化粧品に配合されている『炭化水素』の一種で、エモリエント効果が高い油の一つです。
ですから、クリームとしての『エモリエント(保湿)』も、心配する必要はございません。
▼ 通常のオールインワンジェルのデメリットを見事克服している商品ですので、是非一度、お試しになってはいかがでしょうか?
▼ もう一つおすすめするのであれば、やはり『メビウス製薬 ホワイトニング リフトケアジェル』でしょう
これは有名な商品ですね。
セラミドも油も配合されていませんが、『プラセンタ配合』の『医薬部外品(美白)』というのがすごいですね。
プラセンタは古くから用いられる、安心して使える美白の有効成分ですし、シコンエキスを筆頭に、ヒアルロン酸やスギナエキスなど、美肌成分も充実しています。
また、マッサージとしても使える『多機能性』もうれしいですね。
▼ 興味のある方は是非お試しください
6.おわりに
いかがでしょうか?
オールインワンジェルは本当にたくさん販売されていますから、この記事が皆様のオールインワンジェル選びに少しでもお役に立てたらうれしいです。
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▼ オールインワンジェルに並ぶ注目アイテム、BBクリームなら