先日、『アテニア スキンクリア クレンズオイル』を評価させて頂きました。
上記の記事と内容が重複しますが(あらかじめご了承ください)、注目ポイントをご紹介します。
注目ポイント
高いクレンジング力と優れたコストパフォーマンス
オイルクレンジングは化粧品会社を悩ませるアイテムの一つです。
それは、『利益率が悪い』からです。
オイルクレンジングには『水』がほとんど含まれておらず、そのほとんどが『油』と『界面活性剤』です。ですから、『内容物原料価格(原価)』が非常に高いんです。
大部分が水の化粧水と比較すると、数倍、場合によっては数十倍の原価がかかるオイルクレンジングですが、市場の販売価格は高くても2000円以下でしょう。
これだけの原価のオイルクレンジングですから、5000円くらいで売りたいのが化粧品会社の本音ですが、5000円のオイルクレンジングなんてなかなか売れません。
ですから、売れる価格(2000円以下)に設定しなければならず、でも、原価がすごいことになっていますから、『クレンジングとしての機能』よりも、『ユーザーに喜んでもらいたい気持ち』よりも、いかに『原価を下げる』かを頑張ってしまうアイテムこそオイルクレンジングなんです。
ですから、オイルクレンジングには、原価を下げるために、『ミネラルオイル』や『パラフィン』といった、原料価格が安い『鉱物油』が用いられます。
少し専門的な話になりますが、油には、『無極性油(むきょくせいゆ)』と『極性油(きょくせいゆ)』があります。
『無極性油』は、価格が安いため、クレンジングなどの洗い流し品や、乳液・クリームといった基礎品まで、幅広く用いられていますが、クレンジング力という点においては劣ります。
何故なら、メイク汚れは極性を持っていますから、極性を持っているメイク汚れに対し、極性を持たない無極性油では馴染みが悪いのです。
一方、『極性油』は無極性油に比べ価格は高いです。しかし、極性をもつメイク汚れと馴染みがいいため、クレンジング力という点においては、『優れた油』『最適な油』といって良いでしょう。
先ほど挙げた、原価が安くクレンジングによく配合されるミネラルオイルやパラフィンといった『鉱物油』は、残念ながら『無極性油』なんですね。
クレンジングの一番重要な機能は『クレンジング力』ですから、ユーザーのことを考えれば、無極性油ではなく、クレンジング力の高い『極性油』を選ぶべきです。
ですが、先ほども述べたように、原価が高いオイルクレンジングではそれがなかなか出来ない。
商売にならないんです。
ですから、十分分かりつつも、『原価低減を最優先』に、鉱物油などの無極性油を配合してしまうんですね。
これが一般的なオイルクレンジングですが、アテニア スキンクリア クレンズオイルは違いました。
アテニアは『エチルヘキサン酸セチル』と『ジイソノナン酸BG』を多量に配合し、これらがメイク汚れを落とします。
これら油は、無極性油ではなく、クレンジングに最適な『極性油』です。
ですから、クレンジング力に疑いの余地はありません。マスカラなどのポイントメイクも簡単に落とすことが出来る、高いクレンジング力を有します。
クレンジング力は合格です。では、価格はどうでしょうか?
ユーザーのことを考え、クレンジング力にこだわり、極性油を選択したまでは素晴らしい。ですが、極性油を配合したことで跳ね上がった原価を、販売価格に上乗せしていないか?
価格を見ると、『175mLで約1800円』。
オイルクレンジングとしては決して低価格ではなく、中価格帯に属しますが、クレンジング力を含め、この後に説明する搭載技術を考えると、かなりお値打ちです。
クレンジング力は勿論、コストパフォーマンスも高い点に注目しています。
優れた洗い上がりを実現し、W洗顔不要
オイルクレンジングのクレンジング力は素晴らしい。
しかし、オイルベースですから、『洗い上がりが悪い』ですね。
オイルクレンジング使用後、『お肌がべとべとヌメヌメする』というご経験をされた方は多いのではないでしょうか?
オイルクレンジングによって高いクレンジング力を得ているのだから、洗い上がりの悪さは仕方がない、我慢しなさい、とおっしゃる方もいますが、より良いものを追求するのがユーザー心理です。
洗い上がりの悪さを補うために、『W洗顔』するわけですが、このW洗顔が面倒。
何かいい方法はないのか・・・と、多くのユーザーが考え、悩んでいると思います。
実は、これこそユーザーの『潜在ニーズ』であり、化粧品会社の使命は、この潜在ニーズに応えることなんですね。
そういう意味で、アテニアは、オイルクレンジングに対するユーザーの潜在ニーズに見事に応えました。
このアテニア スキンクリア クレンズオイルは、『W洗顔不要のオイルクレンジング』なんです。
非常に高いクレンジング力でありながら、洗い上がりにも優れるんですね。
私が評価したいのは、このW洗顔不要、メーカーが勝手に、一方的に宣伝しているわけではなく、『確固たる科学的根拠』が存在する点です。
それをご説明します。
上図のように、アテニア スキンクリア クレンズオイルに配合されている、『エチルヘキサン酸セチル』や『ジイソノナン酸BG』といった油(極性油)が、メイク汚れと馴染み、メイク汚れをしっかりと浮き上がらせます(メイク汚れを落とす)。
そして、すすぎの際、多量の水がくると、メイク汚れと馴染んだ油が『乳化』され、微粒子レベルに分散されて、流されます(洗い上がりがいい、W洗顔不要)。
これが、『微細乳化処方』であり、洗い上がり後のべとべとヌメヌメの原因である油が、微粒子レベルに細かく分散されて流れるので、W洗顔不要なんですね。
であれば、世の中のオイルクレンジング全てが微細乳化処方にすればいいのでは?とも思いますが、この微細乳化処方、簡単ではありません。
高度な技術が必要です。
アテニア スキンクリア クレンズオイルで微細乳化処方を可能にしているのは、『ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10』・『オクタイソノナン酸ポリグリセリル-20』・『ヘキサカプリル酸ポリグリセリル-20』・『(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル』といった、『界面活性剤』です。
つまり、微細乳化処方を実現するには、『高度な界面活性剤の配合技術』が必要不可欠なんです!
アテニアは、スキンケアで培った界面活性剤配合技術を、オイルクレンジングに展開したみたいですね。
ですから、どのメーカーでも真似出来ない、アテニア独自の技術なんです。
界面活性剤の配合技術によって、微細乳化処方を可能にしたアテニア スキンクリア クレンズオイル。
『オイルクレンジングなのにW洗顔不要』を、私は注目しています。
くすみの原因、肌ステインを洗い流す
紫外線などの刺激を受けると、その刺激からお肌を守るために、酸素が、『活性酸素』という物質に変化します。
この活性酸素、増えすぎると、角質層のタンパク質に付着して、お肌の『黄ばみ』・『くすみ』になってしまうのです。
これが『肌ステイン』です。
そして、角層にこびりついた肌ステインを、ゆるめて切り離す成分が『ロックローズオイル』であり、これを初めて化粧品原料として採用したのがアテニアみたいですね。
いくら化粧品開発力が進歩して、クリームタイプやリキッドタイプが、オイルクレンジングなみのクレンジング力を有していたとしても、さすがに『肌ステイン』まで除去することは困難でしょう。
圧倒的なクレンジング力と、特別な成分、ロックローズオイルを配合した『アテニア スキンクリア クレンズオイル』だからこそ、肌ステインにも有効みたいですね。
以上のように、化粧品開発者である私は、①クレンジング力とコストパフォーマンス ②W洗顔不要(科学的根拠あり) ③肌ステインまで除去 この3点に注目しています。
総評
この商品は、@コスメ ベストコスメアワード2016年、クレンジング・洗顔部門で『第1位』を獲得する位、市場では圧倒的な支持を得ています。
私自身、品質、コスパなど総合的に考えて、オイルタイプの中では、圧倒的だと思っていますし、今後もしばらくアテニア人気は続くと予想しています。
注意点
ご使用の際は以下にご注意ください。
①:オイルクレンジング以上の『クレンジング力』を有するクレンジングはありません。その中でも、総合的に『アテニア スキンクリア クレンズオイル』がNo.1だと思っています。しかし、オイルクレンジングがお肌に合わないという方がいるのは事実です。そのような方は、若干クレンジング力は落ちますが、『リキッドタイプ』をおすすめいたします。
▼ リキッドクレンジング
②:最強のクレンジング力を誇るオイルクレンジングですが、ウォータープルーフのマスカラに対しては、完全には落とせないケースも考えられます。その際は、強く擦って無理やり落とすのではなく、専用クレンジングをお使いください。
③:本記事の内容は私個人の考えであって効果を保証するものではありません。また、ヒトによってはお肌に合わないケースも考えられます。お肌に合わなかったり、何かしらの違和感をお感じになった際は、直ちに使用をお止め下さい。
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません